2026年5月29日~31日、WRC世界ラリー選手権第7戦ラリー・ジャパンが愛知・岐阜エリアのターマック(舗装)路で開催され、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝。2位にセバスチャン・オジェ、3位にはサミ・パヤリが入った。金曜日に出遅れた勝田貴元(トヨタ)は4位でフィニッシュ、トヨタが1-2-3-4フィニッシュを達成した。
優勝を狙っていた勝田はSS1のパンクで後退
日本のファンに勝利をプレゼントしたいという勝田貴元(トヨタ)の想いは、金曜日のラリースタート直後に潰えた。
ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
この日の朝、ステージコンディションは前夜の雨が乾ききらず、湿った箇所が多く残る滑りやすい状況。完全ドライだったレッキ(事前試走)時からの路面変化を伝えるルートノートクルー(ステージ走行の数時間前に走行して、ペースノートの修正点を示唆する)の情報が実際の状況と合わず、勝田はSS1の半ばでリアを滑らせ、側溝で左リアタイヤをパンクさせてしまった。
勝田がこの朝のセクション(SS1~3)に向けて選択していたタイヤは他のドライバーと同じくソフト4本にハード1本。いきなりパンクを喫したことで、勝田は続くSS2とSS3で、濡れた路面状況に合わないハードタイヤを使わざるをえない状況になってしまう。
ペースノートと実際の路面が合わない事態も変わらず、その後も路肩にはみ出すなどのミスを重ねた勝田は大きな遅れをとり、ドライとなった土曜日以降に、4位まで浮上するのが精一杯だった。
地元開催でトヨタがトップ4を独占する完勝
対照的にスタートから主導権を握ったのが、過去ラリー・ジャパンで優勝2回・2位2回と圧倒的な成績を誇る選手権リーダーのエバンスだった。
走るにつれて路面状況が悪化する先頭スタート有利なコンディションで首位に立つと、午後のドライコンディションでも堅実な走りを披露。土曜日には強烈な走りで追い上げていたオリバー・ソルベルグがクラッシュし、唯一のライバルとなったオジェもハードタイヤを上手く使いこなせずにペースが上がらず、エバンスが有利な状況になっていく。
エバンスは圧倒的な優位を保ったまま日曜日は慎重に走り切り、ラリージャパン3勝目を達成。第2戦スウェーデンに続く今季2勝目となり、ドライバーズ選手権で2番手・勝田との差を20点に広げた。
次戦WRC第7戦アクロポリス・ラリー・ギリシャは、6月25日から28日にかけて、南部のルートラキを起点としたグラベル(未舗装路)で開催される。山岳地帯の非常に荒れたグラベルロード(未舗装路)が戦いの舞台で、クルマとタイヤとドライバーに非常に厳しいラリーとなることが予想される。(文:新村いつき)
2026年 WRC第7戦ラリー・ジャパン リザルト
2026年 WRC第7戦ラリー・ジャパン 結果
1位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h17m08.0s
2位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+12.8s
3位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+51.4s
4位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m03.5s
5位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+2m34.8s
6位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+3m13.6s
7位:H.パッドン(ヒョンデ i20N ラリー1) +4m44.8s
8位:J.アームストロング(フォード・プーマ ラリー1)+5m45.2s
9位:N.グリアジン(ランチア・イプシロン ラリー2 HF インテグラーレ)+9m21.3s
10位:J.マッカーリーン(フォード・プーマ ラリー1)+9m23.0s
2026年 WRC第7戦ラリー・ジャパン スーパーサンデー 結果
1位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー1)44m46.0s
2位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+8.6s
3位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+11.4s
4位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+16.4s
5位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+23.4s
2026年 WRCドライバーズランキング(第7戦終了時)
1位:E.エバンス(トヨタ)151
2位:勝田貴元(トヨタ)131
3位:O.ソルベルグ(トヨタ)102
4位:S.パヤリ(トヨタ)96
5位:S.オジェ(トヨタ)90
6位:A.フルモー(ヒョンデ)89
7位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)73
2026年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第7戦終了時)
1位:トヨタ 370
2位:ヒョンデ 243
3位:Mスポーツ・フォード 85
[ アルバム : 2026年WRC第7戦ラリー・ジャパン はオリジナルサイトでご覧ください ]
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