トタルエナジーズ・スパ24時間レースで大クラッシュに巻き込まれたフェラーリのファクトリードライバー、ダビデ・リゴンは、医師のアドバイスに従いル・マン24時間レースのエントリーから外れることになった。
リゴンは当初、LMGTEプロクラスにAFコルセが送り込む2台のうち、52号車フェラーリ488 GTE Evoのステアリングを、WECレギュラーであるダニエル・セラ、ミゲル・モリーナとともに握る予定であった。
スパ24時間スタート直後に多重クラッシュ発生。ラディオンでの事故に4台が巻き込まれる
決勝1週間前の8月15日に予定されるル・マン24時間のテストデーに向けたエントリーリスト、および本戦に向けたACOによる最新のエントリーリストでは、リゴンのスロットはサム・バードに取って代わられている。ただし、テストデーはフォーミュラEのベルリン戦とバッティングしているため、バードはドライブすることができない。
アイアン・リンクスのフェラーリ488 GT3 Evoでスパ24時間に参戦したリゴンは、7月31日のレース序盤にラディオンで発生した多重クラッシュに巻き込まれたあと、病院へと運ばれていた。その結果、リゴンは背中の固定を必要とする状態となった。
イタリアの医師、およびフェラーリのスポーツカーレース・プログラムのマネジメントと協議した結果、リゴンは予防的措置としてル・マンのエントリーから退くことになった。
「残念ながら、ル・マンで52号車をドライブすることはできない」とリゴンはInstagramの投稿で述べている。
「医師やフェラーリとともに、僕らはこの難しい決断を下した。いまは、できるだけ早く100%の状態に戻すように取り組んでいる」
「チームメイトと、チーム全体の幸運を祈っている」
フェラーリのスポークスパーソンはSportscar365に対し、リゴンが抜けるドライバー・スロットについて「公式なものは何もない」と語ったが、ACOのエントリーリストにバードが記されていることから、バードが代役を務める可能性が高いとみられる。スポークスパーソンによれば、52号車の3人目のクルーは「数日中に」正式発表される予定だという。
かつてAFコルセでGTEプロクラスのフルタイムドライバーを3シーズン勤めたバードは、以前にリゴンとコンビを組んでおり、昨年のル・マンではモリーナとリゴンがレギュラーを務める71号車陣営に加わっていた。71号車は今季ゼッケンを52番へと改めるとともに、リゴンに代わりセラがレギュラードライバーとなっていた。
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