■オプカンファミリーの新H/Tタイヤ「オープンカントリーH/T II」
軽自動車は日本独自の規格ですが、現在は1993年に登場した、スズキ「ワゴンR」が切り開いたハイト系の進化版とも言える「軽スーパーハイトワゴン」に人気が集まっています。これら軽スーパーハイトワゴンはファーストカーとして使用されるケースも多く、小型自動車などの登録車と同じような性能・装備を求めるユーザーが多いと聞きます。
【画像】「オープンカントリーH/T II」と「プロクセスLuK II」の詳しい写真をチェックする!(38枚)
となると、タイヤに求められる性能も同じです。そんな中、TOYO TIRES(以下、トーヨータイヤ)から2つのタイヤが登場しました。それがハイウェイテレーンの新作となる「オープンカントリーH/T II」と、軽スーパーハイトワゴン専用の「プロクセスLuK II」です。今回、栃木県にある「GKNドライブラインジャパン」のプルービンググラウンドのさまざまな路面で試乗を行ってきました。
まずは「オープンカントリーH/T II」です。オープンカントリーは1983年に登場したトーヨータイヤのオフロードタイヤブランドです。走るシーンに合わせてさまざまなラインナップがありますが、その中でもH/T(ハイウェイテレーン)は街乗り中心のキャラクター(オンオフ比が9:1くらい!?)のタイヤですが、その進化版と言うわけです。
■静粛性の高さは“オプカン”随一! こんなに静かでいいの?
オープンカントリーH/T IIは大きく分けるとSUV用、コンパクトSUV用、軽自動車用に分けられていますが、軽自動車用は昨今人気が高い「SUVルックのスーパーハイト系」にターゲットを絞って開発された商品になります。
トレッドパターンはオープンカントリーA/Tをよりスマートにした感じですが、舗装路専用タイヤと比べるとワイルドな印象です。軽自動車用の3サイズではホワイトリボンが採用されており、好き嫌いが出そうなところではありますが、SUVルックでちょいゴツのエクステリアを持つ軽自動車には結構マッチするのではないかと思いました。
ただ、ホワイトリボンのタイヤはノーマルのホイールではタイヤの印象だけが浮いてしまうので、足元のバランスを考えるとホイールはアフター品への交換を筆者(山本シンヤ)は推奨したいと思います。なお、ホワイトリボンが好みでない人は裏側を使用すれば通常の黒いタイヤとして使うことも可能になっていますよ。
オープンカントリーH/T IIの性能面では、従来モデルに対して静粛性アップと転がり抵抗低減がポイントですが、そのためにコンパウンド、トレッドパターン、内部構造など全方位にわたってアップデートされています。
今回の試乗車は三菱「デリカミニ」のNAモデルで、ドライ路面でテストを行いました。まず驚いたのは静粛性の高さです。オフロード用タイヤ特有の「コーっ」や「ゴーっ」といった類いのノイズは聞こえず、オンロードタイヤのベーシック版とプレミアム版の間くらいのレベルかなと思います。ただ、オフロードタイヤを履いている感じがないので、思わず開発者に「ここまで静かでいいんですか?」と聞いてしまったくらいです(笑)。
ハンドリングや乗り心地はオフロードタイヤで感じるようなもっさり感や硬さはなく、むしろオンロードタイヤにかなり近いフィーリングですが、応答性やクルマの動きはスローな方向です。しかし、操作に対してズレや遅れはなく、むしろ心地よい“間”が生まれたようなイメージかなと思います。個人的にはSUVルックのスーパーハイト系のキャラクターにマッチしている落ち着きのある走り味/乗り味だと感じました。
今回は試していませんが、オープンカントリーH/T IIはオープンカントリーの名を冠していますので、いざという時の悪路性能も備えられています。もちろんオンロード重視のキャラクターなので無理は禁物ですが、キャンプ場や河原のようなシーンでは、舗装路専用のタイヤよりは安心して走れるはずです。
■「プロクセスLuK II」は従来品比で転がり抵抗9%低減!
続いて試乗するのは「プロクセスLuK II」です。プロクセスは1991年に登場したトーヨータイヤのフラッグシップブランドになります。このタイヤはその末っ子となるモデルで「軽スーパーハイトワゴン専用プレミアムタイヤ」。つまり背が高い軽自動車にターゲットを絞って開発された商品です。
開発コンセプトは従来品(トランパスLuK)の良さ(=しっかり感、快適性、摩耗性能)を継承しながらもウエット性能アップと転がり抵抗低減を実現とされていますが、要するに総合性能を求めたモデルと言うわけです。その実現のために進化したコンパウンド、専用トレッドパターン、見直された内部構造など全ての部分に手が入っています。
今回の試乗車はダイハツ「タント」のNAモデルで、ドライ/ウエット路面を従来品とLuK IIで比較しながらテストを行いました。
まずはドライ路面を走行します。注目の「転がり抵抗低減」は従来品よりも9%低減とのことで、今回は100km/hまで加速→アクセルOFF→10km/hに速度が落ちるまでの距離を簡易計測してみましたが、LuK IIは従来品よりも40m以上も転がりました。中でも30km/h以下になった時の伸びの良さは印象的でした。
それ以外の性能は「従来品同等」だそうですが、乗り比べると明らかに違います。1つ目は「曲がりやすさ」。従来品は舵(かじ)を入れても応答が遅いので旋回姿勢に持ち込みづらく、ステアリングに頼りがちなコーナリングでしたが、プロクセスLuK IIは舵を入れるとスッとノーズがインを向いてくれるので楽に旋回姿勢に持ち込め、クルマ全体が素直に曲がってくれます。
2つ目は「挙動の収まりの良さ」。左~右、右~左とレーンチェンジを行う時に、従来品はGの収束の悪さが原因の無駄な動きがフラフラの原因でしたが、LuK IIは横Gの収束が早いので無駄な動きが出にくくクルマが安定しています。同乗者の頭も揺さぶられにくいため、クルマ酔いも起きにくいはずです。
■荷重分布の均一化が効いてる!? ウエット路面では「粘りのあるグリップ」を実感した
続いてウエット路面を走行。LuK IIは従来品に対してウエット制動(=縦方向)で12%高いとのこと。走らせると「曲がりやすさ」と「挙動の収まりの良さ」はドライと同じ印象ですが、1つ異なるのは「グリップの高さ」です。今回はテストコースなのでクルマの限界に近い領域でも走行しましたが、LuK IIは従来品に対して粘りのあるグリップを実感。実際にTCS/VSCの介入も従来品より確実に遅いです。
さらに印象的だったのは、旋回中に“追操舵(そうだ)”が効くことです。従来品では「これ以上切っても無駄かな!?」と感じる領域でも、LuK IIはグリップの余裕に加えてタイヤがヨレる感じが少ないので「まだまだ曲がれるぞ」と懐が深いのです。ちなみに開発者にそんな印象を伝えると、「構造的には剛性は上げていないので、恐らく荷重分布が均一化(=接地性が高い)されたのが大きい」とのことでした。
これらの要素から、どんな路面でも、より自然/よりラク/より安心した走りが可能でした。プロクセスの思想は「あらゆる状況下において常に高いパフォーマンスを発揮すること」ですが、その名に恥じないタイヤに仕上がっていると感じました。
そろそろ結論に行きましょう。どちらのタイヤも、ユーザーが「こうだったらいいよね」と思う要望を上手にカバーした商品に仕上がっています。価格は一般的な軽自動車用タイヤより少し高めの設定になりますが、見た目や性能を含めて思わず指名買いしたくなる“価値”を持ったタイヤだと思いました。
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