長距離PHEV グローバル展開も視野
ボルボは、中国市場向けの新型SUV『XC70』を発表した。この名称が市販車で使用されるのは2016年以来だ。
【画像】約9年ぶりの復活! ただしSUVへ変身【新型ボルボXC70を写真で見る】 全3枚
新型XC70は同社初の「長距離プラグインハイブリッド(extended-range plug-in hybrid)」と称され、今年後半に発売される予定だ。
ボルボは、「中国における長距離プラグインハイブリッド車の需要に応える」ために特別に設計されたと説明しているが、同時に「将来的に他の市場への展開も検討する」とも述べている。
技術的な詳細はまだ不明だが、電気のみでの走行可能距離は最大200kmとされている。同クラスの現行型XC60 PHEVの2倍以上の数値だ。
サイズとしてはXC60よりやや大型で、基本的にはXC90の小型版といった印象だが、構造的には大きく異なり、レンジエクステンダーEV(REX)専用に設計された新しいプラットフォーム『スケーラブル・モジュラー・アーキテクチャー(SMA)』を採用している。
このSMAは「プレミアムな長距離プラグインハイブリッド・アーキテクチャー」と表現されているが、ボルボの他のプラットフォームや、ボルボが属するジーリー(吉利)・グループのプラットフォームとの関係については明かされていない。
ジーリー傘下の兄弟会社であるロータスも、高級EVの需要が予想を下回ったことを受け、今後数年にわたってレンジエクステンダー付きハイブリッド車への投資を行う予定だ。ロンドンタクシーの製造で知られるLEVCも、2017年からボルボ製エンジンをベースとしたREXパワートレインを採用している。ただし、この2社は内燃機関を発電機としてバッテリーを充電する方式をとっているのに対し、ボルボの新型XC70は従来型のプラグインハイブリッドだ。
それでも、XC70は中国での長距離ハイブリッド車の大きな需要に応えることができるだろう。
フォルクスワーゲンも、上海モーターショーで中国向けのレンジエクステンダーEVコンセプト『ID.Era』を発表している。XC70とほぼ同じサイズで、上海汽車(SAIC)と提携して開発されたものだ。
ボルボと同様、フォルクスワーゲンの販売・マーケティング責任者はAUTOCARの取材に対して、世界での販売も検討できると語っている。「レンジエクステンダーは、すでに中国では非常に大きな存在となっています。北米でも関心が高く、欧州でも注目を集めると確信しています」
ボルボのホーカン・サミュエルソンCEOは、EVの需要減速を受けて、長距離ハイブリッド技術が「完全電動化への完璧な橋渡し」になるとの見方を示した。
「これにより、バランスのとれた製品ポートフォリオを維持・発展させながら、まだ完全EVへの移行準備ができていない顧客に、非常に魅力的な代替手段を提供することができます。これは、現地市場のニーズに適応する地域化の一例でもあります」と同氏は述べた。
XC70は、業界の「混乱」と「厳しい外部環境」に対応するため、グローバルでコスト削減策を推進するボルボにとって特に重要な役割を果たすという。
ボルボは「完全EVメーカーになるという目標は揺るぎない」としたが、2025年第1四半期のEV販売は全体の5分の1に留まり、「高級プラグインハイブリッドは、まだ切り替えの準備ができていない顧客にとって現実的な橋渡し役になる」と述べている。
XC70の名称は、2016年までV70のオフロードバージョンで使用されてきた。当初はV70 XCと呼ばれ、「XC」は「クロスカントリー」を意味していた。
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