現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 家電と違って供給期限に決まりなし! 古いクルマの「命綱」純正部品の供給は「販売終了後」いつまでおこなわれる?

ここから本文です

家電と違って供給期限に決まりなし! 古いクルマの「命綱」純正部品の供給は「販売終了後」いつまでおこなわれる?

掲載 更新 21
家電と違って供給期限に決まりなし! 古いクルマの「命綱」純正部品の供給は「販売終了後」いつまでおこなわれる?

 この記事をまとめると

■パーツの供給は生産終了からおおよそ10年前後が多い

【ケチった結果が大惨事に!】クルマの消耗品を交換しないと何が起こるか「10のポイント」別に解説

■近年では一部の人気車種にパーツ復刻プロジェクトがある

■パーツが出ない場合はリビルト品や社外品で対応するのが得策だ

 パーツ保管の期間に決まりは「ない」! ただし……

 クルマの寿命が延びている。自動車検査登録情報協会の資料によると、令和2年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.51年となり、5年連続の増加で過去最高となったとのこと。そして第二世代のスカイラインGT-Rをはじめ、FD3Sなど1990年代の国産スポーツカーの人気が上昇。中古車価格が高騰してきている。

 こうしたなかで心配になってくるのは、純正補修部品の供給期間。

 家電製品の場合、経済産業省からの指導もあり、製品の機能を維持するために必要な部品の保有期間を公表しているが、クルマの場合はどうなのか。俗に車体の生産終了後10年が目安などといわれているが?

 じつはクルマの補修部品の供給期限は自動車メーカーに任されている。経済産業省の自動車課に、「自動車の補修用性能部品の保有期間の規則やガイドラインはあるのか」と訊ねたところ『そうしたものはない』と回答された。

 トヨタのホームページにも、

 Q クルマの部品はいつまで供給されるの?

 A『出来るかぎり長く部品を供給できるように努めておりますが、何年間供給というのは一律に決まっていません。あくまで目安になりますが、工場装着の部品であればクルマの生産終了から約10年間となります。ただし、部品によってはそれより短いものもあります。また、販売店装着オプションの部品につきましては、クルマの生産終了後は部品の製造を打ち切りますのでトヨタの販売店での在庫のみとなります』

 と書かれている。

 大人気な90年代のスポーツカーもまだまだ維持できる可能性あり

 第二世代のスカイラインGT-Rの製造廃止となっていた純正補修部品を、NISMOヘリテージパーツとして再供給する取り組みを始めた日産の場合、純正パーツの補修部品は車両の生産終了になってから一定期間を経て、出庫がないものから順次製造廃止。またディーラーオプションの場合「車体が生産終了になってから3年が目安になっている」とのことだった。

 というわけで、純正補修部品の供給期限は、メーカーごと、さらには車種ごとに大きな差があるのが現状だ。

 カーショップなどの声を聞くと、古いクルマでもわりとパーツが手に入りやすいのは、日産、マツダ、スズキなど。日産は前記のとおり、NISMOヘリテージパーツという形で部品供給をはじめているし(純正部品がヘリテージパーツに移行すると、価格がドンと高くなるが……)、マツダもNAロードスターのレストア・パーツ再販に加え、「CLASSIC MAZDA」という名称で、FC3SやFD3Sの復刻パーツの供給を開始。

 この復刻パーツに頼らなくても、FD3Sの場合、いまでも日常維持に必要なパーツの5~7割は供給可能となっている。

 一方、製造廃止になるパーツが多くて困っているのはホンダ車! しかし初代NSXは例外的に手厚く部品供給を行なっていて、ビートも復刻パーツを出している。

 部品別に見ると、供給率が高いのは、一般部品、エンジン、ミッション、シャシー関係。製造廃止になりやすいのは、なんといっても内装関係。そして電装部品、外装部品と続く。

 メーカーで製造廃止になっても、人気の高い車種は、純正代替部品などが、社外品で出てくる場合もあり、スターターやオルタネーターなどの電装品やドライブシャフトなどは、「リビルト(再生)部品」が流通しているので、これらを利用するのもひとつの手。

 純正部品は毎年、春と秋に価格改定や製造廃止の発表があるので、古いクルマのオーナーは、その車種に強い専門店を主治医にして、メンテナンス計画を立て、部品の供給情報も教えてもらうようにするといいだろう。

こんな記事も読まれています

三菱「新型パジェロ」!? 登場“2026年”か!? 復活待望の「本格SUV」はタフ顔&高級感アゲアゲに? 大胆デザインの予想CG登場
三菱「新型パジェロ」!? 登場“2026年”か!? 復活待望の「本格SUV」はタフ顔&高級感アゲアゲに? 大胆デザインの予想CG登場
くるまのニュース
唯一無二の存在感をレゴで再現 「レゴテクニックKawasaki Ninja H2R」発売
唯一無二の存在感をレゴで再現 「レゴテクニックKawasaki Ninja H2R」発売
バイクのニュース
500%も! akippaがゴールデンウィークの駐車場混雑を予想
500%も! akippaがゴールデンウィークの駐車場混雑を予想
レスポンス
【ブレイズ】電動3輪スクーター「EVデリバリー」が豊橋農業協同組合に導入
【ブレイズ】電動3輪スクーター「EVデリバリー」が豊橋農業協同組合に導入
バイクブロス
ディーゼルは「オワコン」なんかじゃない! 「水素×ディーゼル」もアリのカーボンニュートラルに向けた可能性
ディーゼルは「オワコン」なんかじゃない! 「水素×ディーゼル」もアリのカーボンニュートラルに向けた可能性
WEB CARTOP
ヤマハ、復活へ向けて本腰。MotoGPスペインGP翌日のヘレス公式テストで”ニューマシン”をテストへ
ヤマハ、復活へ向けて本腰。MotoGPスペインGP翌日のヘレス公式テストで”ニューマシン”をテストへ
motorsport.com 日本版
駐車枠の予約に詳細な満空情報! 普段見慣れたSA・PAがもの凄い勢いでいま進化している
駐車枠の予約に詳細な満空情報! 普段見慣れたSA・PAがもの凄い勢いでいま進化している
WEB CARTOP
マツダ「和製スーパーカー」実車公開! 「ロータリー・ミッドシップ」降臨に衝撃! 斬新「RX500」幕張に登場で反響集まる
マツダ「和製スーパーカー」実車公開! 「ロータリー・ミッドシップ」降臨に衝撃! 斬新「RX500」幕張に登場で反響集まる
くるまのニュース
フェラーリF1、マイアミGPでSF-24のカラーリングを変更。2種類のブルーを取り入れたスペシャルバージョンを導入へ
フェラーリF1、マイアミGPでSF-24のカラーリングを変更。2種類のブルーを取り入れたスペシャルバージョンを導入へ
AUTOSPORT web
苦戦から一転。RBリカルド、F1中国GPでは「速さを感じていた」決勝ではあえなくストロール追突でリタイア
苦戦から一転。RBリカルド、F1中国GPでは「速さを感じていた」決勝ではあえなくストロール追突でリタイア
motorsport.com 日本版
カワサキ、2024年限りでWSBKのファクトリー参戦終了。復活するビモータにエンジン供給
カワサキ、2024年限りでWSBKのファクトリー参戦終了。復活するビモータにエンジン供給
motorsport.com 日本版
「岡山環状道路」2024年度延伸へ! 2本の国道結ぶ「南西区間」開通で岡山港方面も便利に
「岡山環状道路」2024年度延伸へ! 2本の国道結ぶ「南西区間」開通で岡山港方面も便利に
乗りものニュース
セゾン自動車火災保険、10月から「SOMPOダイレクト損害保険」へ
セゾン自動車火災保険、10月から「SOMPOダイレクト損害保険」へ
日刊自動車新聞
トヨタが「新ランドスケープ」発売! 685万円のゴツ×アゲな「クロスオーバー」公開! みんなの声は?
トヨタが「新ランドスケープ」発売! 685万円のゴツ×アゲな「クロスオーバー」公開! みんなの声は?
くるまのニュース
Uターン苦手なバイク初心者も大歓迎! ライディングを基礎から学ぶ「ヤマハ バイクレッスン」に、ほぼほぼ初心者ライダーの北向珠タがチャレンジしてみました!!
Uターン苦手なバイク初心者も大歓迎! ライディングを基礎から学ぶ「ヤマハ バイクレッスン」に、ほぼほぼ初心者ライダーの北向珠タがチャレンジしてみました!!
バイクのニュース
“メルセデス・ベンツの大定番”はどう進化? 新型「Eクラスステーションワゴン」公道での印象は? “人気低迷中のワゴン”でも人気が衰えない秘密とは
“メルセデス・ベンツの大定番”はどう進化? 新型「Eクラスステーションワゴン」公道での印象は? “人気低迷中のワゴン”でも人気が衰えない秘密とは
VAGUE
「カワサキ プラザ奈良」がグランドオープン!広い店内にゆったりと、新型車を中心に展示!  
「カワサキ プラザ奈良」がグランドオープン!広い店内にゆったりと、新型車を中心に展示!  
モーサイ
125ccスポーツ「ホンダCB125R」がマイナーチェンジ、フルカラー液晶メーターを新採用し52万8000円で4月25日発売
125ccスポーツ「ホンダCB125R」がマイナーチェンジ、フルカラー液晶メーターを新採用し52万8000円で4月25日発売
モーサイ

みんなのコメント

21件
  • 旧車は維持費がかかるね
    ワイスピ効果で値段が高くなってしまった上に
    もとは20〜30年前の車だから、価格だけ高くて中身がボロボロなものも

    それでも乗りたいという方達が大切に乗ってる
    海外に大分出てしまったし、盗難のリスクもあるけど
    今所持してる方々には大事にして欲しいものです
  • メーカーで型を保管するのも大変だろうから
    金型や樹脂型を一括して管理生産してくれる会社があったら便利だろうな。定年過ぎた技術者とか招いて
    旧車に興味ある若者も雇い入れ技術の伝承していけるような会社を。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村