現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 一般道でもアクセル全開!スズキ「フロンテクーペ GX」で痛快な走りを楽しむオーナー

ここから本文です

一般道でもアクセル全開!スズキ「フロンテクーペ GX」で痛快な走りを楽しむオーナー

掲載 11
一般道でもアクセル全開!スズキ「フロンテクーペ GX」で痛快な走りを楽しむオーナー

1971年式のスズキ「フロンテクーペ GX」は、異端のスポーツクーペ! 一般道でアクセル全開を楽しめる稀有な1台だ

軽自動車に2シーターのスポーツクーペが存在したことを、いまの若い世代は知らないかもしれない。1971年式のスズキ「フロンテクーペ GX」は、全長3m足らずの枠内で居住性より走りを選んだ尖ったモデルだ。後継のセルボから乗り換えたオーナーの藤井さんに、その尽きせぬ魅力を取材した。

懐かしのホンダN360やスバル360が激走!魔改造車からノーマルまでのサブロク軽がサーキットでバトル!

サブロク軽になぜ2シーターのスポーツクーペが生まれたのか

居住性を犠牲にしてまでスタイルを優先した軽自動車が、高度経済成長期の日本に実在した。それがスズキのフロンテクーペである。全長3m×全幅1.3mという限られた枠で生産されるサブロク軽は、本来であれば枠いっぱいの室内空間を確保し、快適性や居住性を高めることが定石だ。ところが当時、その定石を無視して人気を集めたモデルがあった。軽自動車ながら2人乗りのスポーツクーペという異端の1台であり、サブロクミートの会場でもひときわルーフが低い。近年でこそホンダ「ビート」やスズキ「カプチーノ」が知られているが、そんなコンセプトを1971年に実現したのだから驚くほかない。ちなみに、軽自動車のパワー競争は1967年にホンダがN360を発売したことで本格化した。2ストロークエンジンにキャブレターを複数装着し、高回転まで回す車両が市販されるなど、各社がスポーティなモデルを次々と投入していった時代である。

ジウジアーロが原案を描いたサブロク軽のコンパクトクーペとは

フロンテクーペは1970年に登場した3代目フロンテをベースとする派生車種である。2シーターのクーペモデルとして1971年9月にデビューした。当時の軽自動車では当たり前だった三角窓を廃し、フロントガラスも大きく傾斜させている。3連キャブレターを装着した水冷2ストローク3気筒のLC10W型エンジンは37psを発生し、俊足を誇った。デザインはイタリアのジョルジェット・ジウジアーロが原案を担当し、これをスズキ社内のスタッフがさらにスポーティに仕上げたといわれている。

当時の常識と比べても過激なスタイリングであったことがわかるはずだ。オーナーの藤井さんに、貴重なフロンテクーペを見せてもらった。藤井さんは”生粋のクーペ好き”で、後継モデルのセルボから乗り換えている。「このクルマは1971年式のフロンテクーペで、最上級グレードのGXになります。今から3年ほど前に入手しました。これまでライフやミゼットなどいろいろな車両に乗ってきて、この前にはセルボに乗っていました」と語る。ちなみに、フロンテクーペが1976年に生産を終了したのち、軽自動車規格の改正に合わせてボディを拡幅し、エンジンも排気量を拡大した後継モデルがセルボだ。

一般道でアクセル全開を楽しめるのがフロンテクーペ最大の魅力

藤井さんのフロンテクーペは、基本ボディこそオリジナルを保ちながら走りに振った仕様である。当時のレース用サスペンションを入手し、車高を5cmほどダウン。さらにスピードスターのJILBA R10アルミホイールを装着し、若干はみ出すタイヤをカバーすべくフェンダーにゴム製のリップを流用している。マフラーはワンオフで製作したチャンバーで、サイレンサーがリアエプロンから覗く。冷却系もバイク用のラジエターを流用して強化し、夏場でも快適なクルージングが楽しめるようになったという。

「スズキ車は意外と部品の流用が効くので、なんとか維持しています。機構も簡単なので、自分でメンテナンスを楽しんでいます。フロンテクーペは当時としてはかなり斬新なモデルだったと思います。何よりスポーツクーペなのに、一般道でアクセル全開を楽しむことができるのが最大の魅力ですかね」と藤井さんは笑う。

居住性をあえて手放し、走る歓びだけを純粋に追い求めた1台。それを半世紀後の現在も自らの手で維持し、一般道で全開にしてみせる藤井さんの姿勢は、フロンテクーペが背負ってきた尖った思想そのものである。小さなボディに詰め込まれた濃密な走りは、いまもオーナーの日常を鮮やかに彩り続けている。

文:Auto Messe Web 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)
【キャンペーン】毎日機械洗車が50%オフ!お得に愛車をピカピカに(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

クルマ好きも二度見する激レア仕様!USトヨタ「シエナ」をレクサスLM風に仕立てた1台
クルマ好きも二度見する激レア仕様!USトヨタ「シエナ」をレクサスLM風に仕立てた1台
Auto Messe Web
純正同然のフィッティング! RSWの日産「RZ34型 フェアレディZ」はカーボン&アルカンターラで魅せるオトナ仕様
純正同然のフィッティング! RSWの日産「RZ34型 フェアレディZ」はカーボン&アルカンターラで魅せるオトナ仕様
Auto Messe Web
バブルが生んだ34年前の軽スーパーカー。唯一無二のドアを記憶している人も多いはず。マツダが生んだ偉大な軽スポーツ「オートザム・AZ-1」を掘り下げる
バブルが生んだ34年前の軽スーパーカー。唯一無二のドアを記憶している人も多いはず。マツダが生んだ偉大な軽スポーツ「オートザム・AZ-1」を掘り下げる
月刊自家用車WEB
「免許返納まで遊び尽くす!」 50代でサーキットに目覚めたスバル「WRX STI」の本気度
「免許返納まで遊び尽くす!」 50代でサーキットに目覚めたスバル「WRX STI」の本気度
Auto Messe Web
家族のミニバンが街道レーサーに?トヨタ「ヴォクシー」を1980年代風に激変させた衝撃
家族のミニバンが街道レーサーに?トヨタ「ヴォクシー」を1980年代風に激変させた衝撃
Auto Messe Web
心地よい低音とド迫力のリアビュー!スズキ「ジムニーノマド」の走りが激変する柿本改のマフラー
心地よい低音とド迫力のリアビュー!スズキ「ジムニーノマド」の走りが激変する柿本改のマフラー
Auto Messe Web
前オーナーから受け継いだレストア車! 空冷2ストエンジンを積むスズキ「ジムニー」
前オーナーから受け継いだレストア車! 空冷2ストエンジンを積むスズキ「ジムニー」
Auto Messe Web
ボロボロの内装もFRPで再構築! ドンガラから仕上げた1977年式の日産「フェアレディZ」
ボロボロの内装もFRPで再構築! ドンガラから仕上げた1977年式の日産「フェアレディZ」
Auto Messe Web
大掛かりなフレーム加工で後期顔へ激変!日産「エルグランド」の純正美を極めたシンプル仕様
大掛かりなフレーム加工で後期顔へ激変!日産「エルグランド」の純正美を極めたシンプル仕様
Auto Messe Web
幻の「イオタ」を作り上げたボブ・ウォレスがV12を手組み! P400SをSV化した極上ミウラの立ち位置
幻の「イオタ」を作り上げたボブ・ウォレスがV12を手組み! P400SをSV化した極上ミウラの立ち位置
Auto Messe Web
エンジン停止中も涼しい!丸目顔のトヨタ「ハイエース」に最新クーラーを積んだ極上仕様
エンジン停止中も涼しい!丸目顔のトヨタ「ハイエース」に最新クーラーを積んだ極上仕様
Auto Messe Web
「パワーが違いすぎて怖い」は本当?トヨタ「86」から直6「GRスープラ」に乗り換えた本音
「パワーが違いすぎて怖い」は本当?トヨタ「86」から直6「GRスープラ」に乗り換えた本音
Auto Messe Web
違和感なし! ショートボディのメルセデス・ベンツ「W223型 Sクラス」を“AMG S63”ルックに仕立てる
違和感なし! ショートボディのメルセデス・ベンツ「W223型 Sクラス」を“AMG S63”ルックに仕立てる
Auto Messe Web
3列目を撤去して巨大モニターとゲーム機を!日産「エルグランド」の豪華すぎる室内空間
3列目を撤去して巨大モニターとゲーム機を!日産「エルグランド」の豪華すぎる室内空間
Auto Messe Web
ハコスカやケンメリのチンスポをハイエースに!? 現代の最新パーツで作る極上の旧車ルック
ハコスカやケンメリのチンスポをハイエースに!? 現代の最新パーツで作る極上の旧車ルック
Auto Messe Web
【カワサキZ1300(1979)】回顧試乗。もうひとつの国産並列6気筒はツアラー路線で生き残った
【カワサキZ1300(1979)】回顧試乗。もうひとつの国産並列6気筒はツアラー路線で生き残った
モーサイ
激レア!? 日本のバイクメーカーはスゴイ!! 一代(1台?)限りで終わったバイクの“個性的なエンジン”一挙紹介!!
激レア!? 日本のバイクメーカーはスゴイ!! 一代(1台?)限りで終わったバイクの“個性的なエンジン”一挙紹介!!
バイクのニュース
新1.4リッターエンジンはWLTCモード燃費25.7km/Lで超静か! 日産新型「キックス」に日産の新技術と覚悟が宿る!?【Key’s note】
新1.4リッターエンジンはWLTCモード燃費25.7km/Lで超静か! 日産新型「キックス」に日産の新技術と覚悟が宿る!?【Key’s note】
Auto Messe Web

みんなのコメント

11件
  • man********
    つい先日の日曜日、交差点でバイクのKHみたいな音が聞こえたので見たらこれだった。
    現代の感覚だと、フル加速でやっと普通な感じだったな。
  • yuj********
    アクセル全開やないと、まわりについていけんからね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1195 . 0万円 1270 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1110 . 0万円 1850 . 0万円

中古車を検索
レクサス GXの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1195 . 0万円 1270 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1110 . 0万円 1850 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村