アップデートより新フロアを投入したマシンの理解を優先。FP2に向けた改善に成功し7番手に【角田裕毅F1第11戦展望】

　レッドブルがチームのホームコースでのレースである2025年F1第11戦オーストリアGPに向けて、アップデートされたパーツを投入してきた。

　今回、レッドブルが持ち込んだ新しいパーツは、フロアだ。リヤタイヤの前の部分に小さなスリットが入っている。ただし、それはマックス・フェルスタッペンのみで、角田裕毅のマシンには装着されていない。

「マックスとまったく同じスペックという訳ではありません。すごく小さい部分が違います。小さいけれど、とてもコア（重要）な部分で、パフォーマンスとしては、大きく違います」

　角田はそう語る。

　ただし、角田は「いまはまだこのクルマのことを学んでいる最中なので、このグランプリではより理解することが重要」と、与えられたスペックを乗りこなすことに集中している。

　というのも、前戦カナダGPで角田は土曜日から最新のフロアを使用したばかり。その土曜日のフリー走行3回目では、右フロント周辺のメカニカルトラブルにより走り込めなかった角田は、新しいフロアでのセットアップが不十分なまま予選に臨み、11番手に終わった。したがって、このオーストリアGPではさらに新しいフロアを使用するよりも、カナダGPで走り込みができなかったフロアでしっかりとデータを集めて、セットアップを煮詰めることが重要だとチームも角田も考えたに違いない。

　そのフロアで角田は、フリー走行1回目では17番手にとどまった。

「このタイプのコースは好きですが、平均スピードが非常に高いので、攻めるには自信が必要です」

　17番手だったのはブレーキングに苦しんだことが理由だった。しかし、フリー走行1回目の後、フリー走行2回目に向けて、角田とスタッフは非常にいい仕事をした。

「FP1からFP2まで、すべてが正しい方向に進み、クルマの感触に自信を持てるようになった」と言う角田は、フリー走行2回目で7番手のタイムを刻んだ。角田がレッドブルに移籍してからフリー走行2回目での最高位はサウジアラビアGPの6番手で、今回の7番手はそれに次ぐ結果。サウジアラビアGPでは予選で8番手を獲得していることから、今回はそれに近い結果が期待できそうだ。

　ただし、1周が短いレッドブルリンクはタイムが接近していて、1秒以内に13人がひしめき合っており、土曜日以降に向けては、さらなる改善が必要となる。

「まだ足りない部分があるので、今夜さらに改善して、この勢いを土曜日以降も維持していきたいです。ただFP2でのクルマの感触がFP1よりずっとよくなったことはポジティブでした。これがまさにいま必要な状態です」

　イモラでのクラッシュ以降、Q3に進出していない角田。第6戦マイアミGP以来のQ3進出を目指してほしい。

[オートスポーツweb 2025年06月28日]

Comments

[ayu********]

ここからスタートだユーキ頑張れ

[やずくん]

悪い流れから脱却した様だね！頑張れ角田君！！