新ブランド「ボーフェンジーペン」誕生の背景
アルピナ創業家が新ブランド「ボーフェンジーペン(BOVENSIEPEN)」を立ち上げ、初のモデルとして「ザガート(ZAGATO)」と手を組んだラグジュアリーGT「ボーフェンジーペン・ザガート(BOVENSIEPEN ZAGATO)」を世界初公開しました。
【画像】アルピナの魂を継ぐ美しきGT! 新ブランド「ボーフェンジーペン」の全貌を写真で見る(45枚)
1965年にドイツ・バイエルン州ブッフローエに誕生し、今年で創業60周年を迎えたBMWアルピナ。このラグジュアリーカー・ブランドを生産するアルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペンGmbHは、2025年末を最後に、ミュンヘンのBMW AGに「BMWアルピナ」ブランドを譲渡する事になっています。
つまり、ブッフローエで生産される“オリジナル”のアルピナは、年内ですべて終了となります。その後、ブッフローエでは、すでにスタートしている、過去に販売したアルピナ各モデルのパーツを販売する「アルピナ・クラシック」や、レストア事業などを展開することが、すでにアナウンスされています。
ではブッフローエでは、もう車両は生産されないのかというと、そんな事はありません。以前から「BMWへのブランド譲渡後も、何らかの形でニューモデルを生産するのではないか?」という噂が、ドイツを中心に囁かれていました。
その噂は本当でした。5月24日から25日にイタリア・コモ湖畔で開催されたクラシックカー・イベント「フオリ・コンコルソ」においてワールドプレミアとなった“ボーフェンジーペン・ザガート”が、まさにそれです。このモデルは、2026年以降にブッフローエで生産開始となる、ブランニューのラグジュアリーカーで、創業者一族のファミリーネームである“ボーフェンジーペン”を掲げた新ブランドからリリースされる、ニューモデル第一弾というわけです。
このボーフェンジーペン・ザガートがどんなクルマなのかというと、基本的にはアルピナの時代と同様に、BMWをベースに開発されたオリジナルモデルです。しかし従来のアルピナと大きく異なるのは、これまでは最小限の変更に抑えられていたエクステリアを、ほぼ全面的にオリジナル化している点と、ベース車にMモデルを採用している点です。
今回お披露目された車両は、BMW「M4カブリオレ」をベースに開発されています。エクステリアは、イタリア・トリノにある名門カロッツェリア、“ザガート”が手掛け、ヘッドライトやリアコンビランプなど、一部を除いて、ほぼフルオリジナルとなっています。
ザガートのチーフデザイナーである原田則彦氏が中心となってデザインされたエクステリアは、ブッフローエの現CEOで、かつてはレーシングドライバーとしても鳴らしたアンドレアス・ボーフェンジーペン氏の強い要望により、ロングノーズ&ショートデッキのプロポーションを特徴とした、今どきのショートオーバーハングでウェッジシェイプのスポーツモデルとは一線を画す、往年のスポーツカースタイルにまとめられています。
全長4943mm×全幅1913mm×全高1394mmのボディサイズは、現行のM4コンペティション・カブリオレと比較すると、142mm長く、6mm幅広く、5mm背が低くなっています。このことからも、ボーフェンジーペン・ザガートがより伸びやかなプロポーションを持っていることが判ります。
フロントグリルは、CNC加工のステンレススチール製で、BMWの象徴ともいえる“キドニーグリル”はありません。ボディパネルは、U字型のエアアウトレットを持つボンネットフードや、微妙にダックテール形状になっているトランクリッドも含めて、ほぼすべてがカーボンファイバー製です。ルーフは後方に左右2つの盛り上がりがあるダブルバブルルーフとなっています。一見するとルーフは脱着式の様に見えますが、固定式ということです。
快適性も妥協なし! 真の“GTカー”に注がれた情熱
インテリアは、基本的にはM4カブリオレのデザインを踏襲していますが、最高級のラヴァリナレザーをふんだんに使用した、極めてラグジュアリーな空間に仕立てられています。
この工程だけでも熟練の職人による130時間以上もの手作業で仕上げています。ルーフも全面にアルカンターラが貼られています。手縫いのステアリングホイールや、アルミ削り出しのシフトパドル、センターコンソールにはシリアルナンバープレートも装着されています。ちなみに市販時には、様々なインテリア素材やカラー(45色!)が用意されるそうです。
パワートレインも、M4のものをベースにブッフローエで独自のチューニングが施されています。搭載エンジンは、現行のM4にも搭載されているS58型の3リッター直6ツインターボですが、ブッフローエのエンジニアにより独自のソフトウェアの採用や、ターボチャージャーのチューニングなどが施されて、最高出力611馬力・最大トルク700Nmという、M4クーペ・コンペティションの530馬力・650Nmを大きく上回るスペックです。
一方で車両重量は1875kgと、M4クーペの1775kgには及ばないものの、M4カブリオレの2000kgを大きく下回る軽量な車体を実現しています。
この結果、ボーフェンジーペン・ザガートは、0-100km/h加速が3.3秒、最高速度は300km/h以上という、M4を凌駕するパフォーマンスを手に入れました。
アルピナを生み出したブッフローエで開発・生産されたモデルとなれば、気になるのはその走り、特に快適性の部分ですが、開発トップのエリック・ブロス氏は、次のように語っています。
「ボーフェンジーペン・ザガートはGTカー、ドイツ語で言うなら“ライゼ・ヴァーゲン”です。なので当然高速巡航性能は必要ですが、それ以上に重要なのは快適性です。その点については徹底的に高めています。期待していてください」
ボーフェンジーペン・ザガートは、これまでのアルピナ以上にブッフローエのラグジュアリーカー開発ノウハウが注ぎ込まれたモデルです。広範囲にわたるカスタマイズは、400以上のオリジナルパーツを用い、熟練の職人による250時間以上の仕事を経て完成するそうです。それだけに車両価格は、これまでのアルピナを大きく上回るようですが、ただ事ではないほど“ブッフローエの本気”が感じられるこのラグジュアリーGTカーには、ぜひ日本上陸を果たしてもらいたいと願うばかりです。
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