現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【活発で快適、親しみやすい】新型 メルセデス・ベンツGLA 220dへ試乗 

ここから本文です

【活発で快適、親しみやすい】新型 メルセデス・ベンツGLA 220dへ試乗 

掲載 更新
【活発で快適、親しみやすい】新型 メルセデス・ベンツGLA 220dへ試乗 

ライバルよりクロスオーバーらしい風貌

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

【画像】新型GLAとドイツ製ライバルSUV 全87枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


2代目メルセデス・ベンツGLAが登場した。初代は、予算上の理由からか、Aクラスのハッチバックをベースにしていた。肉付けされた見た目が与えられても、その事実は明らかだった。

一方の新しいGLAは、エンジニアリング上の制限が少なかったようだ。初代と比べると、説得力もはるかに高い。

世代が新しくなるほどボディは大きくなるのが一般的だが、2代目GLAは、全幅と全高は大きくなったものの全長は短くなった。最大のライバルとなる、BMW X2やアウディQ2と並ぶと、明らかにクロスオーバーらしい風貌を持っている。

1ヶ月ほど前、ガソリンエンジン車としてトップグレードとなるGLA 250に試乗したが、素晴らしい印象を受けた。今回試乗するのは、ディーゼル版の220d。英国では2種類用意されるディーゼルエンジンの中で、パワフルな方だ。

搭載されるのは、OM654型と呼ばれる2.0L 4気筒ユニット。多くのメルセデス・ベンツのクルマに選ばれているもので、最高出力190psと最大トルク40.7kg-mを発生する。

クラス標準以上のパワーを持ち、GLA 200dと比べると40psと7.7kg-mたくましい。ちなみにエンジンは同じで、設定による違いとなる。

ライバルがいないほどの力持ちではない。アウディQ2 2.0 TDIに搭載されるエンジンは、数字上では同等の性能を得ている。

活発なエンジンと操縦性に優れるシャシー

トランスミッションはメルセデス・ベンツ製の8速AT。ハイパワー版の220dの場合、新開発の4マティックと呼ばれる四輪駆動を採用する。油圧式ではなく電気機械式による制御で、より確かな前後間でのトルク分配を行う。

必要に応じて最大80%のトルクを前輪へ回せ、後輪へは70%を割り当てられる。前後で50:50が保持される、オフロード・モードも備わる。

メルセデス・ベンツGLA 220dを走らせてみる。ディーゼルらしい潤沢なトルクと4マティックにより、とても柔軟性があり活発。市街地でも郊外の開けた道でも、走りやすい。

ドライバーが惹きつけられるような性格ではないものの、ディーゼルらしいカラカラ音は皆無。最新の4気筒ユニットは、扱いやすい動的性能を生み出している。

こちらも新しいトランスミッションは、段数によるギア比の幅が広い。力強いスタートダッシュから、穏やかな高速巡航までを引き受けてくれる。

電動パワーステアリングの軽快で正確な感触と、ボディロールが抑制された姿勢制御で、操縦性も引き上げられた。この手のクロスオーバーとしては、優れていると呼べるものだ。

グリップ力やトラクションにも不足はない。ドライバーが得るフィードバックは濃くはないが、全体的なまとまりは良く、操作系の重み付けにも一貫性がある。GLA 220dの運転が、親しみやすく感じられる要因でもある。

コンフォートさもスポーティさも向上

乗り心地も、初代GLAからはるかに良くなった。サスペンションは硬めながら減衰力は充分。近年のメルセデス・ベンツ製コンパクトモデルに共通する特性でもある。

オプションのアダプティブ・ダンピングコントロールと、扁平率60のタイヤが試乗車には組み合わされていたが、不快な振動を見事に吸収してくれていた。ロードノイズも充分に静かだ。

オンロードでのGLA 220dのマナーは、ダイナミックセレクト機能で変化させることも可能。多様なドライビング体験と品質が味わえる。先代と比べても、コンフォートさもスポーティさも、しっかり高められている。

Aクラスのハッチバック以上の実用性を備えた、新しいGLA。魅力的に感じる人も多いだろう。今回試乗したGLA 220d 4マティックは、長距離を頻繁に走り、四輪駆動の安定したハンドリングを求めるドライバーに向いている。

都市部を中心に運転するユーザーの場合は、前輪駆動のエントリー・グレードの方がより適している。あるいは環境負荷を考えるなら、プラグイン・ハイブリッド版もある。純EV版も、追って登場する予定だ。

メルセデス・ベンツGLA 220d 4マティック(英国仕様)のスペック

価格:3万8165ポンド(507万円)
全長:4410mm
全幅:1834mm
全高:1616mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:7.3秒
燃費:17.5km/L
CO2排出量:149g/km
乾燥重量:1540kg
パワートレイン:直列4気筒1950ccターボチャージャー
使用燃料:軽油
最高出力:190ps/3800rpm
最大トルク:40.7kg-m/1600-2600rpm
ギアボックス:8速オートマティック

こんな記事も読まれています

小さな差が運命を分ける! メルセデスのラッセル、F1中国GPでも熾烈な上位争いを予想「ポテンシャルはまだまだある」
小さな差が運命を分ける! メルセデスのラッセル、F1中国GPでも熾烈な上位争いを予想「ポテンシャルはまだまだある」
motorsport.com 日本版
中原街道の名物クランク解消へ… 新道建設の進捗は 東横線側は一部で拡幅済み
中原街道の名物クランク解消へ… 新道建設の進捗は 東横線側は一部で拡幅済み
乗りものニュース
ニュルに挑んだ下半身不随のウィケンスがコース外転落の大事故。救出時には事前の訓練も活きる
ニュルに挑んだ下半身不随のウィケンスがコース外転落の大事故。救出時には事前の訓練も活きる
AUTOSPORT web
トヨタ新型「アクア」発表! まさに「小さな高級車」な“上質内装”採用! 斬新2トーンの「新ラフィネ」に販売店でも反響アリ
トヨタ新型「アクア」発表! まさに「小さな高級車」な“上質内装”採用! 斬新2トーンの「新ラフィネ」に販売店でも反響アリ
くるまのニュース
お手軽だけど重要! F1中国GPでメルセデスやRB、ウイリアムズがコックピット周辺をミニ・アップデート
お手軽だけど重要! F1中国GPでメルセデスやRB、ウイリアムズがコックピット周辺をミニ・アップデート
motorsport.com 日本版
アルテッツァって名車? それとも迷車? トヨタ渾身の力作ミッドサイズセダンはなぜ1代で消えてしまった?
アルテッツァって名車? それとも迷車? トヨタ渾身の力作ミッドサイズセダンはなぜ1代で消えてしまった?
ベストカーWeb
E30「M3スポエボ」が4000万円オーバー! BMWファンならずとも注目するホモロゲモデルは価格上昇中です
E30「M3スポエボ」が4000万円オーバー! BMWファンならずとも注目するホモロゲモデルは価格上昇中です
Auto Messe Web
ミツオカ ビュート ストーリー【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
ミツオカ ビュート ストーリー【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
乗らなくなったバイクの約1割「そのままにしている」という現実/株式会社 NEXER が調査結果を公表
乗らなくなったバイクの約1割「そのままにしている」という現実/株式会社 NEXER が調査結果を公表
バイクブロス
メルセデスF1、2023年度の収益は増加するも利益が減少。増加した支出の大部分は2024年型マシンの開発資産に
メルセデスF1、2023年度の収益は増加するも利益が減少。増加した支出の大部分は2024年型マシンの開発資産に
AUTOSPORT web
“ネットゼロ”を目指すF1が持続可能性への取り組みをまとめたレポートを発表。二酸化炭素の排出量を5年で13%削減
“ネットゼロ”を目指すF1が持続可能性への取り組みをまとめたレポートを発表。二酸化炭素の排出量を5年で13%削減
AUTOSPORT web
アロンソには“敏感”なストロールが相棒に必要?「僕はいつも90%で走れるけど、100%を引き出すには助けがないと……」
アロンソには“敏感”なストロールが相棒に必要?「僕はいつも90%で走れるけど、100%を引き出すには助けがないと……」
motorsport.com 日本版
マツダ新型「“3列”SUV」世界初公開へ! 全長5mの「FRマシン」は日本導入へ! 直6採用? 価格は340万円? 新型「CX-80」どんなモデルとなるのか
マツダ新型「“3列”SUV」世界初公開へ! 全長5mの「FRマシン」は日本導入へ! 直6採用? 価格は340万円? 新型「CX-80」どんなモデルとなるのか
くるまのニュース
アウディ Q8、e-tron史上最長の一充電航続距離619kmを実現…オプションパッケージ発売
アウディ Q8、e-tron史上最長の一充電航続距離619kmを実現…オプションパッケージ発売
レスポンス
CAMSHOP.JP からスズキ「HAYABUSA」Tシャツが発売!
CAMSHOP.JP からスズキ「HAYABUSA」Tシャツが発売!
バイクブロス
マツダが新型クロスオーバーSUV「 CX-80」を欧州で世界初公開
マツダが新型クロスオーバーSUV「 CX-80」を欧州で世界初公開
Webモーターマガジン
ホンダ「オデッセイSUV」あった!? 車高アップ×タフデザインが超カッコイイ! 上質内装も採用した「オデッセイ “クロス”」とは
ホンダ「オデッセイSUV」あった!? 車高アップ×タフデザインが超カッコイイ! 上質内装も採用した「オデッセイ “クロス”」とは
くるまのニュース
テーマは「限定回帰」! トヨタが「ランドクルーザー 250」の2024年モデルを英国で公開
テーマは「限定回帰」! トヨタが「ランドクルーザー 250」の2024年モデルを英国で公開
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

588.0640.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

105.8698.0万円

中古車を検索
GLAクラスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

588.0640.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

105.8698.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村