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カクカク・デザインで出だし順調 キアEV9 GTラインへ試乗 乗り心地以外は好印象

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カクカク・デザインで出だし順調 キアEV9 GTラインへ試乗 乗り心地以外は好印象

キアのランドローバー・ディスカバリー

日本へ上陸はしていないが、キア・スティンガーが登場した時、AUTOCARでは同社のBMW 3シリーズだと表現した。販売数ではご本家へ遥かに届かなかったものの、欧州では小さくない話題を集め、クルマ作りに対する意気込みを感じさせてくれた。

【画像】カクカク・デザインで出だし順調 キアEV9 GTライン サイズ的に近い電動SUVは? 全120枚

EV9に対しては、以前にキアのランドローバー・ディスカバリーだと表現している。こちらも既に大きな話題を集めており、多くの大型SUVユーザーが乗り換えを検討し始めているという。出だしは順調なようだ。

英国市場の場合、EV9の納車は2024年1月からスタートする。お値段は、フル装備のトップグレード、GTラインSで7万5995ポンド(約1376万円)から。決してお安いモデルではないのだが。

エントリーグレードのエアなら、6万4995ポンド(約1176万円)へ落ちるものの、それでも韓国車としてはなかなかの金額。今回試乗したGTラインはミドルグレードで、7万3245ポンド(約1325万円)なり。

このEV9は、欧州カー・オブ・ザ・イヤーや北米SUVオブ・ザ・イヤーを受賞した、見事な仕上がりのEV6より格上の電動SUV。ボディサイズは全長が5015mm、全幅が1980mm、全高は1780mmで、現行のディスカバリーと同等のサイズがある。

存在感あるスタイリング 3列シートの広い車内

大きいだけでなく、カクカクしたスタイリングと相まって、存在感はかなりのもの。ファンタスティックと声を漏らしたくなるほど精悍で、試乗車のライトブルーの塗装は、薄暗い秋のデンマークでひときわ明るく目立っていた。

可愛いデザインではないが、見る人を笑顔にするような、ファミリーSUVのコンセプトカーにすら見える。量産車なのに。

実は筆者も、欧州カー・オブ・ザ・イヤーの審査のため、ほかの23台のノミネート車両とともに1度試乗している。自分的には、その中でEV9が最も強い印象を残してくれた。

EV9は3列シートが標準で、定員は6名か7名を選べる。6シーターの場合、2列目がキャプテンシートになり、180度回転させて3列目とボックスシート状にできる。キアは、注文の中心は7シーター仕様だと予想する。

2列目の空間にはゆとりがあり、大人でも快適に過ごせる。3列目は、高さ方向に余裕があるものの、膝前の空間は限定的。それぞれの席へカップホルダーが用意され、充電ポートもある。スマートフォンの充電の順番を闘う必要はない。

インテリアデザインは、少し前のフォルクスワーゲンのように高品質。大きなタッチモニターが備わり、造形もスマートでありながら、使い勝手も犠牲になっていない。装備も充実している。

ただし、内装の素材にはもう少し高級感が欲しい。価格帯にそぐわない部分が、ちらほら存在する。

滑らかなパワートレイン 乗り心地は今ひとつ

パワートレインは2種類。後輪駆動で202psのシングルモーターがお手頃な方で、四輪駆動で384psのツインモーターがその上に据えられる。今回の試乗車はツインモーターだったが、約2.6tの車重を持つSUVに不足ない、動力性能を備えていると感じた。

このクラスをリードするBMWに迫るほどパワーデリバリーは滑らかで、航続距離は実際の環境で420km前後は得られる様子。ちなみに、シングルモーター版でも関心するほどたくましかった。

ステアリングは正確で、操舵時の反応を予想しやすい。スクエアな面構成のおかげで、大柄なサイズでありつつ、ボディ四隅の感覚も把握しやすい。

ただし、乗り心地と姿勢制御は今ひとつ。デンマークの平滑なアスファルトでも、高速走行時には不安定感が拭えなかった。低速域でもフラフラと落ち着きが乏しく、大きめの段差では強めの衝撃が伝わることも。洗練性が高いとはいえないだろう。

とはいえ、素晴らしいパッケージングを台無しにするほど、乗り心地が悪いわけではない。韓国仕様のEV9では印象が良かったから、欧州仕様のチューニングが影響しているのかもしれない。風切り音やロードノイズも、大きめに聞こえていた。

もう1つ、運転支援システムの反応は少々過剰。容赦ないアラームで、ドライバーへ注意を促してくる。

大きなバッテリーEVを運転して、笑顔になれたのはフォルクスワーゲンID.バズ以来かもしれない。実用性は高く、スタイリングは新鮮。楽しいカーライフを送れそうな、電動SUVだと思う。

キアEV9 GTライン(欧州仕様)のスペック

英国価格:7万3245ポンド(約1325万円)
全長:5015mm
全幅:1980mm
全高:1780mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:6.0秒
航続距離:503km
電費:4.5km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2625kg
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
バッテリー:95.0kWh(実容量)
急速充電能力:−kW
最高出力:384ps
最大トルク:71.2kg-m
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)

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みんなのコメント

4件
  • xtr********
    ペーター・シュライヤーがいるから
    こういうデザインになれてるけど、
    世界では白人以外は日本しかまともな
    クルマ作れないからな。
    完全にサジを投げてる
    中国、韓国。
    日本やってるんだが、筆頭のトヨタはパクリ専門だからな。
  • moo********
    ヒョンデ&キアの攻めたデザイン、個人的には好きです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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