クルマが高いのは何も新車だけではない。中古車価格も高騰しているのは周知のとおりだが、なかには「このクルマが……」と思わずにはいられない、いわゆる不人気車も対象になっている。ここでは中古価格が爆上がり中の4モデルを紹介したい。
文/FK、写真/スバル、日産、ホンダ、CarsWp.com
当時は爆売れじゃなかったけど…お高くなってます!! [資産価値のあるクルマ]に昇格したクルマ4選
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ホンダ・CR-XデルソルのSiRは“見つけたらめっけもん!”的な超希少車
独創的なボディシェイプ、個性的なフロントフェイス、力強いリアビューなど、はじけるような躍動感を全身で表現するデザインが賛否両論を巻き起こしたCR-X デルソル
1983年7月にデビューした初代と1987年9月にデビューした2代目のCR-Xは軽快な走りとスポーティなウェッジシェイプで若者から絶大な人気を集めた、1980年~1990年代を代表するライトウェイトスポーツの代表格として誰もが認めるところ。
ところがどっこい、1992年2月のフルモデルチェンジで登場した3代目は従来モデルの面影がいっさいない、オープンとクーペを1台で楽しめるユニークな2シータースポーツへと路線変更が図られた。
これが吉と出たのか凶と出たのかはクルマ好きならご存じだろうが、あまりにも斬新すぎたコンセプトに加え、バブル崩壊とともにスポーツカー人気が薄れつつあった当時の日本ではブレイクに至らなかった。
その結果、欧米での人気とは裏腹に、国内では失敗作のレッテルを貼られることに……。
しかし、そのスペックを改めて振り返ってみるとなかなかのもので、キャビンにいながらにしてルーフを開閉できる電動オープンルーフ(トランストップ)を装備した上位グレードのSiRには170psの最高出力を発生する1600ccのB16A型VTECエンジンを搭載。
スポーティな味付けがなされた新世代の4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションや徹底したコンピュータ解析で軽量・高剛性を確保したモノコック製オープンボディとの組み合わせにより、爽快感のあるしっかりとした走り味は3代目の大きな魅力であった。
そんな3代目は販売台数が少なかったこともあって、現在の中古車市場におけるタマ数は極少。SiRグレードとなると300万円弱という高値がつけられているものの、まさに“見つけたらめっけもん”の様相を呈している。
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R34スカイラインは“GT-Rか?”と錯覚してしまうほど価格が高騰!
数年前から中古車価格が一気に高騰したのがR34スカイライン。
“走りの楽しさを徹底追求した高性能満ち溢れる「本物のスポーツセダン&クーペ」”を開発コンセプトに、1998年5月にデビューした通算10代目のR34スカイラインは280psの最高出力を誇る2.5リッターターボを筆頭に、2.5リッターNAと2.0リッターNAの3種類のエンジンを搭載。
ボディタイプは4ドアセダンと2ドアクーペの2種類、駆動形式は2WDと4WDの2種類、トランスミッションは5速MTにマニュアルモード付新オートマチックトランスミッショ(デュアルマチックM-ATx)とフルレンジ電子制御4速オートマチックトランスミッション(E-ATx)の3種類を設定するなど、多彩なバリエーションを誇った。
そんなR34スカイラインが注目を集めるきっかけとなったのは、2000年代に一大ムーブメントを巻き起こしたD1グランプリだ。
人気ドライバーの“のむけん”こと野村謙がFR軽量スポーツが圧倒的有利のなか、大柄で重量級のER34スカイラインセダンで4ドアモデルならではの迫力ある角度と白煙を巻き上げるドリフトを披露したことから一躍人気を集めたが、それも今から20年近く前の話。
では、なぜここ数年で中古車価格が高騰しているのかといえば、アメリカの25年ルールが大きく関係している。
初年度登録から25年以上が経過したクルマはクラシックカーとしての扱いとなって輸入制限の適用外となることから日本のスポーツカーを中心に需要が高まり、中古車価格もそれにともなって高騰。
そんな状況にあってR34スカイラインも例に漏れず安くて300万円、高い個体になると700万円から800万円に設定されているのだから驚くばかりだ。
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世界最速の称号を獲得した3代目のスバル・レガシィツーリングワゴン人気が再燃!?
クロスオーバーSUVとして独自の魅力を強化したのがレガシィ ランカスター。新開発の水平対向6気筒エンジン“EZ30”の豊かなトルクと優れた静粛性により、ゆとりある巡航性能を実現した
2025年3月末をもって国内での販売を終了するレガシィ。
歴代モデルのなかでも、1998年6月にデビューした3代目レガシィは“レガシィを極める”を開発テーマに駆動方式をAWDに統一し、グランドツーリング性能をさらに磨き上げたモデルであった。
“より遠くへ、より速く、より快適に。”というクルマの基本ともいえるグランドツーリング性能を目指しただけあって、スバルならではの新開発BOXER PHASE IIエンジンとAWDシステムの組み合わせによる走行性能は高く、一部のグレードには専用のビルシュタイン製倒立式ストラットを採用して操縦安定性と乗り心地の高度なバランスを実現。
また、リアにもマルチリンク式サスとのベストマッチングを図ったモノチューブ式ビルシュタインダンパーを採用することで、走りとワゴン機能のいっそうの向上が図られた。
さらに、新環状力骨構造ボディの採用やデュアルSRSエアバッグの標準装備など安全装備の充実も高く評価され、1998-1999 RJCニューカー・オブ・ザ・イヤーも受賞しているが、この3代目レガシィのツーリングワゴンが今、じわじわと人気を集めつつあるのだという。
20年以上前のクルマなだけにタマ数はかなり少ないが、価格帯は軒並み100万円以上。むしろ、タマ数が豊富な4代目のほうが低価格という状況になっている。
その理由としてあげられるのは、3代目が5ナンバーボディという限られたサイズのなかで空間造形の工夫により必要十分なゆとりを実現している点。
しかも、3代目はセダンからワゴンを作るのではなくワゴン専用車として開発されており、ワゴンに最適なメカニズムが各所に導入されていた点も見逃せないポイントとなっている。
加えて、デビュー当時は世界最速ワゴン記録を達成するなど、あらゆる性能を向上させた“新世紀レガシィ”は、今の時代でも高く評価されているというわけだ。
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現役時代の影の薄さはどこへやら? 遅まきながら人気を集めるトヨタ・MR2
今や異常なまでに中古車価格が高騰してるAE86のデビューから約1年後となる1984年6月に国産小型乗用車初のミドシップとしてデビューを果たしたMR2。
Midship Runabout 2 Seater(ミッドシップ ランナバウト2シーター)のネーミングが与えられたMR2はスポーツカー然とした見た目とは裏腹に、乗降性、シート高、ラゲッジスペースなど使い勝手の良さにも配慮したモデルとして人気を集めた。
1989年10月には初代モデルが掲げたスポーティコミューターという基本コンセプトを踏襲しながら、スポーツカー的な性格をいっそう強めた2代目が登場。
サイズは初代よりもひと回り大きくなり、パワーユニットもセリカ 2000GTと同じ2リッター4気筒DOHC 16バルブのNAエンジンと、225psの最高出力を発揮する2リッター4気筒DOHC 16バルブのターボエンジンの2本立てに進化を果たした。
しかし、ミドシップレイアウトとハイパワーなターボエンジンの組み合わせはデビュー当初、“雨の日は怖くて乗れない”といわれるほどで、そのシビアかつピーキーな操縦性は不評を買った。
しかし、1991年のマイナーチェンジで足回りを中心に改良を実施したことで評価は一変。その後も1999年10月の販売終了まで数回にわたる改良が行われ、10年にわたり熟成が重ねられた。
そんなMR2は今や希少なミドシップの2シータースポーツという希少性もあって、タマ数は極少ではないものの中古車価格は高騰。
状態が良くて走行距離が少ない個体となると300万円オーバーも当たり前という状況となっている。
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みんなのコメント
で資産価値があるのかというと、どうしてもデルソルが欲しいというコレクターと直接売買出来ればそれなりの値段で買ってくれるかもしれませんが、中古屋に売ろうとすると買おうとする人が少ないとか理由をつけて買い叩かれます(経験済み)
そして店頭には買い手が現れば儲けものという高価な値札で並べるという仕組みなんですよね
最近若い方が旧車を無理して購入しますが、任意保険は高く、事故すると直せない車も多いですから正直勧められません。