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635馬力のランドローバーと暮らしてみた ディフェンダー・オクタと蜜月2か月(1) 初日から予想以上の注目度

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635馬力のランドローバーと暮らしてみた ディフェンダー・オクタと蜜月2か月(1) 初日から予想以上の注目度

未踏の大地が最も似合うディフェンダー

最新のランドローバーで、粗大ごみを捨てに行く。お恥ずかしながら、少しうぬぼれた自分がいた。入口を遮る黄色いバーは、運転席から見ると遙かに下。高さ制限の警告看板が、目線のすぐ上にある。事務室のガラスへ映る姿を、つい眺めてしまう。

【画像】蜜月2か月 ランドローバー・ディフェンダー 110 オクタ 90と130も 全132枚

公道が許されたディフェンダーでも、未踏の大地が最も似合うであろう「P635 オクタ」と、筆者は2か月ほど一緒に暮らした。ボンネットの下には、BMW M5 CS由来となる、マイルド・ハイブリッドのV8ツインターボが載っている。

威圧感は半端ない。トレッドは70mm拡幅され、車高は28mm上昇し、周囲のモノが小さく見える。ゴミの集積場へ横付けし、ドアを開き足を伸ばすが、地面へ届かず軽くジャンプ。隣の男性が「そんなクルマで来る必要があったの?」と話しかけてくる。

「荷室の開口部が四角くて、エアサスで車高を落とせるので、荷物の出し入れが楽なんです。良い選択ですよね?」。そう答えようかと思ったが、微笑むだけにした。

ダカールラリー優勝車のホモロゲ仕様

テールゲートには、ゴツいオフロード用スペアタイヤ。ホイールアーチの隙間からサスペンションが見えるほど、ボディの位置は高い。

英国価格は、16万3000ポンド(約3423万円)。実質的には、ダカールラリーを優勝したディフェンダー、D7X-Rのホモロゲーション仕様だと考えていい。

筆者が暮らすのは、ロンドンの北部。サッカーチーム、アーセナルの拠点から遠くない。P635 オクタで近所を流すと、初日から予想以上の注目度で戸惑う。呆れたような表情もあれば、共感したような笑顔もある。

筆者がお借りしているのは、初回仕様のエディションワン。フェロー・グリーン塗装が標準で、カーボン製トリムで飾られている。直径400mmのブレンボ社製ブレーキと、ロッキングデフも組まれた強化ドライブトレインは、P635 オクタで共通する。

ほぼ常用の全域で生まれる最大トルク

ラリーカーが履いていそうなアルミホイールは、鍛造の20インチ。フロントグリルはハニカム格子。カスタムカー的な雰囲気に、マッチョなクルマが好きな人は強く惹かれるはず。オフローダー版の、フェラーリ296 スペチアーレといえるかも。

停まっていても、オーラは半端ない。ランボルギーニ・ウルスや、ロールス・ロイス・カリナンより、主張は強いかもしれない。

最高出力635psの4.4L V8ツインターボ・ユニットは、ディフェンダー P525に載る5.0L V8スーパーチャージャー・ユニットとは別物。冷間時の排気音が控えめなことは、閑静な地域に住む人には朗報だろう。

マイルド・ハイブリッドがレスポンスを補完し、1800rpmという低い領域から76.3kg-mもの最大トルクが引き出される。5855rpmへ至るまで。ほぼ常用する全域といえ、3t近い車重があることを忘れさせてくれる。

ドイツ製の高性能サルーンのようにフラット

筆者は、スーパーSUVと呼べる車種の大ファンではないが、P635 オクタの運転は間違いなく秀逸。その理由は、目的地の到達時間を大幅に縮める、動力性能だけではない。

油圧ダンパーは、マクラーレンの技術にも似たクロスリンク式。乗り心地へ影響を与える、アンチロールバーを不要としている。その快適性だけでも、P635 オクタを指名買いする価値はあるかもしれない。

サスペンションそのものも、ナックルやウイッシュボーンまで再設計され、ロールやピッチが抑えられている。走り出せば、ドイツ製の高性能サルーンのようにフラット。驚異的な流暢さを叶えている。

ジャンプしてタイヤが宙に浮くと、ダンパーはプリロードされ着地に備える。出番が来ることはないかもしれないが、頼もしい機能ではある。

この続きは、ディフェンダー・オクタと蜜月2か月(2)にて。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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