開幕戦で存在感を示したHA36型アルト
2015年の初開催以来、軽自動車ファンの熱い注目を集めてきた東北660耐久レース。2025年の開幕戦ではスズキHA36型「アルト」が、レースの勢力図を塗り替えはじめていました。その理由とは一体何なのでしょうか。
ダイハツL250型「ミラ」は東北660選手権初年度から参戦を続ける最古参マシン
プロショップの努力が生んだマシン
2015年にスタートした東北660耐久レース。年式や過給器の有無を問わずに参加できるイベントだが、もっとも盛り上がっているのは新規格軽自動車のNAエンジンを搭載する3クラスだ。今まではスプリントの東北660選手権と同じく、スズキHA23型「アルト」とダイハツL275型「ミラ」や「エッセ」が中心だった。ところが、2025年3月に行われたシーズン開幕戦では、なんと3クラスの過半数が先代HA36型アルトという状況。優勝こそレース歴が長くノウハウも豊富なエッセに譲ったが、69号車のGR99(株)RPS、K-schoolのHA36型アルトが4位でフィニッシュした。急にHA36型アルトのエントリーが増えた理由を考察してみたい。
もっとも大きいのは、マシンの熟成が進んだこと。HA36型アルトがデビューした当時は、電子スロットルの鈍重なフィーリングや燃費に振ったエンジン特性で、勝てるマシンとは見なされていなかった。しかし、全国のプロショップが諦めずに開発を続けた結果、ECUの書き換えに成功し、少しずつ戦闘力が高まってきた。
HA36型アルトの驚異的な燃費
もうひとつは、圧倒的な燃費のよさだ。ドライバーの走らせ方やECUにもよるが、全開走行での燃費はなんと16km/L前後と、同クラスのライバルたちを大きく引き離す。東北660レースの決勝は当初3時間で始まったが、燃料タンクの大きいダイハツ車は無給油で走りきれるため、翌シーズンから200分に延長されたという経緯がある。ところが、HA36型アルトは決勝のラップタイムをあまり落とさずに、200分を無給油で走り抜くことが可能となってしまうのだ。最初から最後まで全開とはいかずペースを調整する必要はあるが、給油すれば規則で強制的に3分間のピットストップが課せられるし、作戦の幅が広がることは大きなアドバンテージといって間違いない。
開幕戦でHA36型アルト勢の最上位だった69号車GR99(株)RPS、K-schoolも無給油で、走路外走行のペナルティで3周の減算がなければ、クラス優勝どころか総合優勝のチームとも同一ラップでフィニッシュしていた可能性が高かった。ちなみに、69号車に続くクラス5位もHA36型アルトの31号車GGアルトAGSで、こちらは給油するのを前提に全開でアタックする作戦だったとか。仮定の話になるが、31号車も走路外走行で1周が減算されており、それさえなければ表彰台の一角に立てていたのかもしれない。
東北660シリーズの新定番となりうるか
ほかのHA36型アルト勢を見ると、59号車塩山自動車の白アルト、53号車JFアルト、40号車RMW株式会社 へいしゃアルトは初参加ながら無事に完走。また、527号車ZtoAUTO CSW自動車部は車両トラブルに見舞われたものの、東北660で実績を残すドライバーばかりで構成されたチームだけに、表彰台に上がるどころかクラス優勝を遂げても何ら不思議じゃない。
次のリンクサーキット戦は決勝レースが5時間なので無給油は不可能だが、給油に伴う3分のピットストップを1回でも減らせるのは大きな強みだ。ガソリンだけじゃなく、タイヤやブレーキの温存にもつながり、さらにドライバーの気持ちや操作にも余裕が生まれる。
今回の結果を受け、さらに増殖しそうなHA36型アルト。東北660耐久レースに限らず、NAエンジン搭載の新規格軽自動車によるスプリントレースの東北660選手権、そしてワンメイクレースの東北660・HA36カップも同じ仕様でエントリーできる。生産を終えてからまだ日が浅いためパーツの入手にも困らず、中古車も豊富で、軽自動車だけに税金などの維持費も安い。ミッションはMTとAGSのどちらでもタイムは変わらない。今から東北660シリーズで遊びたい人にとって、オススメしたい格好のベース車両といえるだろう。
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みんなのコメント
あの岡山のトゥディとか(笑)
ウチのは3キロがせいぜいだよ