日産「ノート」が絶好調だ。2022年9月の登録車販売ランキングでは、トップのヤリス(15,979台)に続いて、2位(9,776台)にランクイン。ベースである「ノート」の実力の高さもさることながら、その上級仕様である「ノートオーラ」の人気も、ノート全体を押し上げる要因となっているようだ。
ライバル車に比べて全般的に納期が短いという情報も入っている。流通不安により長納期化が進むなかで、グレードや装備に制限があるとはいえ納期が短いのであれば、それは大きな武器といえるだろう
「日産の自信になる」ノートついに販売2位へ躍進!! 販売の大黒柱の強みと弱み
筆者も、ノートオーラの4WDを購入したひとりだ。普段、数時間の試乗であれこれ言わせていただいている身としては恐縮だが、オーナーとなったことで、ノートオーラのいい点/イマイチな点が、改めて見えてきた。納車されて3か月が経過した筆者が感じる、ノート/ノートオーラの強みと弱みをご紹介したいと思う。
文:吉川賢一
写真:NISSAN
TFT液晶ディスプレイが見やすい&楽しい!!
運転席目の前にある、12.3インチのフルTFTメーターは、欧州プレミアムコンパクトとも互角に戦えるほど、サイズも十分に大きく、かつ視認性もいい。メーターフードがないことで、液晶メーターへの太陽光の差し込みが気になるかと思ったが、これまで気になったことは一度もない。
液晶画面の切り替えは、本革ステアリングホイールの左側にあるスイッチで行う。バッテリー残量や瞬間燃費、回生ブレーキの状況など、表示ページが多く、例えば、ワンペダル操作で気になっていたブレーキランプの点灯状態も、メーター内に表示が可能だ。車両情報好きの筆者は、信号待ちの際などにたびたび画面を切り替えて、いろいろな情報を確認している。ノートでは、ちょっと画面が小さくなるが、視認性は十分。地図を表示できるのがナビ使用時のみなのが残念(しかもバードビューのみ)だが、先進的なイメージを最も感じることができる、いいアイテムだと思う。
加速の強さと静粛性の高さは、3か月乗ったいまも印象は変わらない
また、静粛性の高さは、3か月乗ったいまも、素晴らしいと感じる。ノートも十分に静かだと感じたが、ノートオーラは特に静粛性が高く、具体的には、フロントおよびサイドガラスを透過する音が、ノートと比べて圧倒的に静かだ。
フロントガラスの中間膜に遮音性能の高い素材が織り込まれていることによるものなのだが、走行中でも前後席の間で、後席の人が身を乗り出すことなく、会話ができる。ロードノイズや風切音などが静かなおかげで、乗り心地も良くなったように感じるので、非常に良い。
加速の力強さも、乗るたびに感じるノートオーラの長所。常時モーター走行なので、滑らかかつ力強い。さらにアクセルペダルを踏みこめば、直3エンジンが高鳴るサウンドも聞こえ、加速フィールもよい。ノートと比べ、飛躍的にパワーアップしたとはいえないが、過不足のないパフォーマンスで楽しい限りだ。ノートオーラは、ノートから最大出力を18%UP(85kW→100kW)、最大トルクも7%UP(280Nm→300Nm)させている。制御ロジックの改良によって実現したそうで、その気になればノートもすぐにできるそうなので、もったいぶらずにノートでもやってほしいと思う。
e-POWER 4WDは国産コンパクトの中でも随一のドライブフィーリング!!
これはe-POWER 4WDに限った強みなのだが、安定性の高さは感動モノだ。加速減速、ターンイン、コーナリング中の切り増し、コーナー中のブレーキなど、挙動がブレて不安定になる気配が一切なく、常に安定しているので、とにかく運転がしやすい。ワインディングで旋回中に加速をするようなシーンでは、「これは!!」と思うほど、ポテンシャルの高さを感じた(あと少し着座位置が低いと、なおいいのだが)。
ただ、2WDが「ダメ」なわけではなく、コーナーでの軽快感は2WDの方があり、一人ドライブならば2WDの方が好ましくも思える。ちなみに、2WDは車重1260kg、4WDは1370kgと、110kgもの差がある。その分、4WDは燃費へと跳ね返りがあるようだ。
e-POWER 4WDの余裕のある身のこなしは、国産コンパクトの中でも随一だと思う。ただ、路面によっては上下に跳ね上げられる印象がある。タイヤは硬いことはないので(17インチだが50扁平とサイドウォール高も十分、空気圧も220kPa程度)、サスペンションの影響だと思われるが、あと少し、地面にへばりついているような安定感を期待したい。
ノートオーラの担当エンジニアへインタビューした際、4WD車はコーナーで積極的にアクセルを踏みたくなる特性にチューニングした自信作だという
一方で、燃費は思ったほどよくない
そんなノート/ノートオーラだが、燃費は期待していたほどよくない印象。特に、エアコンによる燃費低下が著しいのと、高速燃費が伸びないのが気になる。
猛暑の夏や、車内へのほこりや花粉、臭いの侵入を防ぐため、窓を閉めてエアコンは常時ONという方も多いと思うが、電力を消費するエアコンの使用は、電動車には非常につらい。ノート/ノートオーラの場合、バッテリー走行(エンジン非稼働時)が続くうちは、燃費は伸びてゆくのだが、エンジン発電時の瞬間燃費は5km/L程度にまで落ち込む。バッテリーのチャージがある程度済むとエンジンは休止するが、またすぐにバッテリーが減り、エンジン発電が始まるといった具合だ。
e-POWER用バッテリーは容量が小さいため、今夏のような猛暑下でエアコンを常時利用していると、燃費は著しく落ちた。信号の多い市街地中心の使用環境で、猛暑の8月は13km/L程度だったが、10月に入りエアコン使用を控えたところ、18km/Lにまで伸びた。
高速燃費も、e-POWERは苦手だとは認識していたが、正直もうちょっと伸びてくると思っていた。信号の少ない一般道を流す走行シーンだと、30km/Lに届くことがあるが、巡航速度100km/h程だと、良くても22km/L程度。知人のノート2WDのオーナーにも話を聞いたが、やはり同じく高速燃費はよくなりにくいという感想で、高速では25km/L程度、WLTC燃費の0.8掛けくらいだという。
ヤリスハイブリッドでは、高速走行で30km/Lに近い燃費が出たことがあるのだが、常時モーター走行のe-POWERと、モーターとエンジン切り替えが可能なTHS-IIの違いは、やはり大きいようだ。
オーラの良さは、ノートの良さがあればこそ
ノートとノートオーラは、ノートが203万円(X)からで、ノートオーラが265万円(G)からと、価格差は約60万円もある。200万円台のコンパクトカーなので、この差は非常に大きいのだが、ノートオーラは価格上昇の分、質感磨きにコストをかけており、実際に所有してみると、ノートオーラは、ノートに毛が生えた程度のクルマでは全くないことがよくわかる。
ただ、加速の強さと静粛性の高さなどは、ノートでも十分によいと感じるレベルであり、ノートがしっかりとつくられているからこそ、ノートオーラでさらに磨きがかかっている。日産が窮地の中で死ぬ気でつくったコンパクトカー、「ノート」/「ノートオーラ」のこの活躍は、日産の自信となるはず。ノート/ノートオーラとともに、今後の日産の活躍についても、期待している。
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みんなのコメント
逆にヤリス買う人の心理がわからんわ