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「マシンはF1と似ている」カルデロンがスーパーフォーミュラ初走行。ダウンフォースの大きさに驚き

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「マシンはF1と似ている」カルデロンがスーパーフォーミュラ初走行。ダウンフォースの大きさに驚き

 2020年シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権には、シリーズの歴史においてもひさびさとなる女性ドライバーが参戦する。そのドライバーとは、タチアナ・カルデロンだ。

 第1回目の公式テストが新型コロナウイルスの影響で延期されたことにより、富士スピードウェイで3月24~25日に行われた第2回公式テストで初めてスーパーフォーミュラのマシン『SF19』をドライブしたカルデロン。参戦決定までの経緯、初走行の感想、タイヤの違い、そして今シーズンの目標を聞いた。

スーパーフォーミュラ:4月3~4日の鈴鹿公式テストを中止。新型コロナウイルスの影響で決断

 コロンビア出身のカルデロンは、これまでにFIAヨーロピアンF3選手権やGP3(現在のFIA-F3)などの世界選手権に出場し、2019年にはFIA-F2に参戦。同シリーズに出場した初めての女性ドライバーとなった。

 2020年はF2のシートを掴めなかったが、カルデロンは『BANDERO』というテキーラメーカーとスポンサー契約を締結し、さらには昨年12月にThreebond Drago CORSEとの契約が決まったという。

「夢はつねにF1。でも、F2に残るチャンスがなかったの。そういった環境のなかでスポンサーに巡り会えたことはハッピーだったし、ドラゴ(Threebond Drago CORSE)とのチャンスがあったからスーパーフォーミュラに参戦することになった」とカルデロン。

「チームとの話が整ったのが12月24日だったから、(スーパーフォーミュラ参戦は)大きなクリスマスプレゼントになったわ」

 スーパーフォーミュラには以前から注目していたといい、2014年にニック・キャシディ(現VANTELIN TEAM TOM’S)がThreeBond with T-SportからF3マカオGPに出場したのを見て、Threebondというチームを知っていたとも明かした。

 過去にF1マシンを走らせた経験を持つカルデロンは、今回のテストで初めてスーパーフォーミュラのマシン『SF19』を走らせた感想について、「F1マシンに近い」と語った。

「とても印象的で、ダウンフォースの大きさに驚いた。私はF1マシンのテストもしているけれど、(SF19は)F1に近い。大きなチャレンジだけど、やりがいがあるし学ぶこともたくさんある」

「首への負担も大きい。パワステ(パワーステアリング)があるからそれほど腕力を鍛える必要はないけれど、もっと首や肩のトレーニングが必要だと思っているの」

 またタイヤに関しても、過去5シーズンで使用していたピレリとスーパーフォーミュラで使用するヨコハマタイヤの違いは大きいようだ。

「違いはすごく大きく感じている。ウォームアップの仕方も違うの。ピレリよりもヨコハマタイヤの方がターンインの際にこらえてくれるし、スピードを乗せられる。ヨコハマの方が安定しています。それから、ピレリの方が(タイヤの)ライフが短いと感じるわ」

「この5年間はピレリを使っていたから、スタイルを切り替えないといけない」

 走行初日、カルデロンはコースイン直後にスピンを喫してしまったが、その後はスピードに慣れていくことに時間を費やした。それと同時に今後改善すべき点も見つかったとのことで、道上龍監督も「(マシンを)壊さず終わってくれて良かった」と満足げな様子だった。

 初走行ゆえにまだ2020年シーズンの目標を決めることは難しいとカルデロン自身も認めているものの、それでも彼女は「簡単なことではないけれど、ポイントを獲りたい。ノーポイントでは終わりたくない」と意気込みを語った。

 今年は新型コロナウイルスの影響により、すでに開幕戦と第2戦の延期が決まっている。カルデロンは鈴鹿での走行を楽しみにしていたというが、4月第1週目に鈴鹿で予定されていた公式テストもすでに中止が決定。残念ながら、鈴鹿での走行はもう少し先になりそうだ。

 テストのための来日についても、飛行機が飛ばなくなる可能性があったため、当初の予定を無理やり予定を早めたとのこと。ただ、現在はヨーロッパへ戻ることが難しい状況のため、しばらくは日本に滞在することになるという。とはいえカルデロンは「いつ帰国できるかわからないけれど、もう少し日本に残らなければということであれば、その間にもっと日本のことを学びたい」と前向きで、笑顔を見せることも多かった。

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