ロールス・ロイス初の量販BEV(バッテリー式電気自動車)「スペクター」に追加された「ブラック・バッジ」は、パワフルでラグジュアリーな2ドアクーペだった。『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがリポートする。
速いだけじゃない!
大胆な“超高級車”──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・スペクター試乗記
ブラック・バッジ・スペクターの逆開きドアを開けて、早速乗り込む。
フロントの巨大ドアは電動でクローズ可能。乗り込んでからブレーキを踏む、もしくはセンターコンソールのスイッチを操作すれば、ほどよいスピードで閉まっていく。まるで、誰かが外からドアを閉めているかのようだ。
気になるのはドアクローズ用のスイッチが上下に並んでいる点。慣れないとブラインド操作がしにくい。これはブラック・バッジ・スペクターに限らず「ゴースト・シリーズII」も同様だ。左右に配した方がより直感的に操作出来ると思う。
車内はゴージャスだが、通常モデルと異なりブラック・バッジならではのノワール(暗黒)な世界観でまとめられている。たっぷりとしたシートは、ブラックと鮮やかなピオニーピンクとの組み合わせで、斬新。
ブラック・バッジ・スペクターのインストルメント・ダイヤル(メーター)は、5つのテーマカラーから選べる。ビビッド・グレロー、ネオン・ナイツ、シアン・ファイア、ウルトラバイオレット、シンセ・ウェーブから、カスタマイズ可能だ。
電源を“オン”にすると、無音でシステムが立ち上がる。直前に乗ったゴースト・シリーズIIも静かだったが、エンジンを搭載しない分、ブラック・バッジ・スペクターの方が静かだと感じた。
アクセルを踏むと、静々と発進していく。BEVゆえ、エンジンサウンドが響かないのは当然だが、徹底した遮音対策によってロードノイズといった余計な騒音も丁寧に処理されているのに感心。静寂に包まれた移動空間は異次元だ。
もちろん、アクセルを踏み込めば素晴らしい加速性能を味わえる。ほんのわずか踏み込むだけで、バックレストに身体が押さえつけられるほど、だ。前出の通り、最高出力485kW、最大トルク1075Nmはハンパない。
この性能を余すことなく堪能できるのが、独自の「インフィニティ・モード」。ステアリングホイールに備わるインフィニティボタン(∞)を押すと作動し、よりダイレクトなスロットルレスポンスを実現する。
試しにインフィニティボタンを押すと、計器類の表示が鮮やかな専用モードに変化。同時に、アクセルを踏み込むとさらに加速“感”が強まる。モーターサウンドも強調され、よりスポーティな走りを楽しめるように味付けされているのが興味深い。
「スピリテッド・モード」も搭載されているものの、今回は試せなかった。本機能を作動させるには、停止している状態でブレーキとスロットルを同時に完全に踏み込むことで準備完了。ブレーキをはなしアクセルを踏み込むことで1075Nmの最大トルクを瞬時に発揮。結果、0~100km/hの加速タイムは4.3秒を実現した。
タイヤは255/40R23のピレリ「P ZERO」。ハイパフォーマンスタイヤながら、ゴースト・シリーズIIと同じくの“マジック・カーペット・ライド”を実現。終始、フラットな乗り心地を味わえる。
ハンドリングはちょっとしたスポーツカーのようだ。ステアリングフィーリングが重くなったことで、ロールス・ロイスとは思えぬ操舵感が新鮮。BMWやメルセデス・ベンツといったドイツ車を彷彿とさせる。
強化されたダンパーにより車体のコントロール性能が向上したのも見逃せない。加速時や減速時のスクワット(車体の傾き)が軽減。発進~加速時も、水平移動の如く速度を上げていくのは、まるでリニアモーターカーのようだ。お尻を沈めて、暴力的に加速するかつての高級車とは一線を画す。
新型ブラック・バッジ・スペクターは、究極のドライバーズカーである。リヤシートも座れなくはないが、やや窮屈。特等席はフロントシートだ。運転してこそ、真価を味わえる。
ロールス・ロイスのプレスリリースには「スペクターは基本的にオーナー自身が運転するモデルです」と、記されているのも納得の走りだった。
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文と編集・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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