いま、オフロードバイク用品でもっとも話題になっている、といえばネックブレースだと思う。「これはネックブレースなのか?」と思えるほどに薄く軽い形の、アトラスのヴィジョンがデビューしたからだ。先週取材にいった会場でもすでに散見され、さらにパドックで話題になっていた。というわけで、Off1.jpでは旧来の厚みのあるアトラス・エアと、アトラス・ビジョンを比較する形で検証をこころみたのだ。
ATLAS
ビジョン
250ccバイクの人気ランキングTOP10|読者が選んだ2020年のベストモデル
カラー:ブラック/ブラック
品番:S/Mサイズ : VC1-01-010
L/XLサイズ : VC1-01-020
価格:¥29,700(¥27,000)
重量 :S/M:373g
L/XL:395g
ATLAS
Air
カラー:ナイトシフト(ブラック)
品番:Sサイズ : AA3-01-000
Mサイズ : AA3-01-010
Lサイズ : AA3-01-020
重量:580g
価格:¥46,200(¥42,000)
というわけで、早速比較でーす
ビジョンの場合
首を後ろにそっても、はっきりいってほぼ当たる気配がない。
前に曲げると、さすがに当たるのだが、違和感はほぼナシ
横も、当てるのが大変なくらいだ
エアーの場合
一般的な「ブレース」なので、早めに当たるがライディング中にここまでは上を向かない
下は結構早めに当たる。思いつくシチュエーションとしては、ハードエンデューロのガレセクションで、リアタイヤをみたい時に苦労しそうだってことくらい
横も早めに当たるが、シチュエーション的には思いつかない
ちなみに、ビジョンは正確に言うとメーカーもネックブレースだとは言っておらず「ネックカラー」であると表現している。当然ながら、首を固定する範囲が大きければ、ガード力は高いと言えるだろう。エアーは、正直に言ってものすごく安心感がある。これなら前転してもなんとかなりそうだ、としか言えない(前転できないし、激しい首を損傷するクラッシュをテストできないから…)が。
ビジョン実走テスト。感想すらない。だって軽いし薄いから、「無い」のと同じ
で、早速テストである。
今回は、モトクロスコースで両方ともクタクタになるところまで乗ってみた。まず、ビジョンだけど、完全につけていることを忘れてしまうほど軽いし、違和感がない。疲労困憊で、首がくたくたになって、ジャンプの着地でがつーんと首が振られても、あたる感触はないほどに。ギャップでブレースが浮いてしまうようなこともまったくないし、これでインプレといっていいのかわからないが「首に何かをつけている気にはなれなかった」としか言いようがない。なにもつけていない感触、以上のなにものでもないのだ。
軽すぎるがゆえ、固定するためのXバンドは必須。でも、Xバンドをつければずれることはほとんどない。
Xバンドは、左右1カ所に引っかけるだけ。これで固定されるのか? と疑わしくなるレベルだが、実際ずれない。
もうひとつおまけに言うと、ヒモはジャージの下に仕込んでおけば、ジャージのデザインを損なうこともない。首元に少しバンドが見えるけど、この程度ならなんの問題もないだろう。なにぶん、軽いからアウターガードを愛用するような人も、ほぼ干渉はしないはずだ。
はっきりいって遜色なし。エアーが欲しくなった
続いてエアー。Xバンドでとめるところは同じで、バイクを乗り降りする際に、たとえばキックの位置を探したりする時、うつむくところでブレースにヘルメットが当たったりするのを感じた。さすが、ビジョンはこういうのないもんな、と思っていたんだけど、ライディングしてみるとエアーもつけてないのと変わらないのだった。
重量的には、ビジョンよりも200gほど重いことになるが、たかが200gだから肩にのせてその差を感じるようなことはない。ライディングで身体が動いたときにゆれるかというと、そんなこともない。本当に、エアーはモトクロスをする限り、ビジョンとほとんど使い勝手がかわらず、優秀その存在を忘れさせてくれるほどだった。
これは、おもいきり斜め下を向いた時。見ての通り、干渉しないのだ。
ネックブレースが世の中に出てきて、おおよそ14年ほどになるのだろうか。開発から数えて20年くらいになるはずだ。新しい装具ではもうなくなっていて、いつしか「ライディング中に、首の動きを妨げる」「邪魔だ」などの意見が散見されるようになり、ネックブレースをつける人も少なくなってきた。
エンデューロマン二人が、ビジョンを率先して装着する
鈴木健二も、いつしかネックブレースをつけなくなってしまっていた一人だ。実は、仕事で乗る時はつけているのだという。「すごく軽快ですね。つけてる違和感がまったくないんです。走ってて当たったりするのって気になるので、最近は使ってませんでしたがこれならOK。今までのものだと、上をむくと必ずあたってたんですよね。それにバンドをしていれば、僕のようなライディングでもずれないです」とのこと。特に首を動かすことの多いハードエンデューロでも、調子がよかったようで、今後はビジョンを愛用するとのこと。
そして、釘村忠もJECで愛用をはじめた。「モトクロス現役の時につかっていましたが2戦くらいで違和感を感じてやめてしまったんですよ。そこからずっとつけていなかったんです。ビジョンもあまり乗り気じゃなかったんですけど、持ってみたらすごく軽いし、動きが制限されないってこともよくわかりました。これだったらいいなって思って。値段も安いし、ビギナーにもおすすめできますね」とのこと。
一時期、みんなでネックブレースをするべきだという啓蒙活動があったが、段々薄れてしまったように思う。だが、誰もが知っているのだ。首は守るべきだと。だから、いまいちどこのビジョンが出たことで、考え直してみるいい機会になるのではないだろうか。そして、この手軽さなら、ツーリングライダーにもおすすめしたいところ。公道で使えるくらい手軽だし、分厚いライディングジャケットも干渉しづらいだろう。
で、タイトルに戻る。
2つのプロダクトを試してみて、僕自身は本当に迷ってしまった。防御力が高いのはエアー。で、ほとんど干渉しないレベルなのだから、もしかしてエアーを買うべきなのではないだろうか、と。悩ましい。
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