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「うわ、また洗車しなきゃ…」輸入車のホイールはなぜ汚れやすい? 国産車から乗り換えると違いに驚き “真っ黒”になる原因とは

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「うわ、また洗車しなきゃ…」輸入車のホイールはなぜ汚れやすい? 国産車から乗り換えると違いに驚き “真っ黒”になる原因とは

ホイールの汚れの正体と輸入車が特に汚れやすい理由

 輸入車のホイールがすぐに黒く汚れてしまうことに気づいたことがある人は多いかもしれません。

【画像】汚れ方がハンパない!「輸入車あるある」真っ黒に汚れたホイールを見る(21枚)

 とくに前輪のホイールが顕著に汚れることがあり、不思議に思う人もいるでしょう。

 実際、国産車と比べると輸入車のホイールは汚れやすいとされています。では、なぜ輸入車のホイールは汚れやすいのでしょうか。

 まず、ホイールの汚れの正体について知っておく必要があります。ホイールの黒い汚れの主な正体は「ブレーキダスト」と呼ばれるものです。

 クルマに使用されている「ディスクブレーキ」は、ブレーキパッドがローター(円盤)を挟む時の摩擦によって車体を制動するしくみ。制動の際には、パッドもローターも摩擦によってわずかに削れてしまいます。

 その削れた粒子がブレーキダストであり、ブレーキの外側にあるホイールに付着することで黒く汚れてしまいます。

 ブレーキダストはどんなクルマでも発生しますが、国産車と比べて輸入車のほうが汚れが顕著だといわれています。

 その理由のひとつは、使用されるブレーキパッドの素材の違いです。アウトバーンなどの走行を見据えた欧州車では制動力が強いブレーキシステムを採用していることが多く、ブレーキの効きを重視したパッド、ローターが使われることが一般的です。

 こうしたパッド、ローターは摩擦が大きく、強力な制動力を発揮しますが、その分ブレーキダストが多く発生してしまいます。

 一方で国産車は、耐久性やメンテナンス性を重視し、比較的ダストが少ないブレーキパッドを採用することが多い傾向にあります。

 最高速度が120km/hまでの高速道路しかない日本では必要十分な性能を発揮しつつも、ダストの発生量が少なく、ホイールが汚れにくいというメリットがあります。

なぜ特に前輪が汚れやすいのか、そして今後の変化

 ホイールの汚れが特に前輪で目立つのは、クルマのブレーキの構造に起因しています。

 一般的な乗用車では、前輪にかかる制動力が後輪よりも大きいため、ブレーキダストの発生量も前輪のほうが多くなります。その結果、前輪のホイールが後輪よりも汚れやすくなるのです。

 しかし、このブレーキダストの問題は今後変化する可能性があります。その理由として、欧州で導入が予定されている「ユーロ7」と呼ばれる排ガス規制の影響が挙げられます。

 ユーロ7規制では、排ガスだけでなくブレーキダストの排出量にも基準が設けられることが決まっており、自動車メーカーはダストの発生を抑える新しいブレーキ技術の開発を進めています。

 具体的には、ブレーキパッドの素材の変更や、ブレーキダストを回収するフィルターの導入が検討されています。これにより、将来的には輸入車でもホイールの汚れが目立たなくなる可能性があります。

※ ※ ※

 輸入車の前輪ホイールが汚れやすい理由は、主にブレーキダストの発生量の違いにあります。とくに輸入車は高性能なブレーキを採用しているため、負担のかかりやすい前輪に国産車よりもダストが多く発生しやすいのです。

 ただし、今後はユーロ7規制の影響でブレーキダストの低減が求められるため、輸入車のホイールが汚れやすいという問題も改善される可能性があります。

 将来、新しい技術が普及することで、これまでのように頻繁にホイールを掃除する手間も減るかもしれません。

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みんなのコメント

34件
  • しんじ
    この記事の理屈じゃ、日本車が欧州に輸出をした際にはブレーキが効かない!って事になりますね(笑)!
  • jn1********
    日本とヨーロッパ(特にドイツ)では最高速度が違います、速度が早ければ当然
    停車させるためのブレーキ性能が求められます、国産車でもスポーツタイプは
    かなり大きなブレーキキャリパーが装着されてますね。
    日本の道路ではそんな高性能のブレーキは無くても大丈夫だと言う事でしょうか。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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