Hondaは、車両周辺の死角をカバーし、交通事故の回避やドライバーの運転負荷の軽減をサポートする全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」を発表した。
従来のシステムよりさらに進化し、センシングの範囲を車両の前後のみならず、全方位に広げたHonda SENSING 360の適用を2022年に中国で発売する四輪車から開始し、2030年までに先進国で発売する全モデルへ展開することを目指す。
Hondaは道を使う誰もが事故に遭わない社会の実現を目指し「Safety for Everyone」のスローガンのもと、ハード・ソフトの両面で安全技術の研究開発に取り組んでいる。現在、量産車で展開をしている安全運転支援システムHonda SENSING※1は2014年の誕生以来、その機能を進化させながらグローバルでの適用を拡大し、さまざまなシーンにおけるお客様のドライブをサポートしてきた。
Honda SENSING 360※1は現行のHonda SENSINGの単眼カメラ※2に加え、フロントと各コーナーに計5台のミリ波レーダーを新たに装備することで、360度センシング※3を実現。これにより、従来の運転では目視での確認が難しかった車両周辺の死角をカバーし、他の車両や歩行者との衝突回避や運転に伴うドライバーの負荷の軽減をサポートする。また、開発においては自動運転レベル3技術の研究開発で培われた知見やノウハウも生かされてる。
Hondaは2050年に全世界でHondaの二輪車、四輪車が関与する交通事故の死者をゼロにすることを目指している※4。これからも、二輪車と四輪車を手掛けるHondaならではの強みを安全技術の研究開発に生かし、“事故に遭わない社会”の実現をリードするため、真摯に取り組んでいくとしている。
※1Honda SENSINGおよびHonda SENSING 360の各機能の能力(認識能力・制御能力)には限界があります。
各機能の能力を過信せず、つねに正しい姿勢を保ち、周囲の状況に気をつけ、安全運転をお願いします。
※2発売時期や車種によっては単眼ではないタイプのカメラが搭載されているHonda SENSINGもあります。
※3Honda SENSING 360の検知性能には限界があり、ドライバーの目視確認を不要とするものではありません。
※4 2021年4月23日 社長就任会見にて発表 https://www.honda.co.jp/news/2021/c210423.html
■Honda SENSING 360の主な特長
「衝突軽減ブレーキの進化」として、一般道の交差点などで、右左折をする際に車両や歩行者を検知し、接触の危険性がある場合は、衝突軽減ブレーキ(CMBS:Collision Mitigation Braking System)が作動する。従来のHonda SENSINGのCMBSをさらに進化させ、検知範囲を前方から全方位に広げることで、交差点の出合い頭における衝突回避・被害軽減を支援する。
「前方交差車両警報」として一般道の交差点などで、低速走行をしているとき、または停車状態から発進をする際に、左右前方から接近する交差車両の情報をドライバーへ通知する。自車と交差車両が接触する危険性がある場合は、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避の運転操作を促す。
「車線変更時衝突抑制機能」として車線変更をする際、後方から接近する隣車線の車両との衝突回避を支援する。ミラーの死角から近づく後側方車両との接触の危険性がある場合、システムがドライバーへ音とメーター表示で危険を警告し、衝突回避のためのハンドル操作を支援する。
「車線変更支援機能※5」として、高速道路や自動車専用道で、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)と車線維持支援システム(LKAS:Lane Keeping Assist System)が作動中に一定の条件を満たした状態でドライバーがウインカー操作※6をすると、システムが車線変更に伴うハンドル操作を支援する。
「カーブ車速調整機能」として高速道路や自動車専用道でACCが作動中にカーブを走行する際、適切に車速調整する。フロントカメラによってカーブ手前で車線の曲率を前もって読み取り、ドライバーにとってスムーズでなめらかなカーブでの走行を支援する。
※5あらゆる状況においてドライバーの車線変更に伴うハンドル操作を支援するシステムではありません。
※6ドライバーは車線変更支援機能のウインカー操作をする前に車線変更先や周囲の状況を確認する必要があります。
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