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高っかいクルマを少量売って儲ける「スーパーカービジネス」の歴史! 発祥はフェラーリで復活ブガッティが道を広げた!!

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高っかいクルマを少量売って儲ける「スーパーカービジネス」の歴史! 発祥はフェラーリで復活ブガッティが道を広げた!!

 この記事をまとめると

■第二次世界大戦前にアルファロメオが行っていたビジネスをフェラーリが参考にした

12.3リッターV16エンジンで5000馬力って何かの間違いじゃないか? 最高速500km/hのハイパーカー「デヴェル16」がケタ違いすぎて声が出ない

■フェラーリのあとを追う形でランボルギーニが自動車産業に参入し二大巨頭となった

■1990年以降は新興メーカーが産声を上げスーパーカーの世界は次のステージに突入した

 スーパーカーは誰のために生まれた?

 スーパーカービジネスの歴史を語るには、まずはそのスーパーカーというプロダクトが何であるのかを定義しなければならないのではないか。

 大排気量のマルチシリンダーエンジン、誰の目をも魅了する美しく、そしてまた刺激的なボディデザイン、もちろん最高速や加速性能に象徴される運動性能も重要な要素であるし、そのモデルが誕生するにあたってのバックストーリーがあれば、なおさらスーパーカーとしての「格」は上がるだろう。

 そのように考えると、スーパーカーを生産するというビジネスを最初に考えたのは、やはり1947年創業のフェラーリということになるのだろうか。

 いや、それはあまりにも安直な答えである。

 フェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリは、じつはあるメーカーのビジネスに大きなヒントを得ていたのだ。それは彼の古巣ともいえるアルファロメオが、第二次世界大戦前に行っていた高価な高性能車の販売方法。コンペティツィオーネ(レーシングカー)をベースとしたストラダーレ(ロードカー)を作るという、きわめてシンプルな手法にほかならなかった。

 実際、創業当時のフェラーリが販売していたのは、レースで使用したV型12気筒エンジンを核とするパワーユニットを搭載するシャシーのみだった。それにカスタマーが好むスポーティなデザインのボディを製作し、組み合わせるのはカロッツェリアと呼ばれる工房の仕事であり、レースを始めとするモータースポーツで得た技術的なノウハウと、美しいボディが組み合わされた、創業初期のフェラーリのストラダーレは、再びフェラーリに潤沢なレース資金を提供する役割を担ったのだった。

 ちなみにフェラーリに同一のモデルを量産するという意思が生まれたのは、1950年代に250GTシリーズを誕生させてからになるが、それでもなおコンペティツィオーネとストラダーレとの間には、明確な線引きは行われなかった。

 スーパーカーの世界は次のステージへ

 このフェラーリに対抗してフェルッチオ・ランボルギーニによって1963年に設立されたのが、正確にはアウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニの名で登記されたランボルギーニだ。

 ランボルギーニというと、イメージするのはミウラ、カウンタックと続く12気筒ミッドシップモデルだが、フェルッチオが創立時に生産を望んだのは、高級なGT(グラン・ツーリスモ)だった。モータースポーツへの進出を嫌う彼は、しかしながらフェラーリに匹敵する高価格車を市場に投入。ミウラの誕生はフェラーリにやはり12気筒ミッドシップの365GTB4BBのデビューを促し、オーバー300km/hの最高速戦争がここで勃発する。

 フェラーリとランボルギーニ。かつてはこのふたつのメーカーが、スーパーカーの頂点に位置するブランドとして誰もが認めるところだった。このふたつのブランドを超える価格のスーパーカーを発売しても、それは売れるわけはないというのもまた定説のひとつだった。

 だが、1990年代を迎えると、それに対抗すべく、それまでの常識を覆すメーカーが次々に名乗りをあげるようになる。そのきっかけとなったのは、1987年にイタリアのモデナにブガッティが再建され、1991年にEB110を発売したこと。あるいはその1年後にあたる1992年には、マクラーレンから「F1」が発表されたことの影響力が大きく、もはやフェラーリやランボルギーニが定めた枠を超えたスーパーカーを開発し、それを販売することがタブーではなくなったのだ。

 ちなみにこちらも超高価格なモデルを販売するパガーニは1992年の設立。スウェーデンのケーニグゼグは、それに若干遅れて1994年にビジネスを立ち上げている。

 そして、現在のスーパーカー、いやもはやハイパーカーと表現するべきだろうかは、エレクトリックモーターという新しいメカニズムを導入したことで、1000馬力、2000馬力という最高出力を、いとも簡単にカタログに掲げる時代になった。

 現在、そのプロジェクトが進行中であることが確認されているなかで、もっとも過激な数字を掲げるのは、UAEのデンヴォによるシックスティーン。

 それは12.3リッターのV型16気筒クワッドターボエンジンを5007馬力の最高出力で搭載するサーキット専用車だが、価格は約1億5000万円。いま存在するハイパーカーのなかでは、意外にリーズナブルなプライスに感じるから不思議である。

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みんなのコメント

4件
  • tondemo310
    自動車は元々庶民には縁の無いものだった。これを変えたのがT型フォード。1908年から1927年までに1500.7万台生産された。
  • ********
    >それは12.3リッターのV型16気筒クワッドターボエンジンを5007馬力の最高出力で搭載するサーキット専用車だが、価格は約1億5000万円。

    5,000馬力で1.5億は安く感じるなぁ。
    サーキット専用車だから、試験や保安部品、室内外を簡素化出来るからだろうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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