4月の国内新車セールスが大幅に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた非常事態宣言により、外出を自粛したユーザーが多く、ディーラーへの客足は遠のいた。
国内の新車総販売台数(軽自動車を含む)は、27万393台。前年同月比は28.6%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。28.6%のマイナス幅は、東日本大震災後の11年5月の33.4%減以来、9年ぶりの水準だ。
自販連が発表した4月の新車販売台数(軽自動車を除く)は、17万2138台。前年同月比は25.5%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。登録車の販売台数の中で、乗用車は14万4674台。前年同月比は27.5%減と、7カ月連続の前年実績割れ。普通車(3ナンバー)が前年同月比37.7%減の6万6771台と、7カ月連続のマイナス。小型車(5ナンバー)は7万7903台にとどまり、前年同月比は15.7%減と、2カ月ぶりに前年実績を下回った。
メーカー別で見ると、全8メーカー中7社が前年実績割れ。トヨタは9万3259台で、前年同月比は20.3%減と、7カ月連続で減少。ホンダは2万253台、同15.6%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。日産は1万2300台で、同43.6%減と17カ月連続の前年割れ。マツダは6345台、同24.5%減と、2カ月ぶりの前年実績割れ。スズキは5743台、同48%減と、12カ月連続で減少した。SUBARU(スバル)は3587台、同56%減と、3カ月連続でダウンした。三菱は843台、同67%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。
小型SUVのロッキーが好調なダイハツは3354台。前年同月比は26%増と、6カ月連続で前年実績をクリアした。
乗用車の車種別販売ランキングでは、2月に発売されたヤリスが、3月の3位から上昇して首位に立った。4月は1万119台を販売し、登録車としては唯一の1万台超え。2位はホンダ・フィット。新車効果で、8977台を販売。3位は、トヨタ・シエンタの6982台だった。4~10位は
フィットvsヤリス特集:原点に返って理想を追求。新生ヤリスのキラリと光る魅力
4:トヨタ・カローラ 6679台
5:ホンダ・フリード 6030台
6:トヨタ・アルファード 5789台
7:トヨタ・ライズ 5545台
8:トヨタ・ルーミー 5104台
9:トヨタ・プリウス 4669台
10:トヨタ・アクア 4551台
輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)は、1万1055台。前年同月比は37.2%減と、7カ月連続の前年実績割れ。輸入車全体でも1万4290台にとどまり、同32.7%減と、14カ月連続で前年実績を下回った。
純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、
1:メルセデス・ベンツ 2286台
2:BMW 1691台
3:VW 1607台
4:MINI 943台
5:ボルボ 740台
メルセデス・ベンツが、62カ月連続でナンバーワン。BMWは4カ月ぶりの2位。
Kカー(乗用車)の4月新車販売台数は、7万4558台。前年同月比は35.4%減と、7カ月連続の前年割れ。商用車を含めたトータル台数は、9万8255台。同33.5%減と、7カ月連続で前年実績を下回った。
乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、
1:ホンダN―BOX 1万4034台
2:ダイハツ・タント 8295台
3:ダイハツ・ムーヴ 6877台
4:スズキ・スペーシア 6426台
5:ダイハツ・ミラ 5506台。
N―BOが、5カ月連続で首位を維持した。ミラは日産デイズを上回り、ベスト5入りを果たした。
トヨタとホンダは2020年3月期決算で黒字
5月12日、トヨタとホンダは2020年3月期決算を発表した。トヨタの売上高は29兆9299億円、営業利益は2兆4428億円(前年同期比1%ダウン)だった。新型コロナウイルスの影響を除けば、営業利益は2850億円のアップだという。ホンダの売上高は14兆9310億円で、営業利益は6336億円(同12.8%ダウン)。新型コロナウイルスの影響を除けば、営業利益は1008億円の増加だとコメントした。ただし、ホンダは来期の見通しについて「現時点では説明が困難」と発表している。
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