やれることは何でもやった！ レッドブルF1、フェルスタッペンの予選最速に向けた試行錯誤で「マシンが息を吹き返した」

　F1カタールGPの予選ではレッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップタイム。ペナルティによりポールポジションは逃したが、久々の予選最速となった。これについてチーム代表のクリスチャン・ホーナーは、苦しんだスプリントイベントの後、今季マシンRB20のセットアップで「ありとあらゆることを試した」結果だと明かした。

　フェルスタッペンはスプリント予選で6番グリッドからスタートしたものの、レースではオープニングラップでポジションを落として8位フィニッシュとなった。

　これを受けて、F1スプリントの後にパルクフェルメが一時的に解かれた際にレッドブルはセットアップを変更。フェルスタッペンは“酷かった”マシンバランスが改善されたことをすぐに感じたという。

　Sky Sportsのインタビューに応じたホーナー代表は、レッドブルが寒いカタールでタイヤからグリップを引き出すためにできる限りの変更を施したことが今回の結果につながったと説明した。

「素晴らしい復調だ。ミルトンキーンズのエンジニアとチームがとても頑張ってくれたと思う」とホーナー代表は語った。

「彼らはマシンに良いセットアップを施し、マックスはすぐに（自信を）取り戻した。彼の最初のコメントはフィーリングが良くなったということだった。それで彼は予選に向かい、最も劇的な形で結果を出した」

「我々はありとあらゆることを試したみたいなものだ。変えられることは全て変えたんだ」

「それでバランスが良くまとまるかどうかは分からない。しかしその通りになった。昨日はターン1とターン2、そして特に最終コーナーで苦戦していた。ターン7でも少し苦しんでいたね」

「そうしたコーナーで我々は突然息を吹き返した。最後のラップはジョージ（ラッセル／メルセデス）と抜きつ抜かれつの状態で彼は（アウトラップの）最後のコーナーに進入した。そこで上手く周り、十分なタイムを刻んだ」

　フェルスタッペンは、予選前のセットアップ変更によってマシンとより「繋がり」を感じることができるようになったため、攻めるに十分な自信が得られたと説明した。

　ただフェルスタッペンは、決勝レースになると全く異なるチャレンジになると指摘。新しいセットアップによって、ロングコーナーでの左フロントタイヤのデグラデーション（性能劣化）を軽減できるかもしれないと予想した。

「これは予想していなかった。より繋がりを感じられるマシンを僕に与えてくれたチームにはよくやったと伝えたい」とフェルスタッペンは言う。

「マシンがもう少しまとまれば、もっとハードに攻めることができる。僕としては、予選でかなり良いフィーリングが得られていた」

「マシンを少し変更したけど、それでパフォーマンスがこれほど変わるとは思っていなかった。だから期待できるね。レースでもこれが続くことを願っている」

「まだ分からないけど、1周のアタックではかなり安定感が増した。それこそ、僕らが必要としていたことだった」

「体力的にもタフなレースになるだろうけど、タイヤにも優しくいれるようにすることも重要だと思う」

「ここでは左フロントをかなり消耗する。明日はそれをどうマネジメントするかどうかにかかっている。今のマシンセットアップで、もう少し良くなることを期待している」