1年間レースから離れていたエステバン・オコンがついにコースに戻ってきた。2019年アブダビでのF1テストでルノーに合流し、R.S.19を走らせたのだ。
オコンは2016年から2018年の間に50戦のグランプリに出場した。マノーからデビューし、次いで2シーズンをフォース・インディア/レーシングポイントで過ごした。
2020年用F1タイヤのインプレッション「速さでは現行に劣る」と言うドライバーも
しかしながら、オコンは昨シーズンの終わりにチームから放出され、F1でのシートを見つけられなかった。2018年はメルセデスのリザーブドライバーを務めた彼に、メルセデスのボス、トト・ウォルフは2020年にはF1レースに復帰させると約束していた。
その後、オコンは2020年にルノーに加入することが決定、ニコ・ヒュルケンベルグの後任となり、ダニエル・リカルドのチームメイトを務めることになった。ルノーとの初仕事は、ヤス・マリーナでの公式オフシーズンタイヤテストへの参加で、12月3日、オコンは新しいユニフォームで登場した。
「とてもエキサイティングな初日だった」と23歳のオコンは、2日間のテスト初日で8番目のタイムを出した後で語った。
「チームは温かく歓迎してくれた。こういうことはいつもとてもうれしいものだ。以前からの古顔もいるし、初めて会う人もいる。素晴らしい初日だったよ」
「いつも初日はたくさん話すことがある。みんなのことを知り、そして新しい人たちと仕事をしていく。まったく違う環境だ」
「チームのすべての人を、お互いに完璧に理解するんだ。そうしたことに多くの時間を費やすことになる」
オコンは初日の作業について次のように語った。
「復帰することができて、本当に素晴らしい気分だ。F1マシンのコクピットに戻れるなんて信じられないよ」
「今日を本当に楽しみにしていた。何カ月もこの日を待ち続けて、ついに実現したんだ。第一印象は良いけれど、常に改善すべきことはある」
「(午後に)本格的な作業を始め、細かい部分に取り組み始めた。R.S.19の挙動を確認するところから始め、ラップを重ねていくにつれて限界に近づいていくことができた」
「作業を続けるための確固たる土台を作れたから、明日が楽しみだよ」
■長身のオコンはメルセデスよりルノーにフィット
他のほとんどのチームは、2日間のテストの走行を複数のドライバーに分担させているが、ルノーはオコンを可能な限りチームになじませるために、彼にテスト全体を託すことに決めた。
2020年はテストの機会が減るため、できる限り多く走行時間をとることは、オコンにとって特に重要だ。
「今年はあまりドライビングの時間がなかった」とオコンは認めた。「それに(来年)2月のテスト日数が減ることは大きな問題だ。だから、ここでの2日間は基本的に2月に不足するテストを補うことにもなる」
「このテストは重要だ。間違いなく僕にとって大きな助けとなるだろう。なぜなら、2月のテストに臨む上でのメリットになるからだ」
「シートポジションはすでに調整されているし、コース上でいくつかのことを確かめることもできた。そうするためのチャンスを持てるのはとてもいいことだ」
メルセデスからルノーへの移籍は、他の点でもオコンにプラスになっている。身長が高いドライバーのひとりであるオコンにとって、R.S.19は実はW10よりも彼にフィットするのだ。
「ニコとダニエルはバルテリ(・ボッタス)やルイス(・ハミルトン)より身長が高い」とオコンは説明した。「シートポジションはメルセデスのマシンよりしっくりくるんだ。スペースに余裕があるからね」
しかしながらオコンは、F1復帰がすぐに成功につながるとは限らないことを、経験上よく分かっている。ルノーは2019年に満足いく結果を残せなかった。ルノーは今シーズンのコンストラクターズ選手権を、カスタマーエンジンを使用するマクラーレンよりも下の5位で終えた。
「ここ数年、かなり進歩しているものの、まだ勝てるマシンではない。そして来年もまだ勝てるマシンにはできないだろう」とオコンは『Le Figrao』に認めた。「セットアップに何かが足りないことは明確だ」
「でも重要なのは、モチベーションを維持して進歩し続け、いつか到達することだ。7位や8位ではなく、僕は世界チャンピオンになりたい」
リカルドのような強力なチームメイトと戦って勝つことが、オコンのプランの一部だ。
「自分自身をダニエルと比べたい。なぜならいつもベストなドライバーと戦いたいからだ」とオコン。「目標は彼の前にいることだよ!」
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