年式が新しい方が故障は少ない
ベントレー・コンチネンタルGTのボディは密閉構造といえ、軽微な不調でも費用は膨らみがち。細かな改良が重ねられ、年式が新しい方が故障は少ないといえる。整備履歴を確認すれば、過去の修理状況は遡れるはず。
【画像】往年の最速4シーター ベントレー・コンチネンタルGT 初代から現行の4代目まで 全124枚
警告灯の点灯はもちろん、サスペンションやドライブトレインからの異音がないか、オーバーヒートの過去がないか、すべての機能が正常か、試乗で確かめたい。調子が良ければ、シームレスでパワフルな移動へ浸れるだろう。
主な弱点は、熱で劣化するバキュームホースや、トランスミッション上部に載るブーストコントローラーなど。スカットル部分の電気制御モジュールへ水が侵入すると、電装系の不調を招く。エアサスペンションの状態やブレーキの摩耗、異音にも注意したい。
バッテリーの劣化も、不具合の原因となる。コンチネンタルGTには、エンジンの始動用と補機用で、バッテリーは2基載っている。
部品を入手し自ら修理する剛気なオーナーも
走行距離が短くても、長期間保存されていた例の方が、厄介な不調を抱えているケースは多い。OBD診断機をつなぎ、故障コードを確かめたい。エンジンの失火や回転が荒い場合は、点火コイルの劣化が主な原因で、修理は高額にはならないはず。
クーラント漏れやオーバーヒートは、対応が大変。ウォーターポンプの交換には、フロント周りを完全にバラす必要がある。ガスケット交換は、エンジンを降ろす必要がある。ZF社製の6速ATは堅牢だが、センサーや制御ユニットが不調になる可能性はある。
近年は取引価格が下落し、2万ポンド(約420万円)前後で上等な1台を探せる。その結果、部品を手配し自ら修理する、剛気なオーナーも英国では増えてきた。殆どの部品はフォルクスワーゲン・グループのモデルと共有し、入手は難しくない。
英国では、2006年3月の登録を境に税金が変わるため、年式には注意したいところ。それ以前なら年間430ポンド(約9万円)だが、以降では倍近くへ上昇してしまう。
購入時に気をつけたいポイント
ボディ
飛び石傷や、事故に伴う腐食がないか観察したい。可動式リアスポイラーは固着しがち。
エンジン
VR6用のV6エンジンを結合したW12エンジンは、基本的に高耐久。極端に走行距離が短いと、逆に不具合を招くことがある。クーラントやオイルの漏れ、ミスファイア、排気ガスが青白く煙っていないか、試乗で確かめたい。
ウォーターポンプやサーモスタットは、故障しがち。ラジエターの状態も観察したい。走行中の水温は、80℃から90℃の範囲が正常。OBD診断機をつなぎ、センサー類が故障している場合は、購入を見送った方が良いだろう。修理は極めて高額になる。
サスペンション
エアサスペンションは故障と無縁ではなく、ボディが水平か見極めたい。修理後は、再設定が必要になる。ブッシュが摩耗すると、カタカタと走行時にノイズが出る。
ブレーキ、タイヤ
ブレーキパッドやローターは、大きいだけにお高い。オプションのセラミックブレーキは、もっと高額。サイドブレーキの効きも確かめたい。ホイールやタイヤも安くなく、内部の圧力センサーは5年前後で駄目になる。
電気系統とインテリア
湿気や長期保存は、センサー類へ悪影響を与える。助手席側フロアの、不自然な湿りに注意。シートの摩耗や天井の浮き、エアコンの動作も忘れずに確かめたい。
ベントレー・コンチネンタルGTのまとめ
当時世界最高峰のグランドツアラーといえたコンチネンタルGTは、ベントレーとして過去にないほど売れた。近年は中古車の流通が多く、安価に探せるようになっている。
ただし、安いのには必ず理由がある。丁寧に状態を確認し、予算の許す範囲で良い例を選びたい。相応の維持費も必要になる。理想的な1台と巡り会えれば、長期に渡ってラグジュアリーなベントレー・ライフを謳歌できるはず。
良いトコロ
圧倒的な高級感や動力性能と、フォルクスワーゲン水準へ近い信頼性が強み。英国の場合、オーナーズクラブのサポートも充実し、ネット上での相談も可能だ。
良くないトコロ
英国では、フォルクスワーゲンの正規ディーラーで部品単体の販売をしていない。クルマだから故障のリスクはゼロではなく、軽微な作業でもエンジンを降ろすことになる場合もあり、維持費は高額になりがち。
ベントレー・コンチネンタルGT(初代/2003~2011年/英国仕様)のスペック
英国価格:12万3800~18万2100ポンド(2010年時)
生産数:約3万4000台
全長:4804mm
全幅:2100mm
全高:1390-1398mm
最高速度:315-330km/h
0-97km/h加速:5.0~3.7秒
燃費:3.5-7.1km/L
CO2排出量:−
車両重量:2385-2495kg
パワートレイン:W型12気筒5998cc ツインターボチャージャー DOHC
使用燃料:ガソリン
最高出力:560ps/6100rpm-630ps/6000rpm
最大トルク:66.1kg-m/1600- 6100rpm-81.4kg-m/1700-5600rpm
ギアボックス:6速オートマティック/四輪駆動
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