CX-5/CX-8 年次改良でさらに進化
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】違い、わかる? 改良された2020年版CX-5/CX-8【「黒」の仕様も】 全196枚
またしても、マツダ「CX-5」と「CX-8」が質感を上げた。
マツダがいう、年次改良によって、マツダ各モデルは時代の流れに沿って改良が進む。
一方で、近年中に登場する次世代「マツダ6」は縦置き直列6気筒搭載のFR(フロントエンジン・リアドライブ)となることが確実であり、マツダ幹部はこのプラットフォームを使ったSUVの存在も明らかにしている。
果たして、「CX-5」と「CX-8」という、マツダのミドルサイズ商品群SUVはこれから、どこを目指して、どのように進化するのだろうか?
未来を予測する上で、まずは今回の商品改良ポイントを深堀りしてみたい。
まずは、コネクティビティ技術だ。
マツダが独自に開発してきたマツダコネクトとして、10.25インチに拡大されたセンターディスプレイを採用した。
マツダコネクト導入時、筆者が担当エンジニアから受けた説明では、ドライバーの目の位置と、手元のコントローラーとの位置関係など、人間工学に基づいてディスプレイのサイズを決めたということだった。
その後、各モデルが量産される中で、ユーザーからのフィードバックを受けて、マツダコネクトの改良が進む中、ディスプレイの位置と大きさも変化し、今回の10.25インチに辿り着いた。
さらに、ユーザーにとって直接は感じにくいが、マツダコネクトにとって重要な改良点もある。
マツダコネクト2.5? 全機種に通信機
それは、すべての機種に車載通信機を標準装備したことだ。
トヨタ車の場合、DCM(データ・コミュニケーション・モジュール)と呼ぶ技術だ。
2018年6月発表の「カローラ・スポーツ」と15代目「クラウン」を皮切りに、世界市場で発売するほぼ全ての機種で展開することを明らかにしている。
DCMでは、クルマに搭載されている制御系機器を相互管理する車内通信網であるCAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)から得た情報を収集し、総合的な車両データとして1分間に1回の割合でクラウドへデータ転送する。
トヨタと、電動化技術やコネクティビティ技術で協業するマツダとしても、DCMに近いような考え方で車両データ制御を本格的におこなう体制を敷く準備が整っていく可能性がある。
その上で、メーカーとディーラー、ディーラーとユーザー、さらにメーカーとユーザーが情報共有することで、購入後の車両サービスや、今後の車両開発に役立てることになる。
ディスプレイの10.25インチ化を含めて、今回の年次改良によって、マツダコネクト2.5と呼べるような着実な進化を遂げたといえる。
また、マツダが進める「人中心の運転支援システム」である「コ・パイロット」についても、コネクティビティ技術による車両管理システムは極めて重要だ。
どこかで聞いたような……
もう1つ、今回の「CX-5」「CX-8」年次改良の狙いは、「走り感の向上」だ。
走りではなく、走り感と表現するのが、いかにもマツダらしい。
その上で、「クルマとの一体感」や「自在感」を改善したという。
そういえば、こうした表現をつい先日、マツダ関係者から直接聞いた。マツダ美祢自動車試験場(山口県美祢市)でおこなわれた、eスカイアクティブGを搭載した「マツダ3」試乗でのことだ。
マツダが「スモール商品群」と呼ぶ、「マツダ3」から刷新したプラットフォームを共有する「CX-30」や「MX-30」、それぞれのモデルの特性に合わせた、マツダらしいクルマの最適化が着実に進んでいることを感じる場であった。
「クルマとドライバーの一体感」と、エンジンの燃焼に関する制御とオートマティックトランスミッション制御を中心とした車全体に対する「自在感」をしっかりと味わることができた。
エンジン出力で見れば、10psアップだったが、サスペンション改良を含めて走りの差は新旧モデルで極めて大きかった。
これに近いことが、スカイアクティブDの最大出力10psアップとなった「CX-5」「CX-8」でも実現されているはずだ。
マツダの真骨頂である「走り感」の向上が下地となることで、内外装デザインの変更による上質感での厚みが増すのだ。
次期マツダ6と、どういう関係になる
では、気になる点に触れよう。
こうしてここまで着実に進化してきたCX-5とCX-8が、FRとして登場する次期マツダ6と、どういう関係になるのか、という点だ。
前述のように、次期マツダ6では、欧州CO2規制対応を念頭に置いたプラグインハイブリッドの存在について、マツダ幹部は明言している。
仮に、FFベースのCX-5とCX-8を存続させる場合、FRベースのSUVは「CX-50」と呼ぶことになるのだろうか?
もしそうなると、生産体制はどうなるのか?
例えば、北米向けCX-5はトヨタと協業して2021年稼働予定の米南部アラバマ工場に移管し、日本国内工場の余裕を持たせてそこでマツダ6とCX-50をラインで流すのか?
もしくは、次期マツダ6登場を機に、マツダスモール商品群はFF、マツダミドルサイズ商品群はFRとして完全に分離するのか?
はたまた、マツダが常日頃から主張している、国や地域の社会環境や社会情勢に踏まえて、各モデルが適材適所で併存することになるのだろうか?
そうした共栄共存を、マツダお得意の混流生産で見事にさばきながら維持していくのだろうか?
マツダが、マツダ第6世代と呼ぶ、2012年のCX-5登場からモデル一巡目。
さらに、現行各モデルによるマツダ第7世代を経て、次期マツダ6から始めるであろう、マツダ第8世代。
今後、CX-5とCX-8はどう進化するのか。
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みんなのコメント
今のマツダは2ないし3クラスを市場のニーズや世界のトレンドを先取りする形で開発することでは?
2はトヨタとの相互OEM で競争力を失うだろうし、中途半端なOEM調達の軽自動車を売り続けるイサギの悪さ。この先極めて心配です。