現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 3代目『日産リーフ』を作る人々:開発責任者編 例えるなら毎日食べても飽きない和食 痒いところに手が届く技術とは

ここから本文です

3代目『日産リーフ』を作る人々:開発責任者編 例えるなら毎日食べても飽きない和食 痒いところに手が届く技術とは

掲載
3代目『日産リーフ』を作る人々:開発責任者編 例えるなら毎日食べても飽きない和食 痒いところに手が届く技術とは

EVのネガティブな要素を徹底的に排除

3代目『日産リーフ』が日本でデビューして、半年以上が経過した。今回は改めて、開発責任者に新型の狙いやこだわりについて話を聞いた。

【画像】例えるなら毎日食べても飽きない和食!3代目『日産リーフ』 全73枚

3代目の開発ポイントは大きくふたつ。ひとつ目はEVとしての実用性能で、充電性能や航続距離などEVのネガティブな要素を徹底的に排除すること。ふたつ目はクルマとしての魅力を上げることだ。

「スーッと滑らかにいつまでも乗り続けられるクルマをキーワードに、使いやすいクルマを目指しました」。そう話すのは、開発責任者の磯部博樹さんだ。

3代目の航続距離はB7グレードでWLTCモード値が702kmと、先代の450km(60kWhバッテリー/e+)から大幅に伸び、充電性能も向上した。先代までのリーフは空冷式のバッテリーを使用していたこともあり、夏冬の充電がしにくいという声が多かった。

そこで季節による影響を排除すべく、熱マネジメントシステムを搭載。これは、モーターやバッテリーで発生する熱を暖房に使ったり、充電中に発生する熱をバッテリーに回すなどして、無駄なく熱を使い尽くす仕様だ。

航続距離を伸ばすため空力に着目

また、大型バッテリーを積まずに、効率を優先しながら航続距離を伸ばすため、電費に効果がある空力に着目。欧州向けではCd値0.25、国内およびアメリカ向けでは0.26を達成した。

結果として「前型に比べて100km/h走行時の航続距離は、10%くらい伸びています。プログラムデザインダイレクターと一緒に風洞にこもって、粘土を盛ったり削ったりしたのは初めてです(笑)」と磯部さん。

「デザインは、きりっとした顔のかっこいいクルマにしたい。でもそうすると空力的に悪化してしまうので、フロントフェイスの表情を見ながら丸くしたり尖らせたりを、ミリ単位で形を決めていきました」

切り始めなどの『始め』を大切に

滑らかな走りについて磯部さんは、「例えばアクセルペダルの踏み始め、ステアリングの切り始めなどの『始め』を大切にしました」という。

アクセルペダルを踏んだ時に過敏に反応するのではなく、ステアリングを切り増していった時にも、「リニアにグライダーが滑降するように、スッと滑らかに動くことを実現したかったです」と語る。

そこでプラットフォームに合わせて、ステアリングシステムも全て変更。実際に走らせても急激なトルクの立ち上がりや、低重心過ぎてグラッと車体が傾くこともなく、素直なクルマという印象に仕上がった。

実は磯部さんは先代リーフも担当していたことから、その強みも把握している。それは圧倒的な信頼性だ。

「我々はバッテリーを守ったり不具合を出したりしないことに関して、非常に高い信頼性を得ています。すでに15年間EVを作っている間にバッテリー起因の事故は起こしていませんし、それは新型でも確実に継承しています。これは絶対に他社は追いつけないアドバンテージです」

そう自信を見せるのは、EVのパイオニアとして自負があるからだ。

「最初に出したときに変なことが起きると、市場そのものがなくなってしまいます。とにかく初代から石橋をたたいて渡るように、徹底的にレビューをした上で、さらに実験もいろんな意地悪な、まるで拷問のような実験をしました。火あぶり、水攻め、落っことしたりと、クルマ好きの人が見たら目を覆いたくなるような試験を繰り返して成し得た信頼性と安全性、これはずっと継承していくものです」

裏付けのある技術を使って先進性を出す

また磯部さんは、「リーフはちゃんと地に足がついた技術で、お客様に先進性を感じてもらうクルマです」と説明する。それはプロパイロット2.0やインテリジェントディスタンスコントロールなど、裏付けのある技術を使って先進性を出すことで、『日産の最先端技術が盛り込まれているクルマ』とイメージさせるのだ。

そのうえで磯部さんは、リーフを和食と例えている。

「和食は毎日食べても飽きませんし、料理ひとつひとつが懐石料理のようにきちんと設えてありますよね。リーフに乗ると気の利いた技術がある、痒いところに手が届くような技術が設えてあると思ってもらえるでしょう」と述べ、前述の先進技術がそれにあたるとした。

先日リーフの長距離テストを行った際に、それを感じる場面があった。

高速道路では、グーグルマップと連動したインテリジェントルートプランナーによって、目的地までの距離とバッテリー残量を計算すると同時に、充電スポットの出力や満空などをリアルタイムに検知し、最適な充電を加味したルートを提案。

また、自動でバッテリー温度も管理するので、効率よく充電も可能になるもので、まさに和食のようにひと手間入った機能と感じたのだ。

BEVのパイオニアとしてこれからも、ユーザー目線に立った使いやすいクルマを目指してもらいたい。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
【キャンペーン】毎日機械洗車が50%オフ!お得に愛車をピカピカに(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

プジョー3008はハイブリッドよりEVが似合う? 取り戻した感のある205や306の挙動【森口将之が解析】
プジョー3008はハイブリッドよりEVが似合う? 取り戻した感のある205や306の挙動【森口将之が解析】
AUTOCAR JAPAN
1000Nmの加速は圧巻! 高級車として圧倒的な存在感『ベントレー・コンチネンタルGTCマリナー』【スーパーカー超王が斬る】
1000Nmの加速は圧巻! 高級車として圧倒的な存在感『ベントレー・コンチネンタルGTCマリナー』【スーパーカー超王が斬る】
AUTOCAR JAPAN
B~Cセグメント級ミドシップ4WDスポーツという夢 『GRヤリスMコンセプト』を渡辺敏史が取材(後編)
B~Cセグメント級ミドシップ4WDスポーツという夢 『GRヤリスMコンセプト』を渡辺敏史が取材(後編)
AUTOCAR JAPAN
日産「新型スカイライン」 伝統のセダンはどのように変わるのか
日産「新型スカイライン」 伝統のセダンはどのように変わるのか
くるまのニュース
テスラ搭載の対話型AI『グロック』でドライブが変わる 充電器検索にサッカーの試合結果まで ここ数年で最高の技術革新【UK編集部コラム】
テスラ搭載の対話型AI『グロック』でドライブが変わる 充電器検索にサッカーの試合結果まで ここ数年で最高の技術革新【UK編集部コラム】
AUTOCAR JAPAN
毎日に「ちょうどイイ」 シトロエンe-C3 マックス(2) 移動する自由を生む個性 航続距離を補うお手頃価格
毎日に「ちょうどイイ」 シトロエンe-C3 マックス(2) 移動する自由を生む個性 航続距離を補うお手頃価格
AUTOCAR JAPAN
アウディ、499台限定の新型V8スーパーカー『ヌヴォラーリ』発表(1) 1001psのハイブリッド採用 0-100km/h加速2.6秒
アウディ、499台限定の新型V8スーパーカー『ヌヴォラーリ』発表(1) 1001psのハイブリッド採用 0-100km/h加速2.6秒
AUTOCAR JAPAN
『GRヤリスMコンセプト』を渡辺敏史が取材(前編) 注目はトヨタ初のリアミドシップ4WDと次世代内燃機関
『GRヤリスMコンセプト』を渡辺敏史が取材(前編) 注目はトヨタ初のリアミドシップ4WDと次世代内燃機関
AUTOCAR JAPAN
掘り出し物は約105万円! 2代目『アウディTT』【UK中古車ガイド】 ポルシェ・ケイマンや BMW Z4を凌ぐ部分とは?
掘り出し物は約105万円! 2代目『アウディTT』【UK中古車ガイド】 ポルシェ・ケイマンや BMW Z4を凌ぐ部分とは?
AUTOCAR JAPAN
熟成された味わい深さ ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(2) 圧倒的に使えるSUV ドイツ競合へ並ぶ動力性能
熟成された味わい深さ ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(2) 圧倒的に使えるSUV ドイツ競合へ並ぶ動力性能
AUTOCAR JAPAN
価格1億円前後? アウディ、499台限定の新型V8スーパーカー『ヌヴォラーリ』発表(2) 開発期間わずか1年2か月で、新デザイン言語導入
価格1億円前後? アウディ、499台限定の新型V8スーパーカー『ヌヴォラーリ』発表(2) 開発期間わずか1年2か月で、新デザイン言語導入
AUTOCAR JAPAN
407馬力のBMW直6で歴代最強 モーガン・スーパースポーツ 400(1) 運転席からの劇場的な眺め 職人技香るコクピット
407馬力のBMW直6で歴代最強 モーガン・スーパースポーツ 400(1) 運転席からの劇場的な眺め 職人技香るコクピット
AUTOCAR JAPAN
【最新モデル試乗】ニッポンの働く電気自動車「ダイハツe-アトレー & ハイゼットカーゴ」のなかなか凄い完成度
【最新モデル試乗】ニッポンの働く電気自動車「ダイハツe-アトレー & ハイゼットカーゴ」のなかなか凄い完成度
カー・アンド・ドライバー
まるで小ぶりな812 スーパーファスト モーガン・スーパースポーツ 400(2) 2割増強で得た圧倒的速さ 無二の味わいへ浸る
まるで小ぶりな812 スーパーファスト モーガン・スーパースポーツ 400(2) 2割増強で得た圧倒的速さ 無二の味わいへ浸る
AUTOCAR JAPAN
従来のヒエラルキーに甘んじない『アウディ・ヌヴォラーリ』 「大型のTT」や「控えめなランボルギーニ」に非ず【UK編集部コラム】
従来のヒエラルキーに甘んじない『アウディ・ヌヴォラーリ』 「大型のTT」や「控えめなランボルギーニ」に非ず【UK編集部コラム】
AUTOCAR JAPAN
「カッコよくなったのは大歓迎だけど…」日産のコンパクトSUV新型「キックス」まもなく登場! 欧州車風デザインへの劇的変化にネットがざわつく理由
「カッコよくなったのは大歓迎だけど…」日産のコンパクトSUV新型「キックス」まもなく登場! 欧州車風デザインへの劇的変化にネットがざわつく理由
VAGUE
シトロエンe-C3 マックス(1) 新プラットフォームのお手頃クロスオーバー 中国から押し寄せる安価なEVに対抗
シトロエンe-C3 マックス(1) 新プラットフォームのお手頃クロスオーバー 中国から押し寄せる安価なEVに対抗
AUTOCAR JAPAN
728万円でも欲しい!! 日産アリアの上質感に驚いた! マイチェンモデルを本音評価
728万円でも欲しい!! 日産アリアの上質感に驚いた! マイチェンモデルを本音評価
ベストカーWeb

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

438 . 9万円 651 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12 . 0万円 508 . 9万円

中古車を検索
日産 リーフの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

438 . 9万円 651 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12 . 0万円 508 . 9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村