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N-VAN vs エブリィ vs ハイゼットの「軽バン」最強決定戦! 圧倒的な荷室が勝敗を分けた

掲載 更新 48
N-VAN vs エブリィ vs ハイゼットの「軽バン」最強決定戦! 圧倒的な荷室が勝敗を分けた

 N-VANはキャブオーバーのライバルに遅れをとっている

 新型コロナウイルスの影響により社会は大きく変わっている。新しい生活様式にもとづき、いわゆる「巣ごもり需要・巣ごもり消費」が膨らんでいる。そしてネット通販が拡大している。

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 そうした需要増に合わせて、軽バン起業に注目が集まっている。通販のラストワンマイル(宅配)を担う軽貨物運送業を個人事業主として始めるというビジネスモデルで、そうした起業をサポートするサービスも増えている。また、通販会社はそうした軽バン事業主を囲い込もうとする動きも見せている。

 では、軽バン(軽1BOXバン)各車の人気ぶりはどうなっているのか。2021年第一四半期(1月~3月)の販売データを見てみることにしよう。 2021年第一四半期販売台数 ※全国軽自動車協会連合会調べ

 ダイハツ・ハイゼットカーゴ 1万7725台

 スズキ・エブリイ 1万6634台

 日産NV100クリッパー 9210台

 ホンダN-VAN 8949台

 トヨタ・ピクシスバン 2295台

 マツダ・スクラムバン 1543台

 三菱ミニキャブバン 1364台

 SUBARUサンバーバン 1140台

 三菱ミニキャブミーブ 651台 厳密にはホンダのN-VANはFFベースで、ボンネットバンに分類すべきだが、ホンダ自身が軽バン市場に向けて投入したスライドドア車ということもあって、このランキングに混ぜてみたが、こうしてみるとエブリイOEMのNV100クリッパーにも届かない販売台数となっている。かつてホンダがこのカテゴリーに投入していたミッドシップ軽バン「アクティバン」に比べれば、市場での存在感は増しているが、苦戦しているのは間違いない。

 そして、このランキングをパッと見るとハイゼットカーゴがもっとも売れているように見えるが、さにあらず。キャブオーバーバンのカテゴリーでは実質的にはハイゼットカーゴ、エブリイの2モデルしか存在せず、ほかのモデルはいずれかのOEMとなっている。つまりOEMを合計することで、真のランキング(市場からの支持)が見えてくるのだ。

 というわけで、ハイゼットカーゴとそのOEM(ピクシスバン、サンバーバン)の合計は2万1160台となり、エブリイにOEM3台(NV100クリッパー、ミニキャブバン、スクラムバン)を足すと2万8751台となる。つまり、2021年第一四半期でのデータだけでいえば、エブリイ兄弟が最人気となっているといえる。

 個人ユースではN-VANの人気が高いがライバル車の選択肢もありだ

 その理由はどこにあるのだろうか、使い勝手を左右する荷室のスペックを見比べれば明らかになるはずだ。 エブリイ 荷室長:1910mm・荷室幅:1385mm・荷室高:1240mm

 ハイゼットカーゴ 荷室長:1860mm・荷室幅:1375mm・荷室高:1235mm

 N-VAN 荷室長:1510mm・荷室幅:1390mm・荷室高:1585mm

※荷室長は後席格納状態での数値 一目でわかるように、エブリイはハイゼットカーゴに対して、すべての項目で上まわっている。貨物車として考えると、少しでも多くの荷物を積める可能性が高いほうが有利なわけで、キャブオーバーバンでの比較になるとエブリイとそのOEMモデルを選ぶというのは自然な結論だ。

 なお、N-VANについては配送業などで使う際には助手席も格納した1名乗車状態で利用することを前提とした設計で、助手席を格納した際の最大スペースは2635mmに達する。FFベースで床が低いということもあり、1名乗車の状態で比べるとライバルの2モデルに対して、すべての項目でアドバンテージを持っている……ように思えるが、エブリイも助手席を前倒しにすると2640mmのスペースを生み出すことができる。ここでもエブリイはライバルを微妙に上まわっているのだった。

 ところで、N-VANはFFベースであること、ホンダセンシング(先進運転支援システム)を採用していることなどからアウトドアや車中泊などのレジャーユースとしての人気が高まっている。上級グレードでは11色ものボディカラーを用意しているのも、レジャーシーンに合う選択ができるのはメリットだ。

 ちなみにエブリイやハイゼットカーゴについても、衝突被害軽減ブレーキは設定されている(偶然ながら、いずれもステレオカメラを用いるタイプ)。またボディカラーにしても、ハイゼットカーゴでは全7色、エブリイでも5色が設定され、それぞれにパーソナルユースに合うようなカラーもラインアップされている。

 たとえば、ハイゼットカーゴであればフェミニンな「ライトローズマイカメタリック」が設定されているし、エブリイにはアウトドアにぴったりな雰囲気の「クールカーキパールメタリック」が用意されていたりする。

 遊びクルマとして選ぼうというユーザーはN-VANを第一候補にあげる人が多いだろうが、意外にエブリイやハイゼットカーゴという選択肢もありだろう。

 最後に価格帯について紹介しておくと、エブリイは96万8000円~153万100円、ハイゼットカーゴは95万1500円~153万4500円、そしてN-VANは127万6000円~176万2200円。

 ここでもエブリイのコスパの良さは際立っている。一方、N-VANの価格帯は、スーパーハイトワゴンに近く、それでいて月販3000台のペースで売れているのだから、十分にヒットしているといえそうだ。

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みんなのコメント

48件
  • ハイゼットからエブリィに乗り換えた時、荷台の広さ、燃費の良さは感心しました。ただ一長一短もあり板金の薄さと塗装の仕上げはハイゼットの方が良いみたい。
  • ウチの会社に何故か3種類全てあるけど
    エブリィはミッションがダメになるのとボディがすぐ錆びる。
    N-VANは作りが中途半端過ぎ。取り回しがしづらい。
    ハイゼットは可もなく不可もなく無難な作り。

    いくら荷室が広くても耐久性がなきゃ商用車としては失格だよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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