現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【80's ボーイズレーサー伝 25】4代目シビックはF1技術の粋を集めた”VTEC”で1.6L最強の座に

ここから本文です

【80's ボーイズレーサー伝 25】4代目シビックはF1技術の粋を集めた”VTEC”で1.6L最強の座に

掲載 更新
【80's ボーイズレーサー伝 25】4代目シビックはF1技術の粋を集めた”VTEC”で1.6L最強の座に

1980年代のクルマといえば、ハイソカー、街道レーサー、そしてボーイズレーサーが人気を博していた。この連載では、ボーイズレーサーと呼ばれた高性能でコンパクトなハッチバックやクーペたちを紹介していこう。今回は「シビック SiR(EF型)」だ。

ホンダ シビック SiR(EF型・1989年9月発売)
1987年(昭和62年)9月、ホンダ シビックは4代目にフルモデルチェンジされた。通称は「グランドシビック」。ボディバリエーションは、3ドアハッチバック、4ドアセダン、5ドアワゴン(シャトル)の3タイプ。ここで紹介していく3ドアハッチバックは、先代の「ワンダーシビック」同様ロングルーフのスタイルを踏襲して、より洗練されたものとなっている。

【スクープ】新型ヤリスの「GR-4」がGRMNの正体? 3気筒ターボを搭載して2020年内に発売か

グランドシビックではデビュー時から3ドアハッチバックにDOHCエンジンのZC型を搭載したSiが設定された。ZC型のパワースペックは、ネットで最高出力は130ps、最大トルクは14.7kgmとなった。だが、グランドシビックより4か月前に発表された最大のライバルであるAE92カローラレビン/スプリンタートレノのトップグレードGT-Zは、4A-G型にスーパーチャージャーを装着し、ネットで最高出力145psと最大トルク19.0kgmを発生していた。さらに同年10月に発表された三菱の4代目ミラージュは、トップグレードのサイボーグ 16V-TにDOHCターボを搭載して最高出力145psと最大トルク21.0kgmを発生した。

このパワーウォーズを、ホンダが静観しているわけがなかった。1989年9月、グランドシビックのマイナーチェンジを機に、1.6L NA(自然吸気)エンジンの最終兵器ともいえるVTEC(ブイテック)を搭載したSiRとSiRIIが投入された。VTECとは「バリアブル バルブタイミング & リフト エレクトロニック コントロールシステム=可変バルブタイミング・リフト機構」の略称だ。1989年4月にインテグラに搭載されたものと基本的に同じ、B16A型と呼ばれるこのパワーユニットは、最高出力は160ps/7600rpm、最大トルクは15.5kgm/7000rpmと自然吸気エンジンながらライバルの過給エンジンを上回るパワースペックを発生した。

ハイパワーに対応するため、タイヤは195/60R14、ブレーキはフロントに14インチのベンチレーテッドディスクが装着された。SiRとSiRIIのパワースペックは同じだが、SiRIIは油圧反力感知方式のパワーステアリングやパワーウインドーを標準装備し、新開発のビスカスカップリング式LSDとABSをオプション設定した(SiRはLSDのみ)。

VTECを搭載したグランドシビック SiRはターマックのサーキットだけでなく、コーナーでの扱いやすさからラリーやダートトライアルなど、さまざまなモータースポーツで活躍する。SiRIIは0→400m加速の実測テストで15.41秒を記録し、レビンGT-Zの15.66秒をを上回る加速性能を実証。1.6L最強の座を不動にした。



ホンダ シビック SiR(1989年)主要諸元
●全長×全幅×全高:3995×1680×1335mm
●ホイールベース:2500mm
●重量:1010kg
●エンジン型式・種類:B16A型・直4 DOHC
●排気量:1595cc
●最高出力:160ps/7600rpm
●最大トルク:15.5kgm/7000rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/60R14
●価格:145万9000円

[ アルバム : 4代目 シビック SiR はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

サインツJr.、決勝に向けて慎重な構え「レッドブルと対峙することを考えるより、マクラーレンやアストンに勝つ方法を考えなきゃ!」
サインツJr.、決勝に向けて慎重な構え「レッドブルと対峙することを考えるより、マクラーレンやアストンに勝つ方法を考えなきゃ!」
motorsport.com 日本版
2024年全日本ラリー第2戦「ツール・ド・九州 in 唐津」リポート! 新井/松尾組が駆るシュコダ・ファビアR5がワークスチームに立ち向かう!
2024年全日本ラリー第2戦「ツール・ド・九州 in 唐津」リポート! 新井/松尾組が駆るシュコダ・ファビアR5がワークスチームに立ち向かう!
くるまのニュース
レゴ ブロック初心者再び! セナが愛用した「マクラーレン MP4/4」を組み立ててみたら感激した
レゴ ブロック初心者再び! セナが愛用した「マクラーレン MP4/4」を組み立ててみたら感激した
レスポンス
ハミルトン、スプリント2位から一転まさかの予選Q1敗退。マシン大幅変更も、ミスの原因は風か
ハミルトン、スプリント2位から一転まさかの予選Q1敗退。マシン大幅変更も、ミスの原因は風か
motorsport.com 日本版
ファルケンポルシェがニュルブルクリンク24時間の予選レースで2連勝。前哨戦で強さを見せる
ファルケンポルシェがニュルブルクリンク24時間の予選レースで2連勝。前哨戦で強さを見せる
AUTOSPORT web
車検前の準備は何が必要? 洗車やキズ修復はしたがほうが良い? 逆に“事前にしないとダメ”なこととは?
車検前の準備は何が必要? 洗車やキズ修復はしたがほうが良い? 逆に“事前にしないとダメ”なこととは?
くるまのニュース
トヨタがまだ発売していない「新型クラウン」を展示! ラージサイズSUVやアウトドア仕様に触れる機会を全国6箇所で… クラウンで「余裕ある大人の生き方」を提案へ
トヨタがまだ発売していない「新型クラウン」を展示! ラージサイズSUVやアウトドア仕様に触れる機会を全国6箇所で… クラウンで「余裕ある大人の生き方」を提案へ
VAGUE
話し合った? 話し合ってない? フェラーリ、スプリントでの激しいチーム内バトルの見解にドライバー間で食い違い
話し合った? 話し合ってない? フェラーリ、スプリントでの激しいチーム内バトルの見解にドライバー間で食い違い
motorsport.com 日本版
60系プリウスが適合追加、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズ
60系プリウスが適合追加、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズ
レスポンス
ディープで心が躍るアメリカンヘリテージカーの世界【九島辰也】
ディープで心が躍るアメリカンヘリテージカーの世界【九島辰也】
グーネット
角田裕毅の苦戦は続く……予選Q1敗退19番手。セットアップに自信も下位に沈み「クルマに何かが起こっている」
角田裕毅の苦戦は続く……予選Q1敗退19番手。セットアップに自信も下位に沈み「クルマに何かが起こっている」
motorsport.com 日本版
夜間フライト追加でパワーアップ。富士24時間を上空から観戦できるヘリ遊覧が2024年も開催
夜間フライト追加でパワーアップ。富士24時間を上空から観戦できるヘリ遊覧が2024年も開催
AUTOSPORT web
アストンマーティンF1、中国GP予選でクラッシュし赤旗の原因になるも”復活”したサインツJr.について抗議を提出
アストンマーティンF1、中国GP予選でクラッシュし赤旗の原因になるも”復活”したサインツJr.について抗議を提出
motorsport.com 日本版
日産とパナソニック、家電連携で新サービス開始
日産とパナソニック、家電連携で新サービス開始
レスポンス
強さは昨年以上!?ディフェンディングチャンピオンの36号車au TOM'S GR Supraが今年も強い!【2024年スーパーGT Rd.1 レポート】
強さは昨年以上!?ディフェンディングチャンピオンの36号車au TOM'S GR Supraが今年も強い!【2024年スーパーGT Rd.1 レポート】
Webモーターマガジン
トヨタが「新型ランドクルーザー250」を発売! なぜ「プラド」ではなくなった? 30年以上使い続けた“名称”を変えた理由とは
トヨタが「新型ランドクルーザー250」を発売! なぜ「プラド」ではなくなった? 30年以上使い続けた“名称”を変えた理由とは
くるまのニュース
これって関西風、ってコト? 夜の東名高速「港北PA」で薄口のそばとそぼろ飯を
これって関西風、ってコト? 夜の東名高速「港北PA」で薄口のそばとそぼろ飯を
バイクのニュース
中古スポーツカーを買う際のチェックポイントとは? 購入後に泣かないための必須項目3つを解説します
中古スポーツカーを買う際のチェックポイントとは? 購入後に泣かないための必須項目3つを解説します
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村