日本電産は9日、セルビアに車載用モーター関連製品の工場を新設すると発表した。車載用モーターを製造する日本電産と、車載向けインバーターやECU(電子制御ユニット)を製造する日本電産エレシスの工場を設ける。欧州では環境規制強化により、車載用モーターや家電事業向けブラシレスモーターの需要が高まっている。同社は欧州に10年間で2千億円を投じ、電気自動車(EV)向け駆動モーターなどの製造体制を構築する。
それぞれ9月に着工し、2022年中旬に完成する予定。新設するセルビアの工場は、日本電産が敷地面積約5万9千平方メートルで人員は1千人、日本電産エレシスが敷地面積約3万6千平方メートルで人員200人とする。パワーステアリングやハイブリッド車の駆動用モーターなどの生産から始める。現時点では、EV用駆動モーター「E―Axle(イーアクスル)」の生産は決まっていない。
日本電産、EV用駆動モーターで攻勢 世界シェア40%超に向けて体制固め
日本電産はステランティスとの合弁会社で、22年からイーアクスルの生産を始める。「(欧州での)イーアクスル投入はステランティスとの合弁の案件が先頭となる」(関潤社長)としており、今後のセルビアでの生産能力や生産品目は次期中期経営計画で方向性を示す考えだ。
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