あらゆる次元が異なる究極のモデル
アストン マーティンは5月9日、東京青山のブランドセンターにおいて、同社としては初となる量産ミドエンジンスーパーカー『アストン マーティン・ヴァルハラ(Valhalla)』を公開した。
【画像】アストン マーティン初の量産ミドエンジンスーパーカー『ヴァルハラ』! 全32枚
すでにイギリス本国ではオンロードでのテスト走行も開始されているヴァルハラは、2025年の第2四半期からデリバリーが始まる予定で、その生産は999台に限定される。アストン マーティン自身、業界の基準を新たに打ち立て再定義すると宣言しているとおり、それは今までの同社が生産していたスーパースポーツとは、あらゆる次元が異なる究極のモデルであることは確かだ。
ヴァルハラという新型車を眼の前にして、誰もがまず感動するのは、その新たなデザインコンセプトだろう。
それはもちろん現代の最高峰に位置するエアロダイナミクスを実現したもので、素材の選択に関してはアストン マーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのコンサルタントであるアストン マーティン・パフォーマンス・テクノジーズとの提携がオフィシャルに発表されている。
それはまた、アストン マーティンがデザインにおいても、またエンジニアリングにおいても世界の最高峰にあることを証明する、きわめて斬新な造形であると結論づけられる。
4LのV8ツインターボと3基のエレクトリックモーター
専用設計されたカーボンファイバー製のタブを中心にデザインされたヴァルハラの基本構造は、その下部セクションの重量が74.2kgと軽量で、かつ高剛性を誇っている。その結果ヴァルハラは乾燥重量で1655kgという軽量性を実現することに成功したが、これもまたF1からの技術が数多く採り入れられたことによるものだ。
ミドに搭載されるパワーユニットは、828psの最高出力を発揮する、4LのV型8気筒ツインターボエンジンと、251psを供給する3基のエレクトリックモーターで構成されるものだ。
後者のうち2基はフロントアクスルを駆動するために用いられ、もう1基はこちらも新開発となる8速DCTに組み込まれており、リアアクスルのみに駆動力を供給する仕組みだ。
システム全体の最高出力と最大トルクは、それぞれ1079ps、1100Nmというスペック。これと前で触れた乾燥重量の数値から計算すると、パワーウエイトレシオは1000kgあたりで652psのパワーという驚異的な数字が得られることになる。
ヴァルハラに搭載されるV型8気筒エンジンのクランクシャフトは、もちろんフラットプレーン型。すべてのシリンダーの燃焼は均一となり、よりシャープなレスポンスとパワーを最大限に引き出すことを可能にする。
カムシャフトやエキゾーストマニフォールドも専用部品で、ピストン重量も最適化されている。2個のターボはツインスクロールタイプで大型化されたコンプレッサーのほかに、ローラーベアリングマウント方式が採用されている。
わずかなターボラグでも解消するシステムが完成
ハイブリッドシステムを使った、ドライビングモードの選択も、ヴァルハラのカスタマーには大きな魅力だ。中でも『トルクフィル』と『Eブースト』の両モードは、エレクトリックモーターの推進力を活用し、V8ツインターボエンジンのパワーをさらに強化。
さらにターボが要求されるブースト圧を発生するまでの間、やはりエレクトリックモーターから瞬時にトルクを発生し、わずかなターボラグでもそれを解消するシステムが完成された。
モノコックタブの前後にはアルミニウム製のサブフレームが接合されており、フロントにはF1マシンスタイルのプッシュロッド型サスペンションが、またリアには5リンク式のサスペンションも組み合わされている。
このヴァルハラのサスペンションシステムには、前後ともビルシュタイン製のDTXアダプティブダンパーが装着されており、ドライビングモードに応じて最適なパフォーマンスを発揮するようにセッティングされている。CCBのブレーキシステムもオンロードからサーキットまで、十分な制動性能と耐久性をドライバーに感じさせてくれるだろう。
また回生ブレーキもヴァルハラでは非常に重要な機能。ヴァルハラにはCAT BとCAT Aという2タイプの回生ブレーキが装備されているが、前者はブレーキを踏んだ際に、後者はドライバーがアクセルペダルから足を離した際に電力を回生するシステム。ちなみにPHEVのシステムを持つヴァルハラのEV走行は満充電から14kmが可能だ。
ビークルダイナミクス、エアロダイナミクスへの拘りも相当に強い。ダウンフォースは240km/h走行時で600kg。さらにDRS(ドラッグ・リダクション・システム)を使用することで、最高速の350km/hに到達できる。
ハイマウントとローマウントのエキゾーストを各々2本ずつ採用したことや、またクオリティの高いインテリアを実現したことなど、ヴァルハラは2025年に誕生するスーパーカーの中でも、特にその存在感を強く世界にアピールするものとなるだろう。
まさにアストン マーティンの本気が現れたこのヴァルハラ、注目の価格は日本では1億2890万円と発表された。
アストン マーティン・ヴァルハラのスペック
全長×全幅×全高:4727×2014×1161mm
ホイールベース:2760mm
エンジン:4.0L V型8気筒PHEV
最高出力:1079ps(793kW)/6700rpm
最大トルク:1100Nm
最高速度:350km/h
0-100km/h:2.5秒
空荷重量:1655kg
燃料タンク:65L
生産台数:限定999台
価格:1億2890万円
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