MotoGPアラゴンGPで復帰したヨハン・ザルコ(LCR)は、初日からすぐに速さを取り戻せたことについて「自尊心が満たされた」と冗談めかして語った。
ザルコは5月のカタルニアGPでクラッシュした際に、膝の靭帯を損傷した。当初は手術が必要と見られていたものの、それを回避することができたザルコは、前半戦で長期間欠場しつつも回復は順調で、後半戦が始まってすぐのアラゴンGPで当初の見通しよりも早い復帰を果たした。
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そして身体的な制限があり、長期間チャンピオンシップから離れていたこともあってアラゴンGPに向けて期待値は低かったが、ザルコはいきなり印象的な速さを示し、プラクティスではホンダ勢最速の10番手タイムを記録。予選Q2に陣営で唯一直接進出する活躍だった。
初日の走りを誇りに思うかと尋ねられたザルコは、次のように答えた。
「誇りに思っている、というわけではない。でも、ここに戻ってこられたことが本当に嬉しい」
「週末の仕事の中ではひとつの目標でもあるけど、トップ10に入ったホンダ勢は僕だけだった。僕たちはいつも他のライダーたちと自分たちを比較しているから、『OK、自分はここにいる』と言えるのは良いことだ。今日は自分の自尊心がしっかり満たされたよ」
復帰前の準備では市販バイクでのトレーニングしかできていなかったが、すぐにMotoGPマシンの速度へ順応したザルコ。プロトタイプマシンへの適応について、彼は次のように続けた。
「最初の1周目から、良いスタートを切ることができた。すぐにスピードが出ていて、これはすごく良かった」
「ただ、そのスピードの出し方は、それまで自分がやっていたものとは少し違っていた。そして、それがすごく嬉しかった。なぜなら、このバイクを改善するために見つけるべき鍵がまだいくつかあるというサインだからだ」
「すべてをうまくやろうとして、それがうまくいった。だから、嬉しいサプライズというわけではなかった。ホンダのCBRでトレーニングしていたときも、自分に速さはあると感じていたからね」
「6ヵ月ではなく3ヵ月だけの離脱だったのは良かった。CBRだけだと再び適応するのに少し問題があった。最初の15分くらいはすごく変な感じだったからね。でもその後はまた感覚を取り戻した」
「CBRでのテストを終えたあと、アラゴンに来たら、もしかすると悪いサプライズがあるかもしれないとは思っていたんだ」
「でも僕はMotoGPのことは良く分かっているし、良いスタートを切ることができるなら、最初から速く走ったほうがいいということも分かっている。時には最後までスピードを出せないこともあるからね。だから、まずスピードを発揮して、そこから理解を深めていくほうがいいんだ」
好調な走りを見せたザルコだが、まだ完調なわけではなく、筋肉のけいれんが懸念材料として残っていることも認めた。
「脚については痛みはなかった。でも筋肉がポジションに慣れるまで少し時間が必要で、すぐに少しけいれんが起きた。セッション後にケアしたよ」と、ザルコは言う。
「今夜は脚をしっかりマッサージして、少しリラックスさせるつもりだ。けいれんは問題になる可能性があるからね。午後はすぐにペースが速くなって、さらに激しい走りになった。だから『うわ、これは激しいな』と思ったよ」
ザルコは距離の短いスプリントレースに向けては楽観的だが、決勝レースに関しては身体的な制限が大きな問題になる可能性があると認めている。
なおザルコにはカタルニアGPでのクラッシュの結果、決勝で消化しなければならないダブルロングラップペナルティも科されている。
「明日は(予選で)フロントロウかセカンドロウに入りたい。そうすれば、良いスプリントにできるチャンスがある。でも、決勝レースでどうなるかは分からない」
「バイクに乗ったときにこれまでとは違う感覚を得られたことが嬉しいし、その感覚をもとに取り組んで、まだ自分たちが知らない新しいステップを踏み出せるかもしれない。でも、今やったことを考えると、(決勝レースで)45分間走ることが可能なのか、自分でも疑問に思っているんだ」
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みんなのコメント
衰え知らずで不屈の精神。
さすがとしか言いようがないっすわ。