オートポリスで行なわれた2022年スーパーフォーミュラ第4戦。レースを制したのは、ポイントリーダーでポールポジションの野尻智紀(TEAM MUGEN)ではなく、8番グリッドスタートの平川亮(carenex TEAM IMPUL)だった。野尻はペースに苦しみ4位。ポイントランキングでも平川に7点差に迫られてしまった。
平川を16点リードする形でオートポリスに乗り込んだ野尻は、予選で2番手以下にコンマ3秒近い差をつけて3戦連続となるポールポジションを獲得。ボーナス3点を手にして平川との差を19に広げただけでなく、平川が予選8番手に沈んだことから、決勝を終えた後はその差がさらに広がるのではないか……そんな状況だった。
■野尻智紀の連覇に“待った”! 平川亮が今季2勝目、8番グリッドからの大逆転|スーパーフォーミュラ第4戦
ただ、決勝に向けて野尻陣営が盤石な態勢ではなかったことも確か。野尻は週末を通してアンダーステアに悩まされており、予選Q2での好タイムも、当時の路面コンディションがオーバーステアを誘発するような状況だったため、たまたま問題点が相殺されたからだと、担当エンジニアの一瀬俊浩は語っており、決勝に向けても「あまり自信がありません」と漏らしていた。
迎えた決勝レース、野尻はスタートから首位をキープしていたものの、SCが2回出動する混乱の中でスルスルと順位を上げてきた平川が背後に迫る。そして野尻は42周のレースが15周を終えたタイミングでピットインするが、タイヤ交換後もペースは上がらず、20周終了時にピットインした平川をはじめ、レース後半までステイアウトしてマージンを稼いだサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、三宅淳詞(TEAM GOH)にも逆転を許してしまった。
結果的に野尻は4位。ここまでの3戦で2位、優勝、2位を記録していた野尻にとって、今季初めて表彰台を逃したレースとなった。
「当初はもっと(ピットインのタイミングを)伸ばしたい、レース距離半分を目処に入る作戦でした。ただ正直クルマの状況もタイヤの状況も厳しく、ペースを上げられない状況でしたので、チームとやり取りしながら、あの周で入ると決めました」
そう振り返る野尻。レース後に平川をはじめとするライバルのタイヤをチェックした時、自身のタイヤと同じくらい摩耗しているのを見て、「(ペースに苦しんだ原因は)タイヤの摩耗ではない。自分が今週のはじめから懸念していた部分が原因だということが分かった」という。
その“懸念していた部分”について、彼は次のように説明した。
「マシンが跳ねてしまったりすることが多く、タイヤに荷重をかけ続けられないという状況でした」
「一度タイヤが浮いてしまうと、その後荷重をかけたとしても(荷重をかけ続けている時と)同じようにはグリップしません。荷重をかけ続けるからこそタイヤが潰れてグリップが出る訳ですから。コーナリングを通してグリップが低くなってしまっていました」
今回のレースウィークの総括として「セットアップに関して、悪い部分だけが最後まで残ってしまった。そこを改善することが重要なファクターになると思う」と語った野尻。開幕4戦でPP3回、1勝、表彰台3回、全レース4位以内というリザルトは、タイトル連覇を狙う上では十分なものに見えるが、いかんせんライバルの平川が決勝で尋常ではないレベルのしぶとさを発揮しているため、昨年のように一筋縄ではいかないかもしれない。
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