現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 2025年マン島TT、開幕! 予選好調だったホンダ、30年ぶり優勝のドゥカティ

ここから本文です

2025年マン島TT、開幕! 予選好調だったホンダ、30年ぶり優勝のドゥカティ

掲載 更新 4
2025年マン島TT、開幕! 予選好調だったホンダ、30年ぶり優勝のドゥカティ

公道300km/l超えのレースでしのぎを削る日欧メーカー

世界一過酷といわれるロードレース(公道レース)のマン島TT(IOMTT)が予選ウィークを終え、いよいよ決勝ウィークが開幕した。決勝初日は、スーパーバイクTTとスーパースポーツTTと注目の2クラスが行われた。

→【画像4枚】マン島TT レース決勝の初日を制したのは欧州メーカー

●文/写真:ヤングマシン編集部(山下剛)

予選はCBR1000RR-RとCBR600RRがトップタイムだったが……

今年のマン島は、予選ウィークがはじまった5月26日から雨が降らない日が一日もない、悪天候に見舞われた。そのため予選はことごとく中止となり、予定されていたおよそ半分しか消化できないまま決勝ウィーク開始の6月1日を迎える事態となった。

しかし予選を消化しきれていないことから、主催者はスケジュールを変更して6月1日も予選を決行。決勝ウィークは本日6月2日が初日となり、スーパーバイクTT、サイドカーTT、スーパースポーツTTの3レースが行われた。

予選ウィークでは、スーパーバイクTT(CBR1000RR-R)、スーパースポーツTT(CBR600RR)ともにホンダレーシングUKのディーン・ハリソン選手がトップタイムを叩き出しており、決勝レースでも優位性を見せると思われた。

だが、口開けとなったスーパーバイクTT決勝レースで優勝を決めたのは、M1000RRを走らせたデイビー・トッド選手だ。本来6周で行われるはずのレースは、スケジュール変更のため4周に減ってのスタートとなった。トッド選手は1周目から大きくリードし、2位のマイケル・ダンロップ選手(S1000RR)に7.8秒差をつけた。2周目はダンロップ選手が激しいプッシュで追い上げ、ピットインを終えた段階で両者の差は1.8秒、4周目には0.2秒にまで縮まった。さらにコース上でもトッド選手をパスし、ダンロップ選手がトップに立ったかのように見えた。

しかし実際のタイム差はわずかにトッド選手がリードし、最終的に1.296秒差をつけてフィニッシュ。スーパーバイクTTでの初勝利とともに、TT通算3勝目を挙げた。

サイドカーTTに続いて行われたもうひとつの注目クラス、スーパースポーツTTでは、ドゥカティ パニガーレV2(955cc)がトップ10に3台も入った。元来は600cc4気筒のクラスだが、スーパースポーツ世界選手権でも出場可能マシンの範囲が広がっていることを受け、マン島TTでも排気量で勝る2気筒や3気筒マシンが参戦している。

このクラスで優勝を決めたのは、パニガーレV2を走らせたマイケル・ダンロップ選手だ。これはドゥカティには1995年以来の勝利となり、ダンロップ選手にとってはTT通算30勝を挙げ、最多勝利数記録をさらに伸ばした。

レースは1周目を終えた段階でディーン・ハリソン選手(CBR600RR)が2位に7.4秒差をつけトップに立っていたが、ダンロップ選手が猛追。最終ラップの3周目に入ったときにはその差を2.9秒まで縮めた。ダンロップ選手はさらにプッシュし、セクタータイムを更新する速さでファイナルラップを駆け抜けた。コース中盤にあるジャンプスポットで有名なバラフブリッジを通過する頃には逆転し、チェッカーを受けたときには10.2秒差をつけるほどの速さを見せつけたのだった。

なお、優勝候補の一角であるピーター・ヒックマン選手(M1000RR、ストリートトリプル765モト2エディションなど)は、5月29日の予選走行中にクラッシュし、戦線離脱となった。負傷したものの命に別状はなく、フェイスブックで治療後の姿を公開している。

スーパーバイクTTは1レースのみだが、最終日の6月7日に最高峰クラスのシニアTTが行われる。このクラスはスーパーバイクTTレース2ともいえる選抜レースで、トッド選手を越えようとライバルたちは虎視眈々と準備をしているはずだ。

また、スーパースポーツTTは2レース制で、6月4日にレース2が行われる。多彩なマシンが走るクラスだけに、レース2も注目必至だ。

―― 予選ではスーパーバイクTT、スーパースポーツTTともにトップタイムを叩き出していたディーン・ハリソン選手(CBR1000RR-R)だったが、決勝レースではそれぞれ3位、2位となった。

―― スーパーバイクTTを制したデイビー・トッド選手(M1000RR)。同クラスでは初勝利、TT通算3勝目となった。

―― スーパースポーツTTで勝利し、TT通算30勝と記録を伸ばしたマイケル・ダンロップ選手(パニガーレV2)。ドゥカティにとっては1995年以来となるマン島TT勝利だ。

マン島TT 2025 スーパーバイクTT決勝結果(10位まで)

―― 順位ゼッケンライダーマシンタイム(4周)平均速度(mph)18デイビー・トッドBMWM1000RR01:08:20.628132.49526マイケル・ダンロップBMWS1000RR01:08:21.925132.45333ディーン・ハリソンHonda CBR1000RR-R Fireblade01:09:05.444131.062419ネイサン・ハリソンHonda CBR1000RR-R Fireblade01:10:02.828129.27352デイビッド・ジョンソンKawasakiZX-10RR SE01:10:19.482128.76365ジェイムズ・ヒリアーHonda CBR1000RR-R Fireblade01:10:21.959128.68771ジョン・マクギネスHonda CBR1000RR-R Fireblade01:10:32.106128.37987ジョシュ・ブルックスHonda CBR1000RR01:10:37.811128.206921マイケル・エバンスHonda CBR1000RR SP01:11:02.757127.4561020ポール・ジョーダンHonda CBR1000RR SP01:11:13.130127.146

マン島TT 2025 スーパースポーツTTレース1決勝結果(10位まで)

―― 順位ゼッケンライダーマシンタイム(4周)平均速度(mph)16マイケル・ダンロップDucati Panigale V2 95553:15.950127.50023ディーン・ハリソンHonda CBR600RR53:26.179127.09335ジェイムズ・ヒリアーKawasakiZX-636-R54:11.251125.33148デイビー・トッドHonda CBR600RR54:29.244124.64257ジョシュ・ブルックスHonda CBR600RR54:39.629124.247615ロブ・ハドソンYamahaYZF-R655:07.481123.201716ジェイムズ・ハインドSuzukiGSX-R75055:21.982122.663813ドミニク・ハーバートソンDucati Panigale V2 95555:28.440122.425912イアン・ハッチンソンYamahaYZF-R655:31.041122.3291011コナー・カミンズDucati Panigale V2 95555:47.840121.716

※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

中学2年生ライダー、ウエットで苦戦も手ごたえあり……中野真矢率いる「SDG Jr. 56レーシング」が初戦SUGOを終える
中学2年生ライダー、ウエットで苦戦も手ごたえあり……中野真矢率いる「SDG Jr. 56レーシング」が初戦SUGOを終える
WEBヤングマシン
アストンマーティンがGT最速。ロッシのBMWがトップ3入り/ル・マン24時間ハイパーポールLMP2&LMGT3
アストンマーティンがGT最速。ロッシのBMWがトップ3入り/ル・マン24時間ハイパーポールLMP2&LMGT3
AUTOSPORT web
金のキャデラックがフロントロウ独占! トヨタは最終ステージでコースオフ/ル・マン24時間ハイパーポール
金のキャデラックがフロントロウ独占! トヨタは最終ステージでコースオフ/ル・マン24時間ハイパーポール
AUTOSPORT web
7号車トヨタは第1ステージでノックアウト。キャデラックが最速、BMWが続く/ル・マン24時間予選
7号車トヨタは第1ステージでノックアウト。キャデラックが最速、BMWが続く/ル・マン24時間予選
AUTOSPORT web
迫力満点のスリーワイド勃発。ポルシェとの激闘を経てフェラーリが上位固める/WEC第4戦ル・マン決勝6時間後
迫力満点のスリーワイド勃発。ポルシェとの激闘を経てフェラーリが上位固める/WEC第4戦ル・マン決勝6時間後
AUTOSPORT web
トップ4台が30秒以内の歴史的大接戦! クビサ組フェラーリ499Pが第93回ル・マン24時間を制す
トップ4台が30秒以内の歴史的大接戦! クビサ組フェラーリ499Pが第93回ル・マン24時間を制す
AUTOSPORT web
シボレー逆襲、SUV初ポールから待望の初勝利。スプリントはミツビシが制す/SCB第3戦
シボレー逆襲、SUV初ポールから待望の初勝利。スプリントはミツビシが制す/SCB第3戦
AUTOSPORT web
トヨタGR、ハートレー駆る8号車が二次予選進出。一方、7号車は不運に見舞われ後方グリッドが確定
トヨタGR、ハートレー駆る8号車が二次予選進出。一方、7号車は不運に見舞われ後方グリッドが確定
AUTOSPORT web
2025年マン島TT最終日、最強ライダー決定戦「シニアTT」が何と悪天候で中止、110年以上の歴史で「シニアTT」中止は2回目
2025年マン島TT最終日、最強ライダー決定戦「シニアTT」が何と悪天候で中止、110年以上の歴史で「シニアTT」中止は2回目
モーサイ
ル・マン24時間レース、最初の予選はキャデラック最速。トヨタ7号車がまさかのノックアウト
ル・マン24時間レース、最初の予選はキャデラック最速。トヨタ7号車がまさかのノックアウト
motorsport.com 日本版
4連覇狙うHonda HRC、2025年も最多優勝誇る高橋巧に加えてヨハン・ザルコの鈴鹿8耐参戦が決定!
4連覇狙うHonda HRC、2025年も最多優勝誇る高橋巧に加えてヨハン・ザルコの鈴鹿8耐参戦が決定!
AUTOSPORT web
リンク&コー艦隊が予選から圧倒。エルラシェール、週末2勝で選手権首位浮上/TCR WT第2戦
リンク&コー艦隊が予選から圧倒。エルラシェール、週末2勝で選手権首位浮上/TCR WT第2戦
AUTOSPORT web
予選脱落のトヨタ7号車デ・フリース「黄旗でペースを落とさざるを得なかった」/ル・マン24時間
予選脱落のトヨタ7号車デ・フリース「黄旗でペースを落とさざるを得なかった」/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
最後尾から2位。ポルシェの表彰台獲得は「嬉しいサプライズ」とエストーレ/ル・マン24時間
最後尾から2位。ポルシェの表彰台獲得は「嬉しいサプライズ」とエストーレ/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
第93回ル・マン24時間レース フェラーリのプライベートチームがポルシェを破る!
第93回ル・マン24時間レース フェラーリのプライベートチームがポルシェを破る!
AutoBild Japan
ポルシェ963が躍動。5号車が1周目に首位奪取、6号車も最後尾から驚異の追い上げ/WEC第4戦ル・マン決勝1時間後
ポルシェ963が躍動。5号車が1周目に首位奪取、6号車も最後尾から驚異の追い上げ/WEC第4戦ル・マン決勝1時間後
AUTOSPORT web
2年目の「フォーミュラE 日本ラウンド」はダブルヘッダー開催! レース1がマセラティ、レース2は日産が悲願の凱旋優勝を果たす!
2年目の「フォーミュラE 日本ラウンド」はダブルヘッダー開催! レース1がマセラティ、レース2は日産が悲願の凱旋優勝を果たす!
LEVOLANT
「ル・マンのランドクルーザーをどう作るか」と可夢偉。“縁石走り”がトヨタに勝機をもたらす?【決勝直前プレビュー】
「ル・マンのランドクルーザーをどう作るか」と可夢偉。“縁石走り”がトヨタに勝機をもたらす?【決勝直前プレビュー】
AUTOSPORT web

みんなのコメント

4件
  • ******
    なんで600ccと955ccが混走してんの。
    出たければドゥカティも600cc作れよ。
  • suo********
    スーパーバイクのレース1はまさかの
    ダンロップのタイヤがバーストする
    アクシデント。
    今やハイパワーSSはタイヤマネジメントをしないと
    最後までタイヤが持たなくなった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村