羽田空港で人搬送自動運転システム導入
パーソナルモビリティ「WHILL」シリーズを展開するWHILL社が手掛ける「WHILL自動運転システム」の、羽田空港第1ターミナルでの導入が決定した。感染症拡大防止とソーシャル・ディスタンス対策として、空港における人搬送用途での自動運転パーソナルモビリティの実用化は、これが世界初のものとなる。 同社は2012年5月に日本で創業、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」と世界中の歩道領域において、新しい移動のスタイルを生み出してきた。これまで近距離用一人乗りモビリティとして「WHILL Model A」「WHILL Model C」といった商品を開発し、現在12の国と地域で販売している。 今回の「WHILL自動運転システム」はWHILLのパーソナルモビリティに自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL自動運転モデル」と、複数の機体を管理・運用するシステムから構成される。自動走行および自動運転による無人での返却が可能というもの。
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これまで実証実験という形で、空港利用者の移動をサポートし自動運転技術の精度およびユーザビリティ、空港のオペレーションとの親和性を探ってきた。その実証実験は国内空港だけでなくダラス・フォートワース国際空港(アメリカ)、アブダビ国際空港(アラブ首長国連合)、ウィニペグ国際空港(カナダ)、ジョン・F・ケネディ国際空港(アメリカ)など、延べ11回(利用者通算400人)に及ぶ。 長距離の歩行への不安だけでなく、近距離での接触による感染拡大のリスクが軽減できる、ということで羽田空港第1ターミナルでの正式に導入されることとなった。通常の車椅子介助サービスでは、介助スタッフとの十分なソーシャルディスタンスを保つことができないが、このWHILL自動運転システムなら介助スタッフがいなくても空港内の移動が可能となり、ウィズコロナ時代の「新常態」となる可能性も高い。 このシステムが運用されるのは、羽田空港第1ターミナルのゲートエリア内となる。保安検査場B近くに設けられたWHILLの待機場所「WHILL Station」から3~7番ゲートまでとなる。往路は運転を必要としない自動運転モード、利用後の返却は無人運転でステーションに返却される。
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