強いこだわりと関西ならではのユーモアを巧みに掛け合わせた大阪ファッションの震源地を紹介する短期連載がスタート。第4回は、世界から注目を集める大阪発のレザーブランド「エー レザー(A LEATHER)」の旗艦店「エーブティック(A boutique)」。国産レザーを駆使した斬新なアイテムの数々は、大阪で手がけるからこそ実現しているのだ。
六甲山系から流れる川の水が、唯一無二のレザーコレクションを生み出すJR天満駅から歩くことおよそ10分、庶民的な商店街や住宅街などが立ち並ぶエリアに「エーブティック(A boutique)」はある。ディレクターの長岡利和が「日本のレザーを世界へ」をテーマに、日本製のレザーにこだわって物作りを展開する注目のブランド「エー レザー(A LEATHER)」の旗艦店だ。クールなブラックの無機質な外観が際立つ店舗の扉を開くと、パタンナーの山岡力哉さんとPRの谷千尋さんが迎えてくれた。まずはショップについて訊いた。
「2022年の3月に、ブランドの立ち上げと同時にオープンしました。エー レザーのディレクターとは前職からの縁で、一緒に自社ブランドをやらないかと声をかけてもらったことから始まりました」(山岡)
二人とも長年アパレル業界にいたものの、レザーに特化していたわけではなく、ほぼゼロからのスタート。なぜ縁もゆかりもないレザーを取り扱い素材として選んだのだろうか。
「マーケットを海外ベースで見た時にシルクやカシミヤ、またゴアテックスなどのテック素材など世界中の人が高く評価している素材を色々と調べると、レザーが日本で原材料も確保できることがわかったんです。もちろん単純にレザーが好きだったこともありますが、掘っていくと興味がどんどん湧いていきました。あと、もともと姫路の革職人さんと大阪で裁断士さんとはずっと一緒にやってきたのですが、コロナ禍で生産が減って大変な時期を一緒に乗り越えたので、その絆もあって職人さんと一緒に革ジャンを作りたいという思いもありました」(山岡)
材料が確保できるとはいえ、栃木レザーなど最近でこそ日本産のレザーが注目をされるようになったが知名度はまだまだ。不安はなかったのか訊くと「全くなったですね」と、山岡は意に介さない。
「六甲山系から姫路の方へ流れる川の水が世界でも類を見ないほどの軟水で、この水質がレザーにすごく適しているんです。あと食肉をイメージしてもらえばわかる通り日本の牛肉は根本的に柔らかい。これが日本というか、近畿地方でレザーブランドを展開する強みの一つ。魅力を国内外にアピールすべく、最初のシーズンで着物を作ったのですが、みなさん「ラムですか?」って聞いてきて。牛革と聞いてかなり驚いていました」(山岡)
水着、スポーツウェア……。レザーではあり得なかったアイテムを実現国産レザーの魅力は柔らかく強度が高いことに加え、他にも特筆すべく魅力があるという。
「物理的な大きさですね。たとえばドレープを効かせた服を作る時に、ラムだと採れる革の面積が小さいので縦と横に切り替えを入れなきゃいけない分、綺麗に見えない。でも牛革なら大きなパーツが使えるので1枚で作れる。だから素材の落ち感が布帛のように綺麗に見えるんです。今までにないアイテムが作れることも国産の牛革ならではの魅力だと思います。素材の軽快さを伝えるべく、まずはわかりやすく水着やスウェットやジャージーなどのスポーツウェアを作って、実際に運動着のようなノリで着てもらえるような軽さと柔らかさを提案しています。リブやコードに至るまでなるべくレザーで仕上げています。ちなみに国産レザーは透湿性も高いので、高オンスのガチガチのデニムよりは着心地がいいので、夏場でも着られるんですよ」(谷)
ブランド名である「Aレザー」について訊くと、いかにも大阪らしい洒落の効いた由来を聞くことができた。
「オフィシャル的には、レザーアイテムを手にしたことがない方でも着られる“レザーウェアの入口”という意味合いだったり、“デザインも着心地もエース級”などと言っていますが、大阪の人が着たらもうそんなんじゃなくて、ただ『ええ(良い)レザー』ということを伝えています(笑)。自分たちとしては、シャレが通じるというかカッコつけすぎなくてちょうどいいですね」(山岡)
「大阪の人はブランドのネームバリューに関係なく、純粋に物としての価値を見てくれる目の肥えた方が多いので、大阪で受け入れられることで自信に繋がります。これからもここ大阪を拠点にこだわりを持って物作りをし、世界に向けてジャパンレザーの魅力を発信していきたいです」(谷)
A boutique住:大阪府大阪市北区菅栄町1−3 TEL:070-3223-7530 営:12:00~19:00 休:不定 https://a-boutique.co/
大阪ファッションLOVER──Vol1. IMA:ZINE強いこだりと関西ならではのユーモアを巧みに掛け合わせた大阪ファッションの震源地を紹介する短期連載がスタート。第1回は関西ファッションのキーマン、TANY(谷 篤人)がディレクターを務める「IMA:ZINE(イマジン)」の魅力に迫る。大阪ファッションLOVER──Vol2. 古着屋十四才強いこだりと関西ならではのユーモアを巧みに掛け合わせた大阪ファッションの震源地を紹介する短期連載がスタート。第2回は、唯一無二のセレクションで新しいヴィンテージの価値を提案する「古着屋十四才」を紹介する。大阪ファッションLOVER──Vol3. THEモンゴリアンチョップス強いこだりと関西ならではのユーモアを巧みに掛け合わせた大阪ファッションの震源地を紹介する短期連載がスタート。第3回は、独自のセンスで強烈なインパクトを放つクリエイティブユニットの「THEモンゴリアンチョップス」が登場。彼らが手かげる「COSMO2」、「TASF」、そして、「BOKU HA TANOSII®︎大阪店」を紹介する。写真・中島真美 文・オオサワ系
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