2023年内にX350の日本上陸も噂されるが……
ハーレーダビッドソンは、中国向けにリリースした並列2気筒エンジン搭載のブランニューモデル「X350」および「X500」をグローバル展開する模様だ。というのも、オーストラリアへの正式導入が発表されたのだ。そして日本においても「廉価なモデルの検討」についてハーレーダビッドソンジャパン社長が言及している!
40万円台のハーレーダビッドソン?! 空冷単気筒エンジン搭載の「X440」印で登場! GB350やロイヤルエンフィールドを追撃か
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:Harley-Davidson Australia
日本ではX350の導入が検討されている模様
ハーレーダビッドソンのブランニューモデルとして中間排気量のマシンが複数登場し、海外を賑わしている。このところ2輪市場が活気づいている中国ではQJモーターサイクルとのコラボレーションで、ベネリのマシンとベースを共有する「X350」および「X500」を開発、そしてインドでは440ccの空冷シングルエンジンを搭載した「X440」をヒーローモトコープとのコラボレーションで発表している。
いずれも、ハーレーならではのスタイリングを体現しながらリーズナブルな価格設定としており、ハーレーブランドへの入門バイクに位置付けられている。
これら3車のうち、中国生産の「X350」および「X500」がオーストラリア市場に正式導入されることがわかった。豪州の公式HPで発表されたもので、カラーバリエーションは2車ともに4色となって中国仕様よりも1色多くなっているのが特徴だ。
―― ハーレーダビッドソンのフラットトラックレーサー×2車で、左は長年にわたって活躍したXR750、そして右は新世代水冷エンジン搭載のXG750Rだ。※写真はウィズハーレー提供
X350は、ハーレーダビッドソンジャパンが1970年代から40年以上にわたってフラットトラックレースで活躍したXR750をセルフオマージュしたかのようなスポーティなデザインが特徴で、豪州価格は8495豪ドル(日本円換算約79万9000円)。エンジンは水冷353ccの並列2気筒で、中国仕様よりも詳細なスペックが公開されている。最高出力は36ps/9500rpm、最大トルクは3.16kg-m/7000rpmだ。
灯火類はフルLED、φ41mm倒立フロントフォークを採用し、フロントブレーキにはウェーブタイプのダブルディスクを奢る。さらに、シート高が中国仕様よりも817→777mmと40mm低くなっており、さらに街乗りしやすい車体になっていることがうかがえる。
そしてX500は、X350よりも丸っこく落ち着いたデザインが特徴となっており、搭載する並列2気筒エンジンはショートストローク(70.5×45.2mm)のX350に対し、スクエアに近い設定の69×66.8mm。こちらは最高出力47ps/8500rpm、最大トルク4.69kg-m/6000rpmを発生する。強化された低回転トルクで余裕の走りを実現し、倒立フロントフォークは極太のインナーチューブφ50mm、フロントにラジアルマウントキャリパー、フルLED灯火類など装備も充実。こちらは1万1495豪ドル(約108万2000円)だ。
このうち日本に導入される可能性が高そうなのはX350のほうだろう。普通二輪免許で運転でき、デザインも日本人好みのXR750系。リーズナブルな価格は入門バイクとして最適だ。そして見逃せないのは、ハーレーダビッドソンジャパンの野田社長が「廉価なモデルの検討」に言及していることだ。
さて、X350が日本に導入された場合の価格を占うために、すでに販売されているマシンの日豪における価格比を適用してみたい。たとえばナイトスタースペシャルは、豪州で2万5995豪ドル(約244万6000円)となっており、日本仕様価格の237万3800円の1.03倍ほど。この係数をX350の8495豪ドル(約79万9000円)に掛け合わせると、日本仕様は77万6000円ほどになると想定できる。80万円を切るなら、確かにハーレーのラインナップで欠けていた入門モデルにふさわしいだろう。
ただし、強敵になりそうなトライアンフ「スピード400」は70万円切りの可能性を残し、販売中のロイヤルエンフィールド「クラシック350」の69万4100円~、そしてホンダ「GB350」は56万1000円など、ライバル勢との戦国時代も予感させる。ここではぜひとも競争力のある価格を期待したいところだが……。
待て、続報!
X350 & X500 のスペック
―― 車名X350X500全長×全幅×全高2110×──×──mm2135×──×──mm軸距1410mm1485mm最低地上高143mm153mmキャスター/トレール24.8°/140mm24.5°/100.4mmシート高777mm820mm装備重量195kg(乾燥重量180kg)208kg(乾燥重量199kg)エンジン型式水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ←総排気量353cc500cc内径×行程70.5×45.2mm69.0×66.8mm圧縮比11.9:111.5:1最高出力36.7ps/9500rpm47ps/8500rpm最大トルク3.16kg-m/7000rpm4.69kg-m/6000rpm変速機常時噛合式6段リターン←燃料タンク容量13.5L13.1LWMTCモード燃費20.2km/L20.6km/Lタイヤサイズ前120/70ZR17←タイヤサイズ後160/60ZR17←ブレーキ前油圧式ダブルディスク←ブレーキ後油圧式ディスク←価格8495豪ドル1万1495豪ドル※諸元はオーストラリア仕様
HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]Dramatic Black
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]Dynamic Orange
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]Supersonic Silver
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]Pearl White
HARLEY DAVIDSON X500[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]Dramatic Black
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]Dynamic Orange
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]Supersonic Silver
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]Pearl White
X350 ディテール写真
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X350[2023 Australia model]
X500 ディテール写真
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]
―― HARLEY-DAVIDSON X500[2023 Australia model]
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みんなのコメント
まあ、大きいハーレーのほうがさらに酷いデザインだけど