モータースポーツを統括するFIA(世界自動車連盟)は、世界がカーボンニュートラルへ向けて急速に舵を切っていることに伴い、あらゆるレベルのモータースポーツをより環境に優しいモノにすることを目指すという。その中で、水素を活用することが、近日発表されることになりそうだ。
先日ローマで開催されたフォーミュラEのローマePrixの会場には、FIA会長であるジャン・トッドの姿もあった。そのトッド会長は、電気を動力源にするフォーミュラEと、ガソリンを動力源とするF1の両方が、モータースポーツにおけるカーボンニュートラルの目標を達成するのを助ける役割を果たしていると語った。
■ホンダが目指す”カーボンニュートラル”とは?「近いうちに、具体例を示したい」
炭素排出量を削減するための唯一の方法は、モータースポーツを電動にすることだと思うかと尋ねられたトッド会長は、次のように語った。
「完璧ではない。しかし、全てのモータースポーツは”ゼロ・エミッション(二酸化炭素等の環境汚染廃棄物排出ゼロ)”を達成する必要がある」
「その答えが電動ではなかったとしても、燃料を使ってそれを達成することができる。我々にはハイブリッド・パワーユニットのパイオニアであるF1もあるし、フォーミュラEもある」
「しかし、ラリーやツーリングカーの選手権でも、同じことが起きなければならない。この共通の運命から逃れることのできるカテゴリーはないだろう」
F1は今後数年かけて、バイオ燃料の使用量を増やすことを目指している。この技術が進歩すれば、まだ当分の間世界中で使われ続けるであろうガソリン車による大気汚染を減らす上で、劇的な影響があると信じられている。
トッド会長は、この分野における研究に関する発表、さらに水素を活用することに関する発表も近々行なわれる予定だと示唆した。
「これは非常に興味深い技術開発だ」
水素を活用することについて、トッド会長はそう語った。
「多くの人たちがそれに取り組んでいるし、FIAはそれを支援していくだろう。我々の研究所でも多くの検証を行なっている。そして水素に関することをまもなく発表する予定だ」
2024年のル・マン24時間レースには、水素クラスが設けられる予定で、その取り組みは既に進行中である。レッドブルはオレカと協力し、H24コンセプトを進めている。
F1に水素を動力源とするパワーユニットを登場させるのは、次期パワーユニット規則が導入される2025年ではまだ時期尚早であると言えよう。しかし各メーカーは、それはF1を長期的に見た場合には、十分選択肢に入る余地があると考えている。
メルセデスのCEOであるオレ・カレニウスは昨年、水素エンジンの魅力について次のように語っていた。
「それは、我々がCO2ゼロの未来に向けて取り組んでいるテクノロジーのひとつだ。25年も、それについて検討している」
「市販車、大型トラック、そして一部のバスなどで最初に導入するだろう。しかし最終的には、それに伴う環境に優しい水素がなければ、機能しないことだ」
■フォーミュラEは将来に向けて強み
トッド会長は、フォーミュラEには明るい未来があると考えており、アウディやBMWが撤退することは、このシリーズが自動車メーカーにとって必要なモノを提供していないことの証ではないと考えている。
「モータースポーツでは、去って行く人もいれば、やって来る人もいる」
そうトッド会長は語った。
「F1でも耐久レースでも、常にそうなっている」
「重要なことは、誰かが去っていくということではなく、参入したいと思う人がたくさんいるということだ。そしてフォーミュラEには、多くの人たちが参入したいと思っている」
「メーカーは、戦略を変更することがある。それは正常なことだし、将来に向けてモビリティのために大きなチャレンジとなるだろう。市販車でもレースでも、我々はゼロ・エミッションを達成する必要があるのだ」
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