■本格的な四輪駆動も魅力だった初代「ラッシュ」とは
日本で販売終了となった「本格派SUV」が、海の向こうで進化を遂げていました。
【画像】超カッコいい! これがトヨタの「コンパクト“3列”SUV」です! 画像で見る(30枚以上)
コンパクト×FR×3列シートという異色の組み合わせで再び脚光を浴びるトヨタの2代目「ラッシュ」とは、どのようなモデルなのでしょうか。
ラッシュは、かつて日本市場で販売されていた5ナンバーサイズのコンパクトSUV。
初代ラッシュは、ダイハツ「ビーゴ」(海外名:2代目「テリオス」)のOEMモデルとして2006年に登場し、2016年まで約10年間にわたって販売されていました。
世代としては1代限りながら、その独自の構成とキャラクターにより“隠れた名車”とも評された存在です。
開発はダイハツが主導し、ビルトインラダーフレーム式モノコック構造を持つ堅牢なボディに、FR(後輪駆動)ベースの縦置きエンジンを組み合わせた、当時としても珍しい本格派コンパクトSUVでした。
軽自動車より大きく、「RAV4」などよりコンパクトという“中間ニーズ”を狙い、都市型だけでなく悪路走破性も視野に入れた設計が特徴です。
ボディサイズは全長4005mm×全幅1695mm×全高1690-1705mm、ホイールベース2580mmと、5ナンバー枠に収まりつつも十分な存在感を持ち、最低地上高は180-200mmを確保。搭載された1.5リッター直列4気筒エンジン(3SZ-VE型)は最高出力109PS、最大トルク141N・mを発揮しました。
駆動方式はFRまたはセンターデフロック付きのフルタイム4WDで、4速ATに加えて5速MT(当初は4WDモデル限定)も設定されていました。
外観は「見晴らしのいいコンパクト」というキャッチコピーのもと、張り出しの強いフェンダーや短いオーバーハング、背面スペアタイヤを備えたタフなスタイルを採用。
インテリアは骨太な造形とメタル調加飾でSUVらしさを強調しつつ、実用性にも配慮されたつくりでした。後席格納時には最大755Lの荷室容量を確保し、最小回転半径4.9mと都市部でも扱いやすいパッケージングが魅力でした。
当時の価格は、2WD仕様で150万円台から、4WD・上級グレードで約230万円までとなっており、装備内容とメカニズムを考慮すると競争力のある設定だったといえるでしょう。
しかし、市場の主流が「都会派クロスオーバー」へとシフトする中、堅牢な構造や縦置きFRレイアウトはむしろ燃費や快適性の面で不利となり、設計の古さもあって販売は徐々に低迷。フルモデルチェンジが行われることなく、2016年に日本での販売は終了となりました。
しかしラッシュは今もなお、東南アジア市場では現役モデルとして人気を博しています。
■2代目「ラッシュ」は東南アジアなどで今も現役
2代目で海外専用モデルとなった現行型のラッシュは引き続きダイハツ主導によって開発され、テリオス(3代目)のOEMモデルとなります。
ボディサイズは全長4435mm×全幅1695mm×全高1705mm、ホイールベース2685mmと先代よりもひと回り大きく、新たに3列シート・7人乗りを実現しています。
パワートレインは1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン(最高出力104PS/最大トルク13.9kgm)で、トランスミッションは4速ATまたは5速MTを選択可能です。
駆動方式はFR(後輪駆動)のみで、4WD(四輪駆動)の設定はありません。
通常モデルに加え、スポーティな仕立ての「GRスポーツ」グレードも登場し、外観はさらに精悍さが増しました。
専用フロントバンパーやブラック加飾を施したグリル、ドア下部のクラッディングパネル、ブラック塗装のドアミラーやドアハンドルなどが採用され、SUVらしいタフさとスポーティさが融合しています。
インテリアには、9インチディスプレイオーディオや高解像度バックカメラなどの装備が用意され、利便性も向上しています。
インドネシアでの販売価格は、ベーシックな「G」グレードが2億8440万ルピア(約272万円)、GRスポーツが2億9975万ルピア(約287万円)に設定されています。
ラッシュは販売面でも好調で、2023年のインドネシア国内販売実績は3万9340台(インドネシア自動車工業会「GAIKINDO」発表による)となっています。
では、日本市場での再導入の可能性はあるのでしょうか。
現時点ではそのような公式発表はないものの、FR×3列×MTという稀有なパッケージは、かつてラッシュを好んだユーザー層や、個性を求めるファミリー層からの支持を集める余地はあると考えられます。
ただし日本の法規対応、安全装備、衝突基準などを満たすには再設計が必要とされるため、導入コストや販売台数の見込みによっては実現が難しい側面もあるでしょう。
かつての“隠れた名車”が海外で独自の進化を遂げていたラッシュ。日本で奇跡の復活が実現する日を待つしかなさそうです。
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