現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フォーミュラE、問題が多かった予選やセーフティカーのルール変更で、より面白くなる?

ここから本文です

フォーミュラE、問題が多かった予選やセーフティカーのルール変更で、より面白くなる?

掲載 3
フォーミュラE、問題が多かった予選やセーフティカーのルール変更で、より面白くなる?

 フォーミュラEは、2022年シーズンに向けて予選フォーマットを一新。他シリーズでも見られるノックアウト予選と上位8台によるトーナメント方式を組み合わせた斬新なフォーマットが導入される予定だ。

 フォーミュラEは2018-19シーズンから、ドライバーたちを4グループに分けて予選を実施。そのうち上位6台がスーパーポールセッションに進むという方式を採用してきた。

■フォーミュラE、来季から“ノックアウト予選”へと変更へ。上位は1対1で勝負のユニークな方式に

 これも、従来の選手権とは異なる、斬新なシリーズを目指すというフォーミュラEの方針に沿った方式だったが、ランキング上位のマシンが路面コンディションの悪いグループ1に割り振られ、不利になりやすいことから、シリーズ内外から批判が集まっていた。

 この予選方式の影響は大きく、ダブルヘッダーの1戦目で優勝したドライバーが、2戦目では予選下位に沈み、ポイントを獲れないほどだったのだ。

 寄せられた意見に耳を傾け、フォーミュラEはコンディションの変化が影響しにくいフォーマットを考案した。22人のドライバーを2グループに分け、各グループ上位4台が”準々決勝”に進出する。その後は、1対1のアタック合戦でトーナメントを行ない、グリッドを決めていく形だ。

 オリバー・ローランド(マヒンドラ)は、旧フォーマットに不満を持っていたドライバーのひとりだ。彼はこれまで6度スーパーポールを経験しているが、旧フォーマットでは自分のペースを発揮しきれていないと感じていたようだ。

 新しい予選フォーマットについて訊かれ、ローランドは次のようにmotorsport.comに語った。

「彼らは結果の予測が難しくなることを求めていたけど、少しやりすぎだったんだ」

「昨年の僕は常に良いスピードを持っていた。フリー走行ではトップ5に入るくらい良くても、12番手~15番手からのスタートになることもあり、理想的ではなかった」

「プロスポーツのレベルにおいて、(フォーマット変更は)正しいことだと思う。平等な条件で戦いたいし、すでにとても僅差な状況だから、特定のポジションの人が有利になるような予選やレースのシステムは必要ないと思う」

「可能な限り公平でなければならないし、自分たちが見せるショーが面白いものになると確信できなければいけない」

「いずれにしてもフォーミュラEは競争が激しいので、F1のようにシーズンを通して誰かが圧倒的な強さを発揮するということはないと思う」

「でもレースに勝つドライバーの数は少なくなるだろう。チャンピオンシップはよりバラけると思う。最終戦でタイトル候補が14人になるのではなく、2人か3人になるはずだ」

 フォーミュラEは来季に向けて、予選フォーマット以外にもルールを変更する。それはセーフティカー(SC)やフルコースイエロー(FCY)に関するルールだ。

 これまでは、SCやFCY状態での走行が長引くほど、各マシンが使えるエネルギー量が差し引かれていたが、昨シーズンのバレンシア・サーキットで行なわれたレースではこのルールが原因で、多くのマシンがファイナルラップで失速する事態となってしまった。

 新しいルールでは、SCやFCYでの走行が1分続くごとに、レース時間が45秒追加される。フォーミュラEは45分+1周でレースが行なわれるが、これが長くなっていくのだ。ただ、レース開始後40分以降にSCやFCYが出た場合は、このルールが適用されない。

 ローランドは、この変更によってレースに新たな戦略的要素が加わることを期待している。

「これも良いアイデアだ」と、ローランドは言う。

「FCYやSCが原因でレースができなくなることは避けたいからね」

「昨年のバレンシアでは、システムの欠陥が露呈してしまった。来季はパワーが強化(200kW→250kWに出力がアップ)され、リヤタイヤへの負担が大きくなるから、レースの流れも少し変わるだろう」

「より多くのパワーを生み出し、より多くの回生を行なうことになるから、バッテリーの温度管理がより重要になる」

「45分間のレースが行なわれ、FCYやSCでさらに延長されることになるからね」

関連タグ

こんな記事も読まれています

「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
GQ JAPAN
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
グーネット
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
グーネット
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
グーネット
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
グーネット
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
AUTOSPORT web
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
「盗まれた」県が怒りの声明 県道の工事現場から“かなり重い資材”が複数 被害総額300万円超
乗りものニュース
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
AUTOCAR JAPAN
「911ターボ」登場から50年! 「911ダカール」と「タイカンGTS」と並んでポルシェの過去・現在・未来を表現したブースがおしゃれ
「911ターボ」登場から50年! 「911ダカール」と「タイカンGTS」と並んでポルシェの過去・現在・未来を表現したブースがおしゃれ
Auto Messe Web
王者ミケリスが貫禄のポール・トゥ・ウイン。新たな僚友ジロラミも初勝利/TCRワールドツアー開幕戦
王者ミケリスが貫禄のポール・トゥ・ウイン。新たな僚友ジロラミも初勝利/TCRワールドツアー開幕戦
AUTOSPORT web
羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
AUTOSPORT web
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
乗りものニュース

みんなのコメント

3件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村