現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【国内試乗】「ポルシェ・パナメーラ・ターボS」4ドアスーパースポーツがフェイスリフトでついにポルシェになった!

ここから本文です

【国内試乗】「ポルシェ・パナメーラ・ターボS」4ドアスーパースポーツがフェイスリフトでついにポルシェになった!

掲載 更新 12
【国内試乗】「ポルシェ・パナメーラ・ターボS」4ドアスーパースポーツがフェイスリフトでついにポルシェになった!

2016年にデビューした2代目パナメーラが、登場から4年目を迎え初のマイナーチェンジを受けた。その内容は内外装デザインの刷新を中心にパワートレインの強化、インターフェイスのアップデートと大幅改良と言えるものだが、何よりも気に入ったのは肝心な「走り」の進化だ!

ようやくパナメーラの本来の姿に出逢えた

【比較試乗】「ポルシェ・マカン vs マカンGTS vs マカンターボ」パパが楽しめて、家族も喜ぶ。ファミリー目線でマカンの「ベスト」考察する!

ポルシェという自動車メーカーの、クルマ作りに対する実直にして愚直な姿勢とその実現力には甚だ感服するばかりである。「特別なことはしていない。走る曲がる止まるがきちんとできるようにしているだけ」という彼らの哲学は2ドアスポーツカーのみならず4ドアのSUVやセダンにもちゃんと貫かれているからだ。

とは言うものの、現行ポルシェのラインナップの中で、パナメーラだけが個人的にはどうもしっくりこなかった。同セグメントの競合車と比べたら秀でている部分も多いいっぽうで、ポルシェの宇宙の中で比べて見るとパナメーラの輝きは、911や718やカイエンなどにはやや及ばないのではないかと思っていたのである。その理由を説明するのはなかなか難しいのだけれど、乗り心地もハンドリングも動力性能も、どこか物足りない感じが漂っていて「パナメーラってこんなもんなのかなあ」と大変僭越ながらも自分ごときはそんなことを考えていた。

同時に、そんなことを考えているのは世界で自分ひとりではないかとちょっと不安にもなっていたのだけれど、昨年フェイスリフトした新型に今回試乗して一連のモヤモヤは見事に吹き飛んだ。「そうそうこれこれ」という変貌を遂げていたのである。
それは走り出した瞬間からただちに分かった。ややしっとりと、そしてスルスルとスムーズに加速していく様は、従来型よりもずっと洗練されていて、何よりパワートレインやシャシーやボディの一体感が感じられる。極端に言えば従来型は、それらが別々の部屋で仕事をしていたかのようだったが、新型ではひとつの大きなテーブルで一塊になって取り組んでいる、そんな印象である。

資料には「PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネージメントシステム=エアサス)やPDCC(ポルシェダイナミックシャシーコントロール=アクティブスタビライザー)の制御マップをあらためたことなどにより、快適性や安定性が向上した」とあるが、それ以外にもおそらく生産技術の向上などもあり、クルマ全体の質感がワンランク上がったようでもある。

ステアリング操作に対する各部の動きはより俊敏となり、操舵応答遅れは皆無となった。ボディとシャシーの剛性感が上がったような気さえするほど、微細な無駄な動きまでほとんど見られなくなっている。ターボSの630ps/820Nmというとてつもないパワーは、低回転域ではあくまでもジェントルに、中高回転ではまさしくスポーツカーのごとき加速性能を披露し、エグゼクティブカーとしてもスポーツカーとしてもいける懐の深さも見せつけた。

ちなみにターボSの最高速は315km/h、0→100km/hは3.1秒で、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおける7分29秒81というエグゼクティブカークラスのレコードホルダーでもある。あの一体感のあるボディ/シャシーと宇宙一のブレーキがあれば、ニュルでも思い切りスロットルペダルを踏んでいけるだろう。

パナメーラ本来の姿にようやく出逢えたようで嬉しかった。ターボSのライバルはAMGのS63あたりだろうけれど、試乗車には400万円相当のオプションが付いていて総額は3300万円を超えていた。急に遠い存在になった。

【Specification】ポルシェ・パナメーラ・ターボS
■車両本体価格(税込)=28,820,000円
■全長×全幅×全高=5049×1937×1427mm
■ホイールベース=2950mm
■トレッド=(前)1657、(後)1637mm
■車両重量=2080kg
■エンジン種類=V8・DOHC・32V+ツインターボ
■内径×行程=86.0×86.0mm
■総排気量=3996cc
■圧縮比=9.7
■最高出力=630ps(463kW)/6000
■最大トルク=820Nm(83.6kg-m)/2300-4500rpm
■燃料タンク容量=90L(プレミアム)
■トランスミッション形式=8速DCT
■サスペンション形式=(前)Wウイッシュボーン/コイル、(後)マルチリンク/コイル
■ブレーキ=(前後)Vディスク
■タイヤ(ホイール)=(前)275/35ZR21(9.5J)、(後)325/30ZR21(11.5J)
お問い合わせ
ポルシェジャパン 0120-846-911

こんな記事も読まれています

コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
ベストカーWeb
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
グーネット
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
グーネット
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
AUTOSPORT web
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
グーネット
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
グーネット
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
GQ JAPAN
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
グーネット
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
グーネット
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
BMW 燃料電池車「iX5 ハイドロジェン」 日本での実証実験を2024年も継続
グーネット
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
【24’ 4/22最新】レギュラーガソリン平均価格、再び175.0円に値上がり
グーネット
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
代役スピネッリ、SBK初陣でギャンブル大成功「これがレース!信じられないような勝利で嬉しい」/第3戦オランダ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

12件
  • (前)275/35ZR21(9.5J)、(後)325/30ZR21(11.5J)タイヤ代だけで恐ろしい。
  • 高級セダンって感じ、乗り心地もソフトにもハードにも設定できるし、高速での安定感抜群だし、良い車です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1424.01479.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148.02498.0万円

中古車を検索
パナメーラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1424.01479.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

148.02498.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村