■20年ぶりにフルモデルチェンジしたスズキ「ジムニー」が早くも大ヒット
2018年7月に、20年ぶりのフルモデルチェンジをしたスズキ「ジムニー」「ジムニーシエラ」ですが、いまだに数多くのバックオーダーを抱えています。スズキは累計受注台数や納期見通しなどは公表していませんが、日本向けでは従来モデル比3倍以上という情報も聞こえてきます。
やはり出てきた「ジムニートラック」! スズキが「ジムニーシエラ」ピックアップ仕様を東京オートサロン2019に出展
2019年より増産体制に乗り出すと発表されていますが、この状況はまだまだ続きそうな予感がします。逆にいえば「ジムニー」「ジムニーシエラ」は、「待ってでも欲しい」と思える魅力がある、ということになりますが、それは一体ナゼなのでしょうか?
■オフロード性能を継承しながら、時代に合わせてオンロード性能や安全性も向上
「ジムニー」「ジムニーシエラ」は昨今ブームとなっている乗用車派生のクロスオーバーSUVと同類に扱われることが多いですが、ジープ由来の「道なき道を自由に走れる」、「命・荷物を運ぶ生活の道具」というワークホースとしての機能を重視した本格クロスカントリー四駆になります。
その評価は日本のみならず世界が認めており、「ジムニーでなければダメ」、「世界最小かつ世界最強の四駆」といわれているほどです。1970年に初代が登場してから49年、世界累計販売台数285万台、194の地域で活躍しています。
4代目となる新型「ジムニー」は、歴代「ジムニー」が重要視してきたオフロード性能を継承しながら、時代の変化に合わせてオンロード性能と安全性を高めています。その実現のために、コンパクトなボディサイズ、FRレイアウト、ラダーフレーム構造、前後リジットアクスル式サスペンション、副変速機付パートタイム4WDと言った基本構造は歴代モデルと変わらないものの、すべてが新しくなっています。
「ジムニー」「ジムニーシエラ」のモデルライフは約20年と一般的なモデルの4~5倍なので、まさに未来を見据えた刷新なのです。
■プロユーザーの意見を取り入れた機能的なデザインと歴代モデルのモチーフが融合
まず外観ですが、丸みを帯びていた従来モデルに対してスクエアスタイルを採用。これは姿勢・状況の把握のしやすさや積載性と言った機能を形にした結果だそうですが、随所に歴代モデルを彷彿とさせる要素を盛り込むなど伝統も忘れていません。
内装も同様の考え方で、水平基調のインパネは過酷な環境における運転のしやすさのため。フラットになったラゲッジスペースは、プロユーザー(ハンターや森林保全関係者)から「もう少しラゲッジを使いやすくして欲しい」という声を反映した結果だそうです。
トレンドに流されずシンプルだが長く使えるデザインは小さくても本物を感じさせ、どことなくリモアのスーツケースやダイバーズウォッチ、高級一眼レフカメラのようなプロ仕様の道具と同じ「ムダのない機能美」が宿っています。
恐らく、有機的なデザインを採用するクルマが多い中、色気を出さずに機能に徹した潔さや足し算も引き算でもなく合理的なデザインが、逆に新鮮かつ個性的に見えるのかもしれません。
実際に乗ってみると、まさしく20年分の進化を実感できます。オフロード性能は従来モデルと変わりませんが、新たに採用されたブレーキLSDトラクションコントロール、ヒルディセントコントロール、ヒルホールドコントロールなどのアシストにより、“誰でも安心して”体感できるようになっています。
■乗用車に近づいているが、「まるで乗用車…」とはいかない特有の乗り心地
オンロード性能は従来モデルと比べると雲泥の差で、どちらかといえばトラックに近い乗り味だった従来モデルに対して、確実に乗用車に近づいています。しかしラダーフレーム構造特有の“緩さ”は残っているので、クロスオーバーSUVのように「まるで乗用車のような……」ではないのも事実です。
ちなみに軽自動車の「ジムニー」と、普通車の「ジムニーシエラ」では全幅/トレッドが異なりますが、それにより乗り味に若干差があります。
具体的には「ジムニー」は「軽快/キビキビ」、ジムニーシエラは「安定感/ゆったり」と言った印象です。とくに「ジムニーシエラ」は欧州でも発売されるため、日本の速度域を超えるドイツ・アウトバーンの高速域でもシッカリ走れる性能が備わっています。
パワートレインは「ジムニー」が660ccターボ(R06A)、「ジムニーシエラ」が1500ccの自然吸気(K15B)を搭載、5速MT/4速ATを設定しています。どちらも従来モデルより出力向上に合わせてファイナル(最終減速比)がハイギアード化されているので、高速走行時のエンジン回転数が抑えられ、結果的に静粛性も向上しています。
ただ、こちらもシャシー系と同じく「まるで乗用車のような……」ではなく、100km/h時のエンジン回転数は「ジムニー」が4000rpm近く、「ジムニーシエラ」は3000rpm近いのと、駆動系が発する独特なギア音などは気になる人もいるかもしれません。
■「ジムニー」「ジムニーシエラ」はライフスタイルを変える一台になる
このように新型は「おっ、変わったね」という部分と、これまでと変わらない「ジムニーらしさ」がうまく融合しており、従来のジムニーファンに加えて、「ジムニーが欲しいけど、普段使いは厳しそう」と躊躇していた新たなユーザーのハートをゲットしたのでしょう。
更に「ジムニー」は145.8万円から、「ジムニーシエラ」は176万円からと「ちょっと頑張れば買えるかもしれない」というお手頃な価格設定も、人気を大きく後押ししていると思っています。
ただ、「ハスラー」「クロスビー」の兄貴分だと思って「ジムニー」を買いに行ったら、本格的すぎて躊躇してしまった、という話も聞きます。
誤解してほしくないのは「ジムニー」が街乗り方向にシフトしたのではなく、あくまでもオフロードが本拠地であり、20年分の技術の進化により“結果的にそうなった”ということなのです。
個人的には「ジムニー」「ジムニーシエラ」はライフスタイルを変える一台になると思っています。クルマは“移動の自由”を大きくサポートする存在ですが、「ジムニー」「ジムニーシエラ」は普通のクルマでは行けなかった所にも行ける、つまり活動範囲がより広がることを意味します。
最初はオシャレで選んだとしても、次第に使いこなしたくなっていくクルマだと思います。人生は“キッカケ”が大事ですが、「ジムニー」「ジムニーシエラ」はそんなキッカケを与えてくれる存在かもしれません。
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