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レーシングブルズ復帰直後のローソンは「悲しみ困惑していた」とチームCEO。今後は目先の結果より進歩を優先

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レーシングブルズ復帰直後のローソンは「悲しみ困惑していた」とチームCEO。今後は目先の結果より進歩を優先

 ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チームのCEOであるピーター・バイエルは、リアム・ローソンがレッドブル・レーシングを離れ、レーシングブルズに復帰したことで経験した精神的負担について、2025年シーズンのわずか2レースで移籍を告げられた若いニュージーランド人ドライバーが当初は「悲しみを感じ」、そして「少々困惑していた」と明かした。

 ローソンの2025年のF1シーズンは、セルジオ・ペレスに代わり、レッドブルでマックス・フェルスタッペンのチームメイトという垂涎の的であるポジションに就き、大きな期待とともに始まった。しかし23歳のローソンは、オーストラリアと中国で大きく苦戦した後、わずか2回のレースウイーク後に角田裕毅と交代させられ、日本GPに向けてレーシングブルズに戻ることになった。

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 F1におけるローソンの初めてのフル参戦シーズンのスタートは不安定だったが、バイエルは彼がすぐに調子を取り戻すと確信している。


■「最初に我々のところへ来た時、彼は悲しんでいた」

 これまで11回のグランプリに出場したレーシングブルズへのローソンの復帰は、感情的な困難を伴わなかったわけではなかった。バイエルはローソンの精神状態を理解しており、彼が当初この挫折をうまく処理できていないことに気がついた。

「正直に言えば、彼には短い時間が必要だった。彼が最初に我々のところに来たとき、私が彼に会ったとき、イタリアのファエンツァでシートフィッティングをしていたとき、彼は悲しんでいた」

「すべてのことが非常に短い期間に起こったので、彼はあらゆる出来事に少々困惑していた」

 成績不振により、ローソンがレッドブルでレースをする夢はわずか2レースで断たれた。しかしバイエルは、ローソンにすぐに視点と安心感を与え、スポーツにおける彼の立場を思い出させた。

「だが同時に、我々は彼に、君はまだ自分が知っているチームのF1ドライバーであることを忘れてはいけないとも伝えた。チームのメンバーもセットアップも知っている。自分のドライビングの仕方やチームがサポートしてくれる方法によって、このマシンからパフォーマンスを引き出すことができるのだ」とバイエルは語った。

 ローソンは、慣れ親しんだ場所ではあるが、華やかさに欠ける環境で自信を取り戻すという困難な課題に直面していたので、バイエルからの安定とサポートについてのメッセージは非常に重要だった。バイエルの言葉は、ローソンが背負ってきた精神的重圧に対する深い理解と、彼が立ち直る可能性に対する確固たる信念を反映している。


■回復の兆しと、バイエルの育成方針

 2025年シーズンが日本、バーレーン、サウジアラビアという厳しい3連戦を経て進むなかで、ローソンの結果(17位、16位、12位)は、5ポイントを獲得しているルーキーの僚友アイザック・ハジャーに後れをとっており、いまだ初ポイントの獲得を目指していることが示された。

 しかし、バイエルは、ローソンの復活の確かな兆候を観察し、楽観的な見方を崩していない。

 サウジアラビアGPの金曜日、バイエルは「今朝、彼と一緒に朝食をとったが、彼は非常に元気だ」と語り、ローソンの士気が上がっていることを強調した。

「彼はペースを上げてきているのがわかる」

 バイエルは、特にバーレーンにおいてローソンが競争力のあるペースを示すなど、有望な瞬間があったことを指摘した。

「先週のバーレーンを見れば、予選セクター1とセクター3で、彼はアイザックと互角だった」

「セクター2でDRSに少し問題があったが、我々は正直に言って彼が復帰し、速くなるだろうと、非常に自信を持っている」

 こうした見解は、バイエルが目先の成果よりも進歩を重視して、ローソンの才能を育成することに注力していることを強調している。この旅路はローソンの決意を試すものであったが、レーシングブルズの首脳陣は彼の才能と回復力に信頼を置いている。チームのサポートと、ドライビングに対する自信の高まりにより、ローソンの復帰の物語は始まったばかりなのかもしれない。

[オートスポーツweb 2025年04月28日]

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