この記事をまとめると
◼︎全高が1200mm以下のクルマはどれもスパルタ志向
ベタベタの「シャコタン」が公道走行の不思議! 「車検」に通る最低地上高は「9cm」のハズ?
◼︎全高の低いマシンは軽自動車に意外と多かった
◼︎低すぎて狭いと思いきや意外と車内は広かったりする
腰くらいの高さまでしかない! 唯一無二の低身長なクルマたち
スポーツカーにとって大切な運動性能。それを実現するためには大パワーのエンジンなども必要ではあるが、もっとも大きな敵とも言えるのが空気抵抗だ。
そのため、多くのスポーツモデルは空気抵抗を低減するためにエアロパーツなどをまとっているのだが、もっとも効果的なのはそもそもの前面投影面積を減らすこと。そのため、スポーツカーは全高が低いモデルが多いというワケだ(重心を下げるという意味もあるが)。
そこで今回は全高1200mm以下のとくに全高が低いクルマをピックアップしてみたい。
1)ロータス 2-イレブン(全高1112mm)
もともとピュアスポーツカーを多くリリースしてきたロータスが、常日頃追求してきた軽量化による性能向上の頂点としてリリースしたのが2-イレブンだった。
当初はサーキット専用のヘッドライトすら備わらないシングルシーターのモデルだったのだが、のちに保安基準適合に必要な装備を追加し、2名分のシートを備えた「ロードバージョン」が追加された。
ロードバージョンといってもフロントウインドウやドア、サイドウインドウが備わらないばかりか、エアコンは当然、オーディオやヒーターといったいわゆる快適装備は全く備わらないもので、レーシングカーにナンバーを付けただけ、という言葉がピッタリな硬派なモデルだった。
2)オートザム AZ-1(全高1150mm)
90年代初頭に登場した「平成ABCトリオ」と呼ばれるAZ-1、ビート、カプチーノ。この3モデルはすべて全高が1200mm以下となっているのだが、そのなかでももっとも低いのが1150mmのAZ-1だった。
3車種の中では唯一のクローズドボディを持つAZ-1ではあるが、ガルウイングドアを開くとフロアが一段低い位置にあり、まるで潜り込むかのようにシートに収まるドライビングポジションとなっているのだ。
さらに高いサイドシルやセンタートンネルの存在によって包まれ感の高い運転席は、まさにコクピットというのに相応しい空間であり、軽自動車でありながら非日常を味わうことができる稀有な存在となっていた。
全長が長くて低いルックスはまさにスーパーカー!
3)ミツオカ オロチ(全高1180mm)
車名からもわかるように、日本神話に登場するヤマタノオロチに着想を得た有機的なデザインが特徴のミツオカ オロチ。メーカー自らが「ファッションスーパーカー」と呼ぶように、圧倒的な動力性能を誇るスーパーカーとは一線を画す存在となっていた。
そのため、パワートレインは233馬力のトヨタ製3.3リッターV6エンジンと5速ATの組み合わせとなっており、運転する上での気難しさは皆無(とはいえ全幅2m超は気を遣うが)。
全高は低く、サイドシルも大きめとなっているが、一度シートに収まってしまえば意外なほど窮屈さを感じないのもファッションスーパーカーたる所以だろうか。
4)ホンダ S660(全高1180mm)
惜しまれつつも来年3月を持って生産が終了することがアナウンスされたS660。すでに来年3月までの生産分は完売となっており、それに伴って現在は中古車価格が高騰していることでも話題となっている。
そんなS660は、ミッドシップレイアウトかつオープンモデルの軽自動車ということでビートとの共通点も指摘されることが多いが、全高においても1175mmだったビートと5mmしか違わない1180mmとなっている。
この全高は現在のホンダのラインアップのなかでは(完売はしたが、今のところS660は現行モデル扱いだ)もっとも低いものとなっており、NSXの1215mmをも下まわる。
ただ、もともとサイズに制約のある軽自動車な上に全高も低いためさぞかし窮屈かと思いきや、一度シートに収まってしまえば、しっかりとしたシートと相まって意外にも快適。ただし収納スペースが皆無なのは致し方ないところだろうか。
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みんなのコメント
ロータスのシートは地面に座る感覚で、着座状態で地面がさわれます。
当然、屋根は無くなったそうだが