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オーストリアのレース界では“兄貴分”。ドクターと呼ばれるモータースポーツアドバイザー/F1レース関係者紹介(11)

オーストリアのレース界では“兄貴分”。ドクターと呼ばれるモータースポーツアドバイザー/F1レース関係者紹介(11)

 F1には、シリーズを運営するオーガナイザーを始め、チーム代表、エンジニア、メカニック、デザイナー、そしてドライバーと、膨大な数のスタッフが携わっている。この企画では、そのなかからドライバー以外の役職に就くスタッフを取り上げていく。

 第11回目となる今回取り上げるのは、レッドブルのF1活動においてモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ。元F1ドライバーでもあり、歯に衣着せぬ発言をしつつもメディアに対して真摯に対応するマルコ博士をご紹介する。

レッドブルF1が第1戦オーストリアにアップデートを大量投入。代表、タイトル獲得年以来の「最強の年を過ごせるのでは」と期待

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 現在、レッドブルのF1活動においてモータースポーツアドバイザーを務めているヘルムート・マルコのF1キャリアはわずか10戦しかない(スタートしたのは9レース)。にもかかわらず、レッドブルの総帥、デートリッヒ・マテシッツから全幅の信頼を得ているのには理由がある。マルコは実力がなくなったから、10戦でF1のシートを失ったのではなく、9戦目のフランスGPのレース中に小石がバイザーに衝突し、片目の視力を失ったからだった。

 1971年にBRMからF1にデビューしたマルコに、オーストリア人は大きな期待を抱いていた。その前年の1970年にオーストリア人として史上初のF1のワールドチャンピオンに輝いたヨッヘン・リントを、その年のイタリアGPで失ったばかりだったからだ。

 そのリントのよき友人だったのが、マルコだった。マルコの名前がモータースポーツ界に轟いたのは、F1にデビューする直前に開催されたル・マン24時間レースだった。ジィズ・ヴァン・レネップと組んでポルシェ917を駆ったマルコは自身初、ポルシェに2度目の総合優勝を届けた。

 このレースでマルコがヴァン・レネップとともに走破した5335.313km(平均時速222km)という走行距離は、当時のレース記録を更新するル・マン史上最長走行距離だった。このマルコの記録は、2010年にアウディが更新するまで、39年間の長きにわたってル・マンの金字塔として輝いていた。

 マルコと同じ年にF1にデビューした6歳年下のニキ・ラウダは、その後チャンピオンに輝き、80年代以降にはゲルハルト・ベルガー、アレクサンダー・ブルツらも登場したが、彼らにとってマルコはリント亡き後のオーストリア・レース界にとって、良き兄貴分的な存在だった。

 法学博士号を取得し、弁護士でもあるマルコはドクター(博士)という称号で呼ばれ、レッドブルのコンサルタントを務め、チームの重要なミーティングやサプライヤーとの協議には常に顔を出している。ホンダの山本雅史(マネージングディレクター)が最初にレッドブルとコンタクトを取ったのは、2017年のイギリスGP直前のシルバーストン近郊にあるマクドナルドだったのは有名な話だ。

「サーキットにはメディアがいるから、サーキットへ行く前の早朝のマクドナルドならだれもいないだろう」というマルコの提案だったのだが、マクドナルドにいたF1ファンにすぐに見つかってしまい、マルコはサインをねだられたという。オーストリア人だけでなく、イギリス人にとっても、マルコはレジェンドだった。

 歯に衣着せぬ発言で、ときどきニュースで話題に上がるマルコだが、F1界の多くのレース関係者がなかなか本音を明かしてくれない中で、マルコは真摯に話してくれるという点で、メディアからの信頼は厚い。

 2019年の3月に東京を訪れた際、「レッドブル・ホンダは年間、何勝できるか?」と尋ねたことがあった。マルコは「できるではなく、5勝しなければならない」とハッキリと語った。さらに「今年(2019年)はマシンの特性が変わったから、そのいくつかは2018年とは異なるレースとなるだろう」とも言った。

 5勝は達成できず、3勝に終わったが、2位に終わった第12戦ハンガリーGPの予選でトップタイムをマークした後、マックス・フェルスタッペンがペナルティを科せられていなければ第18戦メキシコGPも勝てただろうことを考えれば、マルコの予想は間違ってはいなかった。

 ただし、マルコは決して公式の記者会見は行わない、いわゆる古いタイプの人間。パドックにいるところを捕まえてきくしかない。F1は7月3日にオーストリアGPから再開されるが、しばらくの間、メディアのサーキット内での取材活動は認められないこととなっている。マルコ節を聞くことができる日が一日も早く来ることを願いたい。

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