モーターマガジン社が2025年6月11日に発行したムック本「GTメモリーズ14 AX7/CXD アルシオーネ/アルシオーネSVX」が好評だ。ここでは、そのダイジェストをお届けしよう。アルシオーネ/アルシオーネSVXは、革新的なスタイルにスバル自慢の4WDシステムを搭載した車として人気を博した。連載第3回目はエクステリアを一新し、新開発3.3Lフラット6DOHCを搭載したアルシオーネSVXだ。
先代とは似て非なる革新性を持つアルシオーネSVX
1991年9月、アルシオーネのフルモデルチェンジで、アルシオーネSVXが登場した。このクルマは1989年の第28回東京モーターショーでコンセプトカー「SVX」として初披露され、ルーフ以外のキャビンをガラスで覆ったグラスキャノピーや、徹底したフラッシュサーフェス化が話題となった。それが現実に形になったということでインパクトは大きい。エクステリアの解説の前に、主な特徴をひとととおり解説しておこう。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
このときの目玉のひとつがそのパワーユニットにあったことは間違いない。搭載されたのは新開発の3.3L水平対向6気筒24バルブエンジン。低振動、低重心、軽量・コンパクトを特徴とし、低速から高速まで自然吸気エンジンならではのリニアなレスポンスと豊かなトルクを発生する。
駆動方式は当然4WDで、バリアブル・トルク・ディストリビューション(VTD:不等&可変駆動トルク配分式)フルタイム4WDとなっている。基本の駆動トルク配分をプラネタリーギヤを使用したセンターデフで前輪:35、後輪:65とし、走行中、路面状況に合わせて前後輪駆動のトルク配分電子制御式油圧多板式LSDコントロールすると説明している。
シャシは4輪独立のストラット式を採用。さらには車速、ステアリングの操作角・操作速度などに基づき後輪転舵角・転舵速度をきめ細かく制御する4WSをバージョンLグレードに採用した。
エクステリアは、先代までのウエッジシェイプから大胆なエクステリアの変更を果たしたのがなんといっても話題となった。イタリアのカーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロの提案を基本にした独創的で存在感のあるクーペスタイリングに生まれ変わったのだ。
エレガントな造形のブリスターフェンダーは空力特性を向上
新設計のボディは、ロー&ワイドなウエッジシェイプを基調に、ミッドフレームウインドウを設定。グラスtoグラスのラウンドキャノピーや徹底したフラッシュサーフェス処理などで優れた空力特性(CD=0.29)を実現している。
先代までのリトラクタブルランプは廃され、プロジェクターランプとフォグランプ一体のヘッドランプを採用。エレガントな造形のブリスターフェンダーは、ホイールアーチの前後にストレーク(整流カバー)を一体化した形状とし、空力特性を向上させている。
ジェット戦闘機のキャノピーを連想させるSVXのグラスtoグラスのラウンドキャノピーは、空力的にも、デザイン的にも魅力的なモチーフだ。この部分は生産性の問題や、保安基準の対応が難しいことだったが、スバルは数々の困難な問題を解決し、完成度の高いラウンドキャノピーを実現している。キャビン外面にピラーを露出させないヒドゥンピラーと曲率の大きな3次元曲面ガラスなどを採用し、スムーズなラウンドキャノピーとなった。
リアを見るとLEDハイマウントストップランプ内蔵・空力処理デザインの樹脂製エアロテールデッキが目を引く。ここは樹脂成型の一体構造を採用することによって、メタル成型では不可能な複雑な形状の成型を実現。リア回りの空力特性を向上させている。リアワイパー、熱線入りヒーテッドドアミラーによる後方視界確保の配慮がされているのもポイントだ。タイヤはスポーティな走りに寄与するこことはもちろん精悍さを強調する225/50R16 92Vサイズとなった。(GTメモリーズ14 アルシオーネ/アルシオーネSVX」より抜粋)
アルシオーネSVXバージョンL主要諸元
●全長×全幅×全高:4625×1770×1300mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1620kg
●エンジン:水平対向6 DOHC
●排気量:3318cc
●最高出力:240ps/6000rpm(ネット)
●最大トルク:31.5kgm/4800rpm(ネット)
●トランスミッション:電子制御4速AT
●駆動方式:4WD
●10モード燃費:7.0km/L
●車両価格(当時):399.5万円
[ アルバム : アルシオーネSVX はオリジナルサイトでご覧ください ]
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みんなのコメント
が、記事に賛同しかねますね。エンジンは正直、期待はずれでした。スムーズではありましたが、排気量の割にトルクもパワーもないし。
さらにトラブルの多いこと。色々壊れましたね。最後はATが壊れてバックできなくなり、廃車にしました。
それでもデザインはカッコよくて、大満足でした。
そして時間が経つにつれ、回想記として褒めたたえるのは車誌の常套手段!