■スバル新型「BRZ」が先に発売される理由は?
次期型スバル「BRZ」はアメリカで先行発表されたものの、共同開発のトヨタ「86」についての情報無し。先代モデルと同じ東京オートサロンでアンベールされるというウワサも流れたけれど、新型コロナによる開催中止のため発表の舞台が無くなりました。
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どうするのかと思っていたら、突如発表になりましたね! おそらく販売時期の見通しが立ったんだろう。
ちなみにBRZと86(トヨタ「86」でなく「GR 86」となります)、当然ながら姉妹車種。外観の違いはフロントバンパーとヘッドライトの光り方のみ。それなのにBRZについては夏頃の発売、86が秋の発売となってます。
なぜ販売時期に差が付いたのか? 漏れ伝わっている情報を信じるのなら、モリゾウさん(トヨタ株式会社・豊田章男社長)の承認を得られなかったからだという。
御存知の通り86というモデル、スバル開発&生産のクルマながら、モリゾウさんが大切にしてました。トヨタのイメージ動画などにも86を駆るモリゾウさん、たくさん出てくるほど。
ラリーで乗っている愛機も海外に持って行き、海外の要人をナビシートに乗せ激しい走りをするなど、本当に可愛がってましたね。当然ながら思い入れも強い。
本来なら開発初期からモリゾウさんの意見を聞くべきだったろう。されど開発チームは社長としての業務が忙しいと慮ったらしい。実際、忙しいです。意見を聞くことなく開発をすすめ、仕上がった段階で「こうなりました」と試乗してもらったようだ。
私なら、きっとさまざまな注文を付ける。100%自分の好みのクルマなんかありませんから。しかもモリゾウさん、トヨタのマスターテストドライバーでもある。
ところが試乗したときは、すでに市販モデルとして仕様を決定しており、意見を取り入れられない段階だったという。当然ながら納得出来ないでしょうね! かくして「販売時期を遅延させてもいいから私の好みの乗り味に仕立ててほしい」になったのだろう。以上、100%私(国沢光宏)の憶測だということを断っておく。
実際、次期型はBRZと86の乗り味がけっこう違うそうな。試乗を楽しみにしたい。おそらく86がラリー車のようなコントロール性と、どんな道でも破綻しないストローク感のある足回り。BRZはサーキットでのスタビリティを考えていると予想しておく。先代の場合“ほぼ”同じ味付けです。
■新型86/BRZはスポーツカーとしてどう進化した?
最初から脱線した。新型86/BRZである。
昨今、販売台数の少ないモデルについては絶版にするケースが多い。直近だとホンダ「S660」。側面衝突や騒音規制の強化などにより、生産を継続しようとしたらそれなりの投資をしなければならない。一方、スポーツモデルなんて販売台数を期待出来ないから、効率を考え絶版とするのである。
86/BRZも2020年の世界販売台数は1万台少々。トヨタ以外のメーカーなら絶版を選ぶだろう。
けれどいまのトヨタ(正確に表現すると社長です)、クルマ本来の魅力である「楽しさ」や「夢」をキチンと理解している。収益に結びつかないが、スポーツモデルは必要だと考えているワケです。完全に同意し、支持したいと思う。
ただプラットフォームまで含めた全面的な刷新をおこなおうとすれば、相応の予算が必要。そこでポルシェ「911」のように基本骨格はそのまま、エンジンと外板、そしてプラットフォームの強化をおこなっている。
幸い86/BRZの素性は良い。完全に作り直すより改良していった方が完成度の高いクルマになるということなんだと思う。これも911みたいです。
進化の度合いは大いに期待していい! 0-100km/h加速なんか7.4秒から6.3秒になっている!
ボディ剛性も大幅に高くなっており、例えばねじり剛性でいえば50%増! さらにルーフをアルミに換えるなど(ボンネットやトランクリッドもアルミ)、エンジンを一回り大きいブロックにしているにも関わらず1270kgに抑えてきた。
乗ると「先代より圧倒的に高い性能になりましたね!」と感じることだろう。
なにしろ現在スバルの開発トップである藤貫さん、クルマ全般について深い造詣を持つ稀代の技術者だ。
私も藤貫さんのクルマ作りの方向性は全面的に肯定する。良いクルマ作りのツボをキッチリ抑えてます。皆さん「いいね!」というレヴォーグを見ればわかると思う。
アイサイトは6速AT車にのみ組み合わされる。6速MT車だと選べない。ここが唯一残念な部分です。
GRヤリスは6速MT車でも自動ブレーキを選ぶことが可能。物理的に不可能では無いと思うので、マイナーチェンジのタイミングにでも選べるようにして欲しい。
ちなみにバンパーのデザインはBRZが私の好み。丸っこいのを好むなら86ですね。
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みんなのコメント
そういうことが関係してやいないかな?