学生発! MR2ベースの4人乗りストレッチ仕様!
760mm延長で4シータースポーツに変身
「600馬力のRB26を搭載したハコスカ通勤快速仕様!」気難しさなど一切なしの現代版KGC10チューンド!
東京オートサロンでは、学生が授業の一環として製作する手作りカスタムマシンも数多く展示されている。ボディカスタムが中心で、学生ならではの「こんなクルマがあればいいな」という発想=夢に溢れているため、いわゆる“仰天マシン”に仕上がってることが多い。そのなかでも2007年に埼玉自動車大学校が製作したMR2は衝撃だった。
なんと、2シーターのSW20をストレッチしてしまったのである。本来、ストレッチは4ドアセダンをベースにリヤを快適空間に仕立てるリムジン仕様が一般的だが、学生たちは2シーターという使い勝手の悪さを改善することに注目。そして、SW20のボディを真ん中でブッタ切って760mm延長し、4シーター化に変身させたのだ。
当然ながら作業は苦労の連続だったそう。フレームとフロアは鉄板で溶接、ボディデザインに大きく関係するルーフについては、FRPと鉄板をうまく使い分けながら延長したあと、パテで形状を整えていく。サイドシルやドア枠などRのついた複雑なデザイン部は、プレス機での成型+手曲げで対処したそうだ。
リヤドアとBピラーは、AE110カローラ用を流用。もちろん、そのまま装着できるはずもなくドアの高さを約100mmほど低くしたり、リヤドアにあるタイヤアーチを無くすなど大加工。エアロは前後がドゥーラック製、サイドはボメックス製を延長加工している。
内装も凄まじい。シートにもフロント&リヤともにフルバケを装着。ドア内張りも作り直し、シートに合わせ赤×黒でコーディネートしてスポーティな仕上がりに。SW20は、もともとミッドシップということもありストレッチ化によるボディ&インテリア以外の大幅な加工はミッションシャフトの延長程度で済んだ。とはいえ、サイドブレーキのワイヤーやラジエターホースなども同様に延長している。
さらに、ドアは4枚ともガルウイング化して、若者らしいカスタムを忘れていないのもポイント。ガルウイングドアのヒンジは、フロントがS14用のDIECOCK SPEED製、リヤがシビックフェリオ用のP.G WING製を流用加工。ドアは4枚ともスムージングしていて電子開閉式になっている。
また、ホイールベースが760mm伸びているぶん、スロープなどでフロアを摺りやすくもなる。「移動のたびに車高を調整するのは大変」ということで、BOLD WORLDエボリューションIIの特注エアサスを装着。先生いわく「生徒にエアサスのことを学ばせたい気持ちもあった」とのこと。
大人には思いつかない感性と想像力。将来のチューニング&ドレスアップ業界を支えていくであろう学生の作品は、今後も注目していきたい。
●問い合わせ:埼玉自動車大学校 TEL:048-723-5522
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