日産エクストレイルのワークスの味付けをチェック
今回はエクストレイルが3台。ノーマルとニスモ、オーテックの乗り比べだ。この3バージョンの比較試乗は、1年くらい前にノートオーラでやったんだけど、あのときは全体的に足の硬さが気になったっけ。そのあたり、ほかの車種だとどうなってるのか、確かめてみたいところだね。
街乗り派&ファミリーこそ「スポーツグレードSUV」を選ぶべき! 「エクストレイル」「ヴェゼル」「カローラクロス」「ヤリスクロス」を比較試乗してわかった本当の価値!!
まずは、基準となるノーマル車に乗ってみる。はじめに言っておくと、今回は3台とも2列シートの4WDで揃えていて、ノーマル車は最上級グレードのG。さらにオプションで、19インチホイールやブラウンのレザーシートも付いて、500万円を超えるらしい。思ってたより高いクルマだな。
走り出してみると、これが結構よく出来てる。乗り心地は硬すぎず柔らかすぎず、いい味付け。路面は感じ取れるけど、突き上げで不快になるほどじゃない。
標準仕様の18インチタイヤならば、エアボリュームが増えてより快適になるだろうけど、この19インチでも同乗者から不満の声は上がらないんじゃないかな。穏やかで、ファミリー向けSUVとして問題なく使えそうだよ。
1880kgもあるのに、重さを感じさせないな。パワーも十分だし、ブレーキのタッチも悪くないし。快適に普段使いできる、よくできたクルマだと思うよ。
ノーマルよりも硬いけどニスモの乗り味はかなりいい
次はニスモ。上位仕様のアドバンスドパッケージに、オプションのレカロが装着されてる。
メカニズム的には専用のダンパーに20インチのホイールとミシュラン・パイロットスポーツEVを装着。駆動系は、後輪の駆動比率や加速力を高めているとか。エアロパーツは、Cd値を悪化させずにダウンフォースを増すそうだ。
肝心の乗り味だけど、これがなかなかいい。もちろん、ノーマルよりはだいぶ硬いんだけど、助手席に同乗者を乗せるのに支障があるほどではないね。
後席に座った編集スタッフによれば、路面からの入力はシートより後ろで受けている感じで、舗装が悪くなければ突き上げもあまり気にならないらしい。でも、長距離移動でくつろげるほど穏やかとは言えないみたい。
ニスモもオーテックも値付けの説得力が欲しい
ノーマルとの違いはわかりやすい。シャキッとスポーティで、ハンドリングも気持ちいい。ニスモの名を持つSUVとしては、ぜんぜんオッケーじゃないかな。
ただ、ほぼ600万円って値段を聞くと、ちょっと考えちゃうんだよな。駆動系制御の専用チューンは、日常使いで誰でもわかるような差別化とは言えないし、足とエアロにノーマルより100万円プラスの価値を見出せる人ばかりじゃないだろうし。
600万円前後となると、国内のプレミアムブランドや輸入車のSUVも買えちゃう。日産党だったり、エクストレイル指名買いのファンだったりでない限り、選択肢は多いんだよね。
そんななかで選んでもらうには、もう少し説得力ある要素がほしいな。たとえば、パワートレインをパワーアップするとか、電子制御ダンパーにするとかね。
大人の雰囲気に仕上がっているのがオーテックの魅力
同じことは、オーテックにも言える。試乗したスポーツスペックは590万円だから。
もちろん、オーテックブルーのボディにシルバーのエアロと専用グリルはシックだし、内装にも高級感がある。大人の雰囲気に仕上がってるのはオーテックのいいところだよね。ブルーのLEDはバンパーに埋め込むとか、もう少しさりげなく取り付ければ、より上質な見た目になるだろうけど。
ダンパーはニスモと同じパーツらしくて、入力の感じは似てるけど、専用チューニングでノーマルとニスモの中間あたりに乗り味を落とし込んでる。タイヤはニスモと同じ20インチのミシュランだけど、銘柄はプライマシー4で、当たりが柔らかい。スポーツスペック専用アイテムのパフォーマンスダンパーは、それほど顕著な効きではないけど、走りも大人っぽく仕上がってると思うよ。
スポーツスペックは、走行モードごとのレスポンスや駆動力配分もニスモと同様で、ブレーキ制御のみタイヤに合わせてチューニングを見直してるらしい。ただ、これもニスモも、明らかにパワフルだと感じるほどではないかな。
やっぱりオーテックも、値付けを考えたら電子制御サスペンションくらいほしい。スポーティさと快適性を両立できる可変ダンパーがあれば、オーテックならではの個性が際立つはず、ってのはオーラのときにも思ったんだけどね。
とはいえ、どれも出来はいいんだよ。後席を使うことが多いならノーマルがおすすめ。子どもが独立したシニア層とか、リヤの乗り心地を重視しないなら、スポーティなニスモやオーテックでドライビングを楽しむのもアリだと思うな。ネックは、やっぱり価格。日産車のなかでは人気が高いらしいけど、より手頃な仕様があれば、もっと売れるんじゃないかな。
※本記事は雑誌「CARトップ2026年8月号」の記事を再構成して掲載しています
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みんなのコメント
海外フルモデルチェンジが年内予定なのに。
大体新型待つでしょ。