現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 樹脂パネルに観音開きドア! ディーラーマンはポロシャツが制服! 日本車キラーで生まれたアメ車「サターン」とは

ここから本文です

樹脂パネルに観音開きドア! ディーラーマンはポロシャツが制服! 日本車キラーで生まれたアメ車「サターン」とは

掲載 更新 14
樹脂パネルに観音開きドア! ディーラーマンはポロシャツが制服! 日本車キラーで生まれたアメ車「サターン」とは

 この記事をまとめると

■かつてサターンというブランドがあった

賛否両論の「観音開きドア」に長い歴史あり! どれもがレア車な採用国産車6台

■日本でもSシリーズが販売されていた

■いまでは撤退してしまったが、販売品質などに影響を与えた

 日本で販売されたのはSシリーズ

 サターンというブランドがあったのを覚えているだろうか? GM(ゼネラルモータース)が展開していたもので、日本でも販売していた。ちなみに悪魔の場合はサタン(SATAN)で、こちらはサターン(SATURN)。アポロ計画のロケットの名前からとっているのでまったくの別物だ。

 アメリカで設立されたのは1985年のことで、きっかけは当時問題となっていた日本車。コンパクトで安くて品質が良いことでアメリカを席巻していたが、これに対抗。さらにアメリカのディーラーはサービスがあまりよくなかったことから、この点の改善も目指していた。具体的にはディーラーの接客スペースの充実、値引きなし。納車セレモニーの実施など、ユニークなものも多かった。

 最初のモデルとなったのが1990年に登場したSシリーズで、日本車を意識したサイズとデザインだった。ただ、ボディには修理費用の軽減などのために樹脂パネルを採用していたり、RX-8のような前後観音開きドアを採用するなど、クルマ自体もユニークだった。当初は故障が多発して多くのクレームが寄せられたが、次第に品質については向上している。

 日本に上陸したのは1997年のことで、各地に専用ディーラーを建てての展開だったし、日本仕様として右ハンドルを用意するなど意欲的だった。「礼をつくす会社、礼をつくすクルマ」というキャッチフレーズも新鮮だった。ちなみに導入されたのはSシリーズのセダン/クーペ/ワゴンのみとなる。ディーラーでのサービスもアメリカに準じたもので、値引きはなし。ディーラースタッフの制服はポロシャツで、日本人は少々恥ずかしくなるような納車式も行われた。

 マスコミでもいろいろと取り上げられ、感性の高い人たちが購入していたように思う。街中でもけっこう見かけたものだ。ただ、品質はそこそこだったし、肝心のライバルたる日本車の本拠地で売るには決め手に欠けていたのも事実。結局、2001年に撤退してしまった。

 その後、アメリカでは展開していたが、2009年のリーマンショックをきっかけに消滅してしまった。ルノーなどと交渉はしていたようだが、買収するほどの魅力はなかったのだろう。また、品質面についてはウリだった樹脂製パネルが劣化して変形するなど、アメリカでも問題になり続けていた。コンセプトはよかったが、品質も含めて散々だったという感じだ。ただ、ディーラーサービスなど、他社も含めて販売品質の向上へ好影響を与えたのは確かで、この点では存在意義はあったと言っていい。

こんな記事も読まれています

宮田莉朋が午後トップタイムを記録。総合首位はレッドブル育成マルティ/FIA F2バルセロナテスト2日目
宮田莉朋が午後トップタイムを記録。総合首位はレッドブル育成マルティ/FIA F2バルセロナテスト2日目
AUTOSPORT web
「全然効果ない」「やってよかった」 ボディコーティングの“口コミ評価”が真っ二つに分かれる理由
「全然効果ない」「やってよかった」 ボディコーティングの“口コミ評価”が真っ二つに分かれる理由
Merkmal
史上最恐の盗難ツールとして話題の[ゲームボーイ]だが……ほぼ100%盗まれない方法は果たしてあるのか!? 
史上最恐の盗難ツールとして話題の[ゲームボーイ]だが……ほぼ100%盗まれない方法は果たしてあるのか!? 
ベストカーWeb
スズキソリオの「とりあえずこれ買っておけば間違いない」感じがすごい
スズキソリオの「とりあえずこれ買っておけば間違いない」感じがすごい
ベストカーWeb
210センチの広いフラットスペースが自慢! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
210センチの広いフラットスペースが自慢! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
インディカー開幕戦で違反が発覚。勝者ニューガーデン含むペンスキー勢が失格、オワードが繰り上がりウイナーに
インディカー開幕戦で違反が発覚。勝者ニューガーデン含むペンスキー勢が失格、オワードが繰り上がりウイナーに
AUTOSPORT web
WR-V・トライトンが売れるなら……もう1回どうだ[バレーノ]!! 再上陸ならスポーツ全フリのスイスポ兄貴分的存在でいかが!?!?
WR-V・トライトンが売れるなら……もう1回どうだ[バレーノ]!! 再上陸ならスポーツ全フリのスイスポ兄貴分的存在でいかが!?!?
ベストカーWeb
フェラーリF1、HPとの複数年のタイトルパートナー契約締結を発表。チーム名が『スクーデリア・フェラーリHP』に
フェラーリF1、HPとの複数年のタイトルパートナー契約締結を発表。チーム名が『スクーデリア・フェラーリHP』に
AUTOSPORT web
井戸田潤、NSXに乗る!ミッドシップエンジン初体験に「楽しいすねぇ!」
井戸田潤、NSXに乗る!ミッドシップエンジン初体験に「楽しいすねぇ!」
グーネット
オフロード感ヤバ!! ゴツゴツ感たまらん!! 装着率めっちゃ低かったけど……[初代アウトランダー]のオプション超絶カッコいいやん!! 今こそ復活してよマジで
オフロード感ヤバ!! ゴツゴツ感たまらん!! 装着率めっちゃ低かったけど……[初代アウトランダー]のオプション超絶カッコいいやん!! 今こそ復活してよマジで
ベストカーWeb
フォーミュラEが4駆化で大幅進化!? 来季デビューの”Gen3 Evo”を発表。充電専用だったフロントモーターでも駆動
フォーミュラEが4駆化で大幅進化!? 来季デビューの”Gen3 Evo”を発表。充電専用だったフロントモーターでも駆動
motorsport.com 日本版
トヨタ 新型BEV「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開!北京国際モーターショー
トヨタ 新型BEV「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開!北京国際モーターショー
グーネット
マツダ 新型EV「EZ-6」&「アラタ」世界初公開!EZ-6は約600キロの航続距離
マツダ 新型EV「EZ-6」&「アラタ」世界初公開!EZ-6は約600キロの航続距離
グーネット
フィアット 500/500Cに1.2L エンジン搭載の新グレード追加!特別限定車も設定
フィアット 500/500Cに1.2L エンジン搭載の新グレード追加!特別限定車も設定
グーネット
レンジローバー初のEVモデル!プロトタイプ車両を公開 過酷なロケーションで走行テスト
レンジローバー初のEVモデル!プロトタイプ車両を公開 過酷なロケーションで走行テスト
グーネット
2023年度のリコール、総対象台数は前年比1.7倍の約810万台 国交省発表
2023年度のリコール、総対象台数は前年比1.7倍の約810万台 国交省発表
グーネット
[新型トライトン]早くも要改善!? ランドクルーザー250並の機能が欲しい……せっかく装備してんだからカメラ目一杯使おーぜ!!
[新型トライトン]早くも要改善!? ランドクルーザー250並の機能が欲しい……せっかく装備してんだからカメラ目一杯使おーぜ!!
ベストカーWeb
衝撃! ”空力の鬼才”エイドリアン・ニューウェイがレッドブル離脱か
衝撃! ”空力の鬼才”エイドリアン・ニューウェイがレッドブル離脱か
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

14件
  • 「日本に上陸したのは1997年。2001年には撤退した。」

    開業初期に新車購入してくれたオーナーすら初回の車検を迎えないうちに撤退したってことやね。
    この損切りの早さ、ビジネス判断の速さについてだけは、マジで見習うべきかもしれない。
     

  • これ当時、なぜか日本のメディアだけが、「黒船来航!」「日本車キラー、ついに上陸!!」って煽ってた。

    それから30年以上経った令和のいま、またさか日本のメディアが、同じようなことを煽っている某国・某メーカーの日本再進出。
    アゲアゲで煽ってるのは、たんなる無邪気なバカなのか、悪意や策略が背後にあるのかは知りもしないが。
     
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村