セパン・インターナショナル・サーキットで開催されているスーパーGT第3戦。予選では以前とは車両規則が異なることもあり、GT500クラスの予選では1分50秒を切る驚異的なコースレコードが記録されWedsSport ADVAN GR Supraがポールポジションを獲得し、ライバルを引き離す速さをみせた。だが、その背後には2台のホンダ陣営が虎視眈々と逆襲を狙っている。
同地での開催は12年ぶりということで、GT500クラスのなかにもセパンでのレースが初めてというドライバーもいれば、セパンを走ること自体が初めてというドライバーも。予選では上位につけたホンダCIVIC TYPE R-GT陣営のなかには“意外にも初めて”という人が何人かいた。
ポール獲得の19号車WedsSport。ロングランでの手応えと、ド緊張の阪口晴南に掛けた坂東正敬監督の言葉【第3戦GT500予選】
⚫︎意外にも“セパン初レース”の8号車ARTA野尻智紀
19号車WedsSportに続く2番手タイムを記録したARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT。Q2を担当した野尻智紀は、今年でGT500クラス11年目のキャリアの長いドライバーだが、意外にもセパンでのレースは初めてとのこと。それでも、冬のテストでは経験を積んでいることもあり、セパン特有の落とし穴に注意しながら、タイムアタックに臨んだという。
「このセパンはウォームアップ中から気が抜けないです。テストではホンダ開発車両で何度も走らさせてもらっていますが、少しでも状況が変わるとウォームアップ中でもピックアップが付いてしまうことがたくさんありました。そう言った意味でも気が抜けないところがあります」
今週末は木曜日の公式練習1回目から路面コンディションが良くなさそうな雰囲気があったほか、予選前に行われたサポートレースが行われたことで、路面状況に変化があったようだが、そこも含めてアジャストできたという野尻。
「この予選はそういった不都合なことも起きず、自分たちのクルマのパフォーマンスは出しきれたのかなと思います。ただ、ここはトラップのようにいろいろな仕掛けがあるサーキットだと思うので難しかったですけど、良いアタックはできたのかなと思います」と語った。
フロントロウは確保できたものの19号車WedsSportとのタイム差が気になるところだが「19号者陣営(の予選の速さ)は、今に始まった話ではないです。彼らは過去に何度も予選で速いパフォーマンスを出してきているので、仕方ないのかなというところもあります」と野尻は冷静に語る。
「ヨコハマタイヤ陣営もこのセパンは得意としていると思うので、そう簡単に抜けないと思っていますが、タイヤメーカーが違えば戦略も変わってくる予感もします。十分に勝つチャンスはあると思います」と自信をみせていた。
⚫︎「決勝が未知数」と語るセパン初レースの64号車Modulo大草りき
もうひとり、テストの経験はあるもののセパンでのレースウィークが初めてと言うのがModulo CIVIC TYPE R-GTの大草りき。予選ではQ1を担当し、3番手タイムでQ2の伊沢拓也にバトンタッチ。明日は3番グリッドからスタートする。
ポジション的に手応えがあるのかと思われたが「思っていたよりもタイムが出なくて……」と渋い表情で語る大草。昨日から今日にかけてのコンディション変化というところが悩みのタネだったようだが、64号車としては予選コンディションがうまくマッチした模様。
「シンプルにホッとしました。昨日の専有走行も3番手だったので、力を出せばいけるのかなと思っていました。とりあえずそこは出せたのかなと。みんなもコンディションに悩んでいたと思うんですけど、それが僕たちには良い方に転んだかなと思います」と振り返った。
今季は開幕前からダンロップタイヤ勢が好調だという声が聞こえてきており、今回のセパンも注目の1台ではあるが「みなさん、そういう言うんですけど、そんなことはないと思いますよ(苦笑)」と大草。
「テストはいつも調子が良くて、本番に来ると調子悪くなるのと、周りが力を出してきているのかもしれないし、僕たちが力を出せていないのかもしれないですけど……僕たちの力が出れば、戦えるのではないかなと思います」
予選では上位に食い込めたが、決勝に関しては未知数な部分が多いという大草。「正直、どう言うコンディションになるかも分からないので、本番が始まってみないと何とも言えないです。決勝前のウォームアップは短いですけど、少しでも良いところ見つけて表彰台に乗りたいですね」と意気込みを語った。
⚫︎自腹で自主練に来た17号車Astemo小出峻
「いやぁ、痺れましたよ。『練習走行から何秒あがんねん!』って感じです」
そう語るのは、Astemo CIVIC TYPE R-GTのQ2を担当した小出峻。実は、冬のセパンでのメーカーテストに参加していなかったため、GT500マシンでセパンを走るのは今回が初めてなのだ。
ただ、ぶっつけ本番になるのを避けるため「今月、自腹で練習しに来ました」と、レース用のフィットで自主練したという。
もちろんGT500車両と比べて速度差があるが「1回走ってコースの形状とかコーナーのRなど、ひと通りの感覚を掴んで、日本に戻ってシミュレーターで練習したりイメージをするという上では、すごく役に立ったんです」と収穫は大きかった様子。ただ、実際にGT500車両で走ると新たな悩みが出てきたほか、海外コースの特徴にも翻弄されたという。
「最初から日本の路面との違いも感じましたし『こんな感じでアジャストしたらいいのか』と思って次に走ったら、全然思っていたのと違うし……日本とはわけが違うなと思いました。人生で一番と言って良いほど神経を使ったというか、とにかく驚きの連続です」
「最終的に予選では、その前に走っていた時より2~3秒くらい上がったので、これもまた別次元・別世界なので、今週ここに来て3日目ですけど、いろんなことがありすぎて……大変貴重な経験をしていますね」
予選Q2では7番手を記録した小出。セパンで初GT500マシンということを考えると上々の結果と言えるかもしれないが、当の本人は「コースの習熟に関しては、まだ途中」とのこと。
「良い意味で見れば予選よりも決勝でパフォーマンスを上げてドライビングはできると思うので、より積極的にいけるのかなと思います」と語った。
[オートスポーツweb 2025年06月28日]
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